蛭子能収さん・認知症がもたらした生活と夫婦の変化
2024.06.142022年08月01日
ちょっと増やしただけでも、体に異変が……
認知症の父。薬の調整は難しい
認知症のお薬は、微量に増えただけでも、副作用がきつく現れることがあります。うまくその人に合えば、絶大な効果を発揮してくれるのでしょうが、父の場合、そもそも認知症の原因や種類がわからないだけに、合う薬を見つけるまでが大変そうです。
薬は試しながら
4月から周囲の人のサポートもあって、月1回、認知症外来に通うようになった父(82歳)。
けれども、4回目の検査結果でも認知症の種類や原因はわかりませんでした。そのため、どの薬が父に合うかわからず、毎回様子を見ながら薬を変えていくという方法を取らざるを得ませんでした。
副作用に注意
認知症になってから父は怒りっぽくなり、興奮すると母やケアマネさんに「バカ、アホ」と暴言を吐くことがありました。
そこで処方されたのは、興奮を抑え気持ちを穏やかにさせる薬と、けいれんを抑える薬の2種類。
ただ、興奮を抑える薬には、まれですが舌のもつれや喉の詰まりという副作用を引き起こすことがあります。
認知症外来に通うようになって、興奮を抑える薬を、1錠から1.5錠、たった0.5錠増やしただけなのに、昼間の睡眠量が増える、食べ物を喉に詰まらせやすくなる、などの副作用が現れました。
薬を変えただけなのに……
量を増やしたけれど、父の怒りっぽさは、相変わらず。効果は、まだ見られません。
副作用も出たので、薬を変えることになりました。今度は、アルツハイマー型認知症の人に処方される薬で、脳の働きを活発にする薬が出されました。
ところが、この薬が処方されて2週間後、父の様子に変化が。
散歩から帰宅後、しばらく玄関でぼーっとした後、へたり込んでしまったそう(低血糖のような状態だったそうです)。
その1週間後には、母と散歩に行ったときになんでもない場所で転び、しかもその後前のめりにしか歩けなくなってしまったそうです(母いわく、ほふく前進みたいな感じでしか歩けず、腕を持って、引きずるように連れて帰ったそうです)。
その様子を主治医に報告したところ、薬の副作用として、パーキンソン病のような症状が急に出ることがあるそうです。この薬は父には合わないということで、中止になりました。
まだまだこれから
と、まぁ、こんな感じで、1か月ごとに、様子を見ながら、薬を調整しているところです。
けれど診察3回目にして、早くも父が「どっこも悪くないから、もう行かへん」と言い出し、なだめるのに一苦労。
父に合う薬が処方されるまで、毎回病院に連れていけるのか。副作用でまたあたふたしないか、など問題はまだまだ山積みです。
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