介護の準備・老後の住まい作り

2023年10月23日

人気ブロガー・Rinさんが自宅で実践!

50代から始める!介護の準備・老後の住まい作り

老後のためにリフォームが必要かしら……。ちょっと待って! 老後のための住まい準備というと、大がかりなものを想像しがちです。でも、気力・体力がある50代だからこそできる在宅介護の準備があります! 介護のプロに片付けのコツを教えてもらいました。

教えてくれた人 Rin(りん)さん

居住介護支援専門員(ケアマネジャー)として働く傍ら、整理収納アドバイザー1級を取得。ブログ「Rinのシンプルライフ」でも情報発信。最新刊は『50代からの暮らしの整え方』(オーバーラップ刊)。

長く住める家のキーワードは?「安全」「清潔」!

「老後、もし介護が必要になったとしても、できるだけ長く自宅で暮らし続けたい」

こんな声に対し、ケアマネジャーとしての知見を生かして、片づけのコツを発信しているRin(りん)さんは、「長く安心して住める家とは、安全で清潔な家のこと」と言います。

それはつまり、快適で事故が起こりにくい家のこと。「家の中が整理されていて、日々の家事が楽に行えることが必要なんです」とRinさん。

家の中の安全と清潔を保つために、Rinさんがどのようなことを実践しているのか、ご自宅を回りながら、片づけのポイントを教えてもらいました。

安全・清潔のために、余計な物は置かない、敷かない!

余計な物は置かない、敷かない

まず、清潔を保つために「布と紙」をできるだけ減らすことが大切です。「布類は洗濯を怠るとダニの温床になります。我が家は、マット類は減らし、カーテンはレースのみ。夜は雨戸を使っています」とRinさん。

また、新聞、紙袋などの紙類も放置すると、ホコリがたまりやすくカビが生えやすいので、定期的に処分することが大切です。

床の上に物を置かないのも、安全な家づくりの鉄則です。「じゅうたんの縁のような小さな段差が、一番つまずきます」。バッグは置き場を決め、座布団を使った後は部屋の隅や押し入れにまとめておきましょう。

「見える収納」で無駄買いを予防してスッキリ!

Rinさんが訪問先でよく見るのが、ラップが10本など、戸棚に同じ物があふれている光景だそう。

「何が家にあるかすぐに思い出せなくて、つい無駄買いしてしまうのでしょう。特にカゴなどの中に収納していると、中を確認するのが面倒になり、重複買いが増えます」

そこでRinさんが提案するのが、戸棚の中を一目瞭然にする、「見える」収納。

「おしゃれ度は下がるかもしれませんが、無駄買いは確実に減ります。しかもこれは、他人にもわかりやすい収納方法。もし自分が入院して不在でも、子どもやヘルパーさんが迷うことなく棚の中の物を取り出せます」

安全のために、よく使う物は手の届きやすい腰から肩の高さに、重い物は下の方に収納するのがおすすめです。

重い物は下の方に収納

Rinさん宅の台所は、余計な物がなくスッキリ!「汚れても掃除しやすいし、清潔だと、料理する気力が湧きます」。また、安全性の観点からも、コンロ回りには物を置きません。「袖口などに火が燃え移るのも怖いので、我が家はIHです」とRinさん。

コンロ回りには物を置かない

また、玄関に置きっぱなしにしがちな宅配物は、「無意識のうちに手すりとして使う人が多いんです。安定性が悪いと、転倒の危険性があります」とRinさん。もし“手すり化”している人がいたら、安全のために早めに片づけておきましょう。

玄関に置きっぱなしにしない

これで安心!老後の住まいづくりのポイントまとめ

ここまでRinさんに教えてもらった、安全・清潔な家づくりのポイントを、以下にまとめました。自宅が老後の住まいに適した状態かどうか、このチェックリストで確認してみましょう。

1.ダニとカビの温床、布と紙はできるだけ減らす
2.床には物を散らかさず、つまずきを防止する
3.かごやケースは使わず、「見える」収納に
4.よく使う物は腰から肩の高さのゾーンに
5.災害時に備えて、重い物は下に置く
6.火の周辺には物を置かず、掃除しやすく
7.玄関には物を置かず、“手すり化”を防止

取材・文=井口桂介、田渕あゆみ(ともにハルメク編集部) 撮影=安部まゆみ イラストレーション=福々ちえ

※この記事は2018年12月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。

■もっと知りたい■


※雑誌「ハルメク」は定期購読誌です。書店ではお買い求めいただけません。詳しくは雑誌ハルメクのサイトをご確認ください。

雑誌「ハルメク」
雑誌「ハルメク」

女性誌売り上げNo.1の生活実用情報誌。前向きに明るく生きるために、本当に価値ある情報をお届けします。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど幅広い情報が満載。人気連載の「きくち体操」「きものリフォーム」も。年間定期購読誌で、自宅に直接配送します。雑誌ハルメクサイトはこちら

みんなの コメント
【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話

子どもに残すべきはお金?不動産?どちらがお得?

子に遺すべき資産は?

「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは

2024.12.12
【PR】「渋滞の文字で……」トイレ事情あるある

突然の我慢できない尿意

実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って?

2024.12.10
【PR】個人情報の上手な管理・整理術とは

個人情報管理できてる?

銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が…

2024.12.09
【PR】三井住友銀行アプリにシンプルモードが登場

お金の管理が簡単に!

三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です!

2024.11.29
認知症セルフチェック

認知症セルフチェック

「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません…

2024.11.22
思わず笑顔になるコミュニケーションロボット「ニコボ」

健気な姿がかわいい!

「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました!

2024.11.22
デジタル資産の遺し方

生前親に●●聞き忘れると

老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは…

2024.10.11
【PR】50代からの願いを叶える新しい資金調達術

50代~お金の増やし方

将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか?

2024.11.20
【PR】たった60日で英語が話せる!3つのコツ

60日で英語が話せる!

英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは?

2024.08.29
認知症のリスクを確認してみませんか?

今なら無料でお試し!

将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます!

2024.08.08
【PR】頼れる家族がいない……入院・入居どうする?

おひとり様の備えはOK?

この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生!

2024.07.22
50代から1日1分!脳トレクイズで楽しく脳を活性化

50代から1日1分脳トレ

認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?

2024.12.04