落語自由自在(59)

立川志の春の独演会、柏にて!

公開日:2022.07.07

毎月オンラインで2年間「志の春落語劇場」を楽しんでおりましたが、今日は常磐線に乗って、千葉県柏市の京北ホールに向かっております。はじめて、生で立川志の春師匠の落語を聞くためです。

「春が来た」の出囃子で登場

「春が来た」の出囃子で登場

「春が来た」の出囃子が流れて、いよいよ「立川志の春独演会in柏」の始まりです。いつも画面で見ていた志の春さんが、すぐそこにいらっしゃると思うと、テンションが上がり思わず「あっ、画面と一緒だ」と心の中で叫んでしまいました(笑)。

「阿武松」(おおのまつ)

前座さんをお願いしたかったのですが、今日は私一人です。実は今、前座が不足していて、特に立川流は、前座が引っ張りだこなのです。中々立川流に入門する人はいないようで、この師匠にと惚れ込んでも、その後みんな検索して「気難しい」とか「人でなし」と分かると、他へ行ってしまうのです。

と言って、笑いを誘います。

立川流は寄席に出られないというのも大きいですね。と少し顔を曇らせてから、今度は満面の笑みで、先月、元豊ノ島(現井筒親方)の断髪式に出席した話になります。

断髪式には400名が参加、アイウエオ順にハサミを入れます。私は立川なので真ん中あたりで、私の後は俳優の田中圭さんでした。田中さんは同じ高校の卒業生ですので、その話をしたいと思っていましたが、思いがけない事が起こり、散々な断髪式になってしまったと語った後、相撲噺の「阿武松」へと展開します。この辺りの話の運びが、実に鮮やかです。

1791年(寛政3年)石川県に生まれた実在の人物が、やがて横綱にまで上り詰めるという出世噺を、相撲ファンの志の春さんならではの説明を入れながら、丁寧に演じられました。死を覚悟して、泣きながらご飯を食べるシーンは、思わず泣きそうになりましたが、最後はハッピーで、ほっとしました。

「寝床」

イギリス人と京都人の類似点をあげてから、ケンブリッジ大学で落語をやる前に、船から落ちましたと軽く触れて(←動画を見て心配しましたが、ご無事で良かった)「寝床」に入ります。

志の春さんの「寝床」は大好きで、何回か聞いていますが、その度に改良されていて、古典落語を真っ当に演じているのに、新鮮なおかしさにあふれています。

いきなり定吉との会話で始まるのも斬新で良かったし、お長屋から戻ってきた茂造の言い訳に、辟易した旦那が「質問をかえよう」と切り返し、カッコいい面を見せたかと思うと、畳をほじってすねる可愛さに、大笑いしました。

登場人物の多い噺ですが、どの人もいきいきと躍動していて、すっかり惹きこまれてしまいました。

今日は、梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばすかのような、爽やかな噺を2席、志の春さんの地元柏市にて堪能しました。

京北ホールの入口では、師匠の等身大のパネルが出迎えてくれました

 

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さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・読書・刺しゅう・気功・ロングブレス・テレビ体操。健康は食事からがモットーで、AGEフードコーディネーターと薬膳コーディネーターの資格を取得。人生健康サロンとヘルスアカデミーのメンバーとなり現在も学んでいます。人生100年時代を健康に過ごす方法と読書や落語の楽しみ方をご案内します。

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