落語自由自在(63)

梶原日曜寄席

公開日:2022.10.23

東京都北区上中里にある、「梶原いろは亭」に行ってきました。前日DMで予約、地図もプリント、数年前に『名探偵浅見光彦の住む街ミステリーウォーク』に参加した際、「梶原いろは亭」の前を通りましたので、準備万端のはずでした。

迷子になりました!

家からは都電梶原駅の方が近いので、ミステリーウォークの時のJR上中里駅ではなく、当日は都電(さくらトラム)にしました。

いざ駅に降り立つと、地図を広げても方向が分りません。困った揚げ句、DMで「近くまで来て、迷っています」と連絡。道順を教えて頂こうと思ったら、なんと迎えに来て下さいました。ありがたかったです。

入口で、ちょうど出勤!? してきた春風亭吉好(よしこう)さんに会いました。

実は都電の車内でTwitterに、吉好さんが「いろは亭でお待ちしています」と呟いていたのを見ました。

「今、向かっていますよ」と返そうかと思いましたが、揺れる車内で誤字があってはいけないと諦めました。まさか、入口でお会いするとは、ビックリです。

迷子になりました!

「洒落番頭」春雨や晴太

遅刻しましたので、途中からでしたが、いろは亭の会員になっていますので、帰宅してからアーカイブで観ました。柳亭こみち師匠で何度か聞いていた噺ですが、なかなか丁寧に描いていて楽しかったです。

「試し酒」春風亭吉好

現代風に改作されていて、途中で合コンの話が飛び出したりして、かなり工夫されていました。来年(2023年)5月には、真打になるそうです!

「試し酒」春風亭吉好

漫才の後、いよいよ桂やまと師匠の登場です。

「五百羅漢」桂やまと

【ここまで聴けてワンコイン!】という、桂やまとオンライン落語会でおなじみでしたが、生で聴くのは初めてでした。

ご自分が3歳の時迷子になった話から始まり、見事な展開で、しんみりした人情噺になりました。聴いたことのない噺です。

演目は後で検索しましょうと思いながら、噺に引き込まれていきます。江戸の頃は迷子になったら今生の別れ、山本一力さんの直木賞受賞作『あかね空』をふと思い出しました。場内の照明を落としたのも、素晴らしい演出でした。

終演後、見送りに出てくださった師匠に、いろは亭の方が聞いて下さいました。

今日の演目は「五百羅漢」だそうです。思わず「私、初めて聞きました」と言ってしまいました。

五百羅漢は、今は目黒にありますが、江戸の頃は本所にあり、たいそう賑わったとか。先頃亡くなられた圓窓師匠に直に教わったそうで、これをやれる噺家は何人もいないそうです。

貴重な噺を聴かせて頂き、来て良かったとつくづく思いました。

実はお仲入りの時に、いろは亭が映画『二つ目物語』のロケ地になった記念の品を頂いてしまいました。迎えに来てくださった上に、お土産まで頂き、もう至れり尽くせりでした。

いろは亭さま、本当にありがとうございます。また、お伺い致します。

 

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さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・読書・刺しゅう・気功・ロングブレス・テレビ体操。健康は食事からがモットーで、AGEフードコーディネーターと薬膳コーディネーターの資格を取得。人生健康サロンとヘルスアカデミーのメンバーとなり現在も学んでいます。人生100年時代を健康に過ごす方法と読書や落語の楽しみ方をご案内します。

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