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専門家監修│老け見えの原因・たるみを徹底的に撃退!
たるみの原因と効果的な対策を伝授!ケアで表情キープ
逗子メディスタイルクリニック院長
徳永理恵
公開日:2022.06.30
更新日:2023.11.11
不意打ちで撮られた横顔の写真を見て、たるみに驚愕……。老け見えの原因「たるみ」がどれくらい進行しているか、たるみサインを「斜め」からチェックしてみましょう。対策やスキンケア、表情筋トレーニング、リンパケアなどを詳しく専門家が解説します!
監修者プロフィール
逗子メディスタイルクリニック院長 徳永理恵さん
国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。横須賀市立市民病院では美容レーザー外来の立ち上げを行う。
都内美容皮膚科勤務を経て、『医療の力でQOLを上げる』をコンセプトに、2010年逗子メディスタイルクリニックを歯科医の夫と開院。3人男子の育児にも奮闘中。
所属学会:日本形成外科学会、日本美容皮膚科学会
正面からはわからない!たるみサインは「斜め」から
たるみは顔や頬、顎やフェイスライン、目の下に起こりやすいといわれています。顔にたるみが起こると、以下のようなサインが見られることも。チェックしてみましょう。
- ほうれい線が気になる
- マリオネットライン(口角から下に伸びる線)が目立ってきた気がする
- フェイスライン(顔の輪郭)がもたついて顔と首の境界線が曖昧になってきた
- 二重あごのようになってきた
- 顔の輪郭が四角くなってきた
- 顔が長くなってきた
- 毛穴が細長く変形している(たるみ毛穴)
たるみのサインは、正面から見たときよりも、斜めから見たときの方が目立つことが特徴です。そのため、「自分より他人の方が先にたるみに気付く」ともいわれています。
普段、鏡は正面から見ることが多いですが、たるみに気付くためにはさまざまな角度から顔をチェックすることが大切です。
部位別!たるみの原因
たるみはなぜ起こるのでしょうか?ここからは、部位別のたるみの原因を見ていきましょう。
顔のたるみ・頬のたるみの原因
顔のたるみ・頬のたるみは、主に以下のような原因によって引き起こされます。
- コラーゲン・エラスチンの減少
- 脂肪の増加、むくみ
コラーゲン・エラスチンの減少によって皮膚を支えきれなくなり、ゆるみが起こると、ハリがなくなって風船がしぼんだようになり、たるみとして現れます。
また、脂肪の増加やむくみも顔や頬がたるむ原因です。皮下脂肪は多くても少なくてもたるみにつながるため、適正な体重のコントロールもたるみ対策の一つです。
顎のたるみ・フェイスラインたるみの原因
顎のたるみ・フェイスラインたるみは、主に以下のような原因によって引き起こされます。
- 悪い姿勢
- 食事のときによく噛んでいない
悪い姿勢は、顔が下向きになることで顎まわりや頬に老廃物や水分がたまりやすく、たるみの原因になります。
食事のときの咀嚼回数もたるみに影響します。噛む回数が少なくなると、顎の筋肉の筋力低下につながり、二重あごなど、フェイスラインのたるみ・もたつきの原因になります。
目元のたるみ、目の下のたるみの原因
目元のたるみ、目の下のたるみは、主に以下のような原因によって引き起こされます。
- 目の酷使
- 血行不良
- 目を擦る
スマホやパソコンを長時間見る、細かな作業をするなどで目を酷使すると、まばたきの回数が減り、目に負担がかかります。目の酷使によって眼精疲労が起こると、眼輪筋に余計な緊張が加わり、目元のたるみやクマの原因になります。
また、血行不良も目の下のたるみやクマの原因です。
目の周りの皮膚はとても薄くデリケートです。目を擦る癖のある方はたるみやすくなります。
上のまぶたがたるむと、顔の印象が変わる他にも、視界が狭くなって見えにくくなる眼瞼下垂が起こることがあります。
すべてのたるみに共通する原因
この他にも、以下のような原因がたるみを引き起こします。
- 加齢によるSMAS筋膜のゆるみ、顔の骨の萎縮
- 顔の表情筋の筋力低下
- 摩擦・紫外線など外的刺激
- 体内の酸化によるダメージ
たるみ予防・改善へ!対策&スキンケア方法
ここからは、たるみ防止のための対策やスキンケア方法をご紹介します。
紫外線対策の徹底
紫外線は、たるみだけではなく、シミや乾燥を招く肌の大敵ともいえるものです。中でも、「紫外線A波」には注意しましょう。紫外線A波は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸がある肌の真皮層まで届き、たるみを引き起こします。
紫外線は、季節や天気に関わらず、常に降り注いでいます。夏の暑い日だけではなく、曇りの日や雨の日、寒い冬の日も徹底的な紫外線対策を行いましょう。
肌を保湿して乾燥防止
紫外線と同じく、乾燥にも注意が必要です。乾燥が起こると、肌が本来持っているバリア機能や保湿機能が低下し、紫外線など外的刺激からのダメージを受けやすくなります。
たるみケア用のクリームや美容液を使ってしっかり保湿し、肌の乾燥を防止しましょう。
ハリ化粧品を使ったスキンケア
スキンケアによってたるみ対策をする場合、「肌を引き締める」「肌にハリや弾力を与える」効果のあるハリ化粧品を使うのがおすすめです。
- ハリや弾力のもとになる「コラーゲン」
- 肌の真皮内に網目状に張り巡らされているコラーゲンの隙間を満たす「ヒアルロン酸」
- コラーゲン生成を助ける「ビタミンC」「コエンザイムQ10」
- 新陳代謝や血行をよくする「ビタミンE」
上記のような成分の入ったスキンケアアイテムを使ってケアするといいでしょう。
生活習慣の見直し
生活リズムが乱れて睡眠不足になっていたり、栄養バランスが偏っていたりすると、たるみだけではなく美容や健康にさまざまな悪影響を与えてしまうことになります。
また、過度な飲酒や喫煙、運動不足を避けるなど、生活習慣の見直しもたるみ対策をする上で重要です。
栄養バランスのいい食事にプラスして、抗酸化作用の高い栄養素であるビタミンA、ビタミンC、ビタミンE(ビタミンACE:ビタミンエース)、ポリフェノールを取るようにして、体の内側から老化を予防するケアをしましょう。
姿勢をよくする
顔の下半分は、重力によって垂れ下がりやすい部分です。悪い姿勢や、下を向いてスマホやタブレットを見ていると、皮膚のたるみや口角が下がる原因になります。
猫背や俯きがちな姿勢はたるみの原因になるだけではなく、老けた印象を与えてしまうため、背筋を伸ばして姿勢をよくしましょう。
表情筋を鍛えるなど顔のケアをする
表情筋は加齢や表情の癖などによってゆるんだり、衰えたりします。
マスク生活で表情筋を使う機会が少なくなってしまったという人は、表情筋を鍛えるトレーニングやエクササイズ、フェイスストレッチを行ったり、マッサージで顔や頭の筋肉をほぐすのもおすすめです。
たるみ改善へ!フェイスストレッチ・トレーニング
たるみ改善のためには、表情筋を鍛えるトレーニングやフェイスストレッチ、エクササイズがおすすめです。
表情筋トレーニング
たるみ対策には、表情筋トレーニングも効果的です。一度だけでなく、毎日続けることで少しずつ効果が実感できるようになってきます。
表情筋トレーニングを始める前の顔をスマホなどで写真に撮っておくと、1週間後や1か月後などにもう一度写真を撮ることで、変化が確認できます。
- 目を開き、口角を上げて頬を引き上げる
- 上の歯を8本見せるようにして「ニー」と笑顔を作り、そのままキープ
- 口の周囲の筋肉を使い「コー」と口をすぼめる
- 口角を上げる「ニー」と口をすぼめる「コー」の動きを交互に行う
- 「ニーコーニーコニーニー」と5回繰り返す
側頭筋ストレッチ
頭にある筋肉は、顔の皮膚や筋肉ともつながっています。食べ物を噛むときに使われる咀嚼筋の一つである「側頭筋(こめかみの上あたりにある筋肉)」が凝り固まると、顔のたるみの原因に。
側頭筋は食いしばりや歯ぎしり、悪い姿勢によって凝り固まりやすくなるため、マッサージで緊張をほぐしてあげましょう。
- 親指以外の4本の指を耳の上に当てる
- 指の腹を使って、ゆっくり円を描くようにマッサージする
- 少し場所を変えながら、マッサージを繰り返す
たるみ改善マッサージ・リンパケア
ここからは、たるみ改善マッサージ・リンパケアをご紹介します。フェイスストレッチや表情筋トレーニングと合わせて実践してみましょう。
ほうれい線対策マッサージ(リガメントほぐし)
たるみの中でも、老け顔や老け見えの最大の敵といわれているのが、頬がたるみことで起こるほうれい線。ほうれい線ができる原因は「リガメント(頰骨の下に並ぶ靭帯)のこわばり」が理由の一つです。
「リガメントほぐし」でリガメントをほぐし、しなやかにすることで、ほうれい線対策ができます。
リガメントほぐしのやり方は簡単で、上のイラストのAからBに向かって親指で斜め上に押していくだけ。(1か所につき3秒くらい、いた気持ちいいくらいの強さで圧迫)これを、1日2分間行いましょう。
リンパケア
リンパが流れるリンパ管は全身を巡っており、流れが滞ると老廃物や余分な水分がたまり、たるみやシワなどの原因になります。
表情筋トレーニングやストレッチなどと合わせてリンパケアも合わせて行うのもおすすめ。リンパケアはたるみの予防や改善だけではなく、肩こりや冷え性、むくみの改善効果も期待できます。
たるみはメイクでもカバーできる!
老け見えの原因になるたるみは、メイクでカモフラージュすることもできます。
大人女性こそ、アイメイクが大切です。アイメイクによって目ヂカラをアップさせることで、顔全体がキュッと締まった印象になりますよ。
たるみを治療したい場合は美容医療の施術を検討
マッサージや化粧品などスキンケア商品を使ったケアでは、たるみの予防やケア、カバーは可能ですが、根本的な改善はできません。
たるみを治したい場合は、美容クリニックや美容皮膚科などの医療機関で美容医療の治療を受けるという方法もあります。
美容医療の施術は種類豊富。かかる費用やダウンタイム(施術後を受けてから通常の生活に戻るまでの期間のこと)にも違いがあります。悩みや希望に合わせて自分に最適なものが選べるよう、まずはカウンセリングで医師に相談してみましょう。
たるみに効果的な美容医療の施術には、以下のようなものがあります。
- HIFU
- ラジオ波
- ボトックス注射
- ヒアルロン酸注入
- スレッドリフト(糸リフト)
- メスで切開し引き上げるフェイスリフト など
老け見えの原因・たるみを解消しよう!
皮膚のたるみは加齢も大きな原因であるため、どんな人にも起こり得るものです。しかし、悪い姿勢や生活習慣の乱れ、紫外線の影響などの影響を受けると、悪化してしまいます。
年齢に応じた肌を保つためにも、たるみが気になり始めたら、紫外線対策やスキンケア、表情筋マッサージ、リンパケアなどで早めにケアをするのがおすすめです。
たるみを根本的に治療したい場合は、美容医療の施術を受けるという選択肢もあります。自分に合った方法でたるみケアを行いましょう。
※この記事は2022年6月の記事を再編集して掲載しています。
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