蛭子能収さん・認知症がもたらした生活と夫婦の変化
2024.06.142022年10月17日
防ぐ方法はないのだろうか?
再発しないために。父が誤嚥性肺炎になった理由
誤嚥性肺炎は、認知症の人だけでなく、高齢になると誰にでも起こりうる病気です。実は、70歳以上の死亡原因では、上位に入るほど誤嚥性肺炎で亡くなられる方は多いのです。それだけに、わたしも日頃から注意はしていたのですが……。
考えられる理由は、いろいろ
高齢になると、噛む力が弱くなったり、飲み込む機能が低下したり、さまざまな理由で誤嚥性肺炎にかかりやすくなります。
また、わたしたちは、むせることで気管から異物を排出する「反射機能」が働くのですが、高齢になるとこの機能が鈍くなるそう。それで、異物が肺に入ったままになってしまい、誤嚥性肺炎を起こしてしまうそうです。
前々回、父が誤嚥性肺炎になった話を書きましたが、なぜ、認知症の父(82歳)は誤嚥性肺炎を起こしてしまったのか?
思い当たることがあるので、今後のためにも原因を書いていこうと思います。
自分の中のイメージと現実の違い
父は、入れ歯をしてから、あまり噛まなくなりました。しかも、早食い。
これは、父の食事の様子を横から見ていて思ったことなのですが、父は、イメージと現実が噛み合っていないのでは? と思います。
どういうことかというと、父の頭の中には、60代ぐらいの自分がいるようです。
本人は、60代の頃のスピードで噛んで食べているつもりなのですが、実際には、そんなに早く噛めていません。昔のスピードで噛んで飲み込むので、咀嚼できなかった分も、かまわずそのまま飲み込んでしまいます。
だから、注意してもちゃんと噛んで食べることができないのでは? と思っています(注意してもすぐに忘れてしまう、という可能性もありますね)。
姿勢が悪い
父は、何口か食べると、座椅子にもたれてしまいます。
背中の筋力が弱っているのでしょう。座椅子にもたれたままの姿勢では、食べたものが変な場所に入ってしまう危険性があります。
ですが、何度言っても、座椅子にもたれる行為をやめてくれません。今は、腰の部分にクッションを入れるなど、姿勢を保つ方法を模索している最中です。
柔らかければいい、というわけでもない
じゃあ、早食い、噛まない事態を防ぐために、柔らかいものを食べさせればいいのか?
それだけでは、予防できないのが、誤嚥性肺炎の怖いところ。
誤嚥性肺炎は、寝ている間、唾が肺に入って起こることもあるそうです。
また、柔らかいお粥でも、父のように早食いでずるずるかき込むように食べてしまっては、意味がありません。
本当は、デイサービスに行って、嚥下指導や口腔体操をして欲しいところなのですが……。
果たして、訪問看護師さんの言うことを聞いて、父がデイサービスに通うようになる日は来るのでしょうか?
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