50代からの女性のための人生相談・17
人生相談:おひとりさまの終活…片付けが進まない!
人生相談:おひとりさまの終活…片付けが進まない!
更新日:2023年09月22日
公開日:2021年05月21日
80歳女性の「終活が進まない」というお悩み

80歳で既婚ですが、夫とは約20年前に離婚。子どもも2人いますが、ともに別居しているため、いわゆる独居老人(おひとりさま)です。
終活について、そのヒントなどはときどき目にする機会もありますが、具体的になかなか実行できません。
身辺整理を進めたいと思うものの、締め切り日を設定できず、ダラダラと時間を過ごしてしまう自分が情けないです。独り住まいで、周囲から文句を言われることがないために、切迫感がないような気がします。
特に今はコロナ禍の日々、ステイホームで時間があるのに、一向に片付けが進まないので困っています。
(80歳女性)
阿部絢子さんの回答:安全のために家の中の片付けは大切

「人はどのように老いるのか?」、そして「老いていくとき、暮らしはどう変化するのか?」。私は、このことに深い関心があります。
これまで、老いの先輩である母や親戚の暮らしぶりを、特に関心を持って見続けてきました。そして理解したことは、年齢を重ねるとともに「暮らしの中でも、特に片付けが変化していく」ということでした。
若かりし頃は、体力も気力も集中力もありますから、どんなにモノが家にあふれ、乱雑であっても、年末の大掃除などで一気に片付けや整理ができますし、簡単にモノの廃棄も可能です。
しかし年を重ねると、気力・体力は乏しくなり、判断力が鈍り、日々の片付けさえできなくなるのです。モノは片づけられず、室内にそのままとなります。
さらに足元がおぼつかない年齢になると、散らかった家の中で転倒したり熱中症になったりと、体にも危険が迫るようになるのです。実際、私の母は89歳のときに、モノの片づけができず、熱中症で搬送されました。
こうした現実を見るにつけ、私は日々の暮らしの中で片付けがとても重要であることを知ったのです。それが、最近耳にすることとなった「終活」や「生前整理」であることも知りました。
阿部絢子さんの回答:安全のために家の中の片付けは大切

でも「終活」と、大袈裟に片付けを考えると、気が重い作業だと感じてしまいがち。私も片付けが必要なモノがあるときに「○○しなければ~」と思っただけで気分は沈みます。
だから、ちょっとの時間で、ほんの少しだけ「○○しよう」と、狭い場所から始めてみることにしています。狭い場所は中のモノが少ないので「いる・いらない」の決断も簡単です。
また、片付ける時間に制限をつけてもいいでしょう。もし片付けが終わらなくても、時間が来たらストップ。続きは次回。これを続けて行くうちに、気付けば家の中の片付けが終わっているはずです。
何より大切なのは「周りの人が終活を始めなさいと言うから片付ける」のではなく、「必要なときに片付けをすればいい」と自分の気持ちに正直になることです。気持ちが乗らなければ、終活や生前整理などしなくていいのです。
誰のためでもない、自分が生活しやすくなるために、片付けという行為はあるのですから。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 生活研究家・消費生活アドバイザー。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
構成=竹下沙弥香(ハルメクWEB)
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