【終活片付け】2週間で終える4ステップ&ルール
2023.11.262023年08月21日
終活とは「これからをどう生きるか?」を考えること
菊田あや子さん実践!おひとりさま終活で大事なことは
テレビ番組のリポーターとして長年親しまれ、現在は終活コンシェルジュとしても活動している菊田あや子さん。最愛のお母様と過ごした最期の日々は、老いや死の不安とさびしさではなく、いかに「今」を生き切るか、終活とは何かを学んだ時間だったと話します。
菊田あや子(きくた・あやこ)さんプロフィール
リポーター・終活コンシェルジュ
1959(昭和34)年、山口県生まれ。リポーター・終活コンシェルジュ。一般社団法人 終活協議会理事。80年代から朝のワイドショーなどのリポーターとして全国各地を飛び回り、グルメや温泉・旅番組に多数出演。2020年、94歳の母を看取り、終活の必要性・重要性を実感し、終活ガイドの資格を取得。「遠距離介護」や「終活」をテーマに講演活動も行う。著書に『エンジョイ!終活』(幻冬舎刊)がある。
終活とは「死支度」ではなく「これからの人生をどう生きるか」
※インタビューは2021年10月に行いました。
私が終活を意識し始めたのは、2019年。遠距離介護を経て、94歳になる母を自宅で看取ったことがきっかけでした。軽い認知症になりながらも、最期まで人生を生き切った母。その母に寄り添い、葬儀や納骨、実家の片付けを経験したことで、私自身、終活の予行練習をさせてもらったように思います。
私は“おひとりさま”なので、母のように世話をしてくれる子はいません。私の場合、どうしたらいいんだろうと考えたとき、私にとっての終活とは「死支度」ではなく「これからの人生をどう生きるか」なんだと気付いたのです。
思い立ったら即行動!の私は、2020年のコロナ禍で時間ができたこともあり、正しい情報を得ようと勉強し、終活ガイドやエンディングノート認定講師の資格を取得しました。そこでわかったのは、面倒なイメージのある終活ですが、実際にやるべきことは意外とシンプルだということ。
私自身、病気の告知や延命治療の意思をエンディングノートに記したり、入院や介護、葬儀や納骨の代行サービスを調べたり、少しずつ考えを整理していますが、やればやるほど、老後や死後への不安が軽くなるのを感じています。
まだ早い?と思った「今」が終活適齢期
もう一つが家の片付け。物の取捨選択を続けるうちに今の自分の価値観が明確になり、これからの人生に本当に必要なことがわかるようになりました。と同時に、どう暮らしたいか、そのためのお金の使い道や人付き合いなど、すべきこともはっきりしてきて、「今」を第一に考えるクセがつきました。
私は今は独身ですが、これからの人生は、気の合うパートナーと楽しく暮らしたいと思っています。ですから私にとっては「婚活」も大切な「終活」。まわりにも甘えながら、素敵なパートナーを探しているところです。
終活とは、人生を謳歌(おうか)するために必要な、明るく前向きなもの。自分の人生を改めて考え、思い切って何かに挑戦してみる……それが終活の醍醐味です。これからも終活をエンジョイしていきたいと思っています。
オンラインで講師をしたりYouTube撮影で忙しい日々。「今の“いきがい”です」と菊田さん
菊田さんが考える「人生を明るく前向きにする終活」とは
- 不要なものを手放す
今の自分の価値観が見え、本当に必要なものがわかるようになった - 病気の告知や延命治療の希望を決める
老後の余計な不安が減り、やりたいことを楽しめるようになった - お金・相続など手続きの用意をする
やらなくてはいけないことが片付いて、「今」を大切にできるようになった
取材・文=長倉志乃(ハルメク編集部) 撮影=中西裕人
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年12月号を再編集し、掲載しています。