家族関係に亀裂が入りやすいお金の問題を未然に解決

【終活】お金・相続編_しておくべき5つの手続き

公開日:2020.05.17

終活の基本として、まず取り組むべきは、お金・相続のことです。戸籍謄本の取り寄せ、預貯金の口座や保険のリストアップ、公共料金や回避などの解約や名義変更の書類、郵便物の整理などが必要になります。体力、気力のあるときにできる準備から始めましょう。

お金や相続の手続きを、自分で用意しておくべき理由

お金や相続の手続きを、自分で用意しておくべき理由

「お金や相続の手続きは、特に自分で用意しておくかおかないかで、家族にかかる手間が大きく変わります。そして、家族関係に亀裂が入りやすいのも、お金の問題です。できるだけ手続きがスムーズに最小限で済むよう、情報を整理して家族に伝えておくことが大切です」と話すのは、相続・終活コンサルタントの明石久美(あかし・ひさみ)さん。

また、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子(はたなか・まさこ)さんは「資産が明確になれば、今後の老後資金の使い方を考えられ、遺すためではなく、自分が有意義に使うためにも効果的」と話します。

相続税がかかるのは資産が一定額以上のときですが、相続そのものがない人はいません。「口座に残っている少額の預金も自動車も、すべて家族が相続の対象です。事前の準備が整っていれば、手続きをする家族は助かります」と明石さん。遺言が必要かどうかは家庭によって異なりますが、子どもだけで行われる二次相続の場合は、トラブルが起きやすいので、遺言を残しておく方がいい場合もあります。

「相続の手続きにはある程度の時間がかかります。その間、遺産をムダに減らさないためにも、引き落としや定期購入の内訳をまとめて、すぐに解約や名義変更ができるようにしておくのも賢い備えです」(畠中さん)

 

出生時から現在までの戸籍謄本を取得する

出生時から現在までの戸籍謄本を取得する

相続の手続きには、あなたの出生時から死亡時までの戸籍謄本が必要です。引っ越しのたびに本籍も移したり、結婚・離婚で、本籍を何度も移動したりした人は、そのすべての本籍地の役所で、そこにあるすべての戸籍謄本を取得しなければなりません。

戸籍謄本には一つ前の本籍地しか記載がないため、現在の本籍地から順にさかのぼって取得していきます。わからないからといって役所に電話で本籍地の情報を聞いても、答えてはくれません。郵送ででも戸籍謄本は取り寄せできますが、手間と時間がかかります。

ですから、実際に戸籍謄本などを取得しておくか、今までの本籍地住所と筆頭者名の一覧を作成しておくなど、わかるようにしておくことが大切です。併せて3親等程度の家系図を記しておくと相続人が把握しやすくなります。

迷ったときは、相続業務を行っている専門家(弁護士・司法書士・行政書士など)に相談しましょう。

 

預貯金の口座や保険をリストアップする

預貯金の口座や保険をリストアップする

あなたの死後、相続人全員で遺産分割を行い、あなたの金融口座の解約や保険の受け取りなどの手続きが始まります。もし遺産分割後に新たな遺産が発見されれば、相続の手続きはさらに大変になります。

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