蛭子能収さん・認知症がもたらした生活と夫婦の変化
2024.06.142022年01月29日
認知症の父の通販トラブル
もう、それ以上注文しないで!!
認知症の人が通販で買い物をしまくり、トラブルを起こして悩んでいるお宅、実は多いんです。中には、突然、何百万円の請求書が来た家も。怖い! 怖すぎる! そんなことをされたら、実家は破産だ! 大変なことになる前に、私が取った対策とは?
通販にはまった父
2016年から、認知症の父(82歳)の通い介護をして います。
認知症あるある、の症状らしいのですが、認知症になってから、父は通販で買い物をすることにはまってしまいました。
テレビを見ていて、興味の持った商品は、その場でメモ。母が買い物などで外出した時に、こっそり電話をする、のが父のやり方でした。
注文を取り消したけれど……
一番最初に届いた商品は、ダイソンの「Hot&Cool」(8万1400円)という家電。
母から連絡を受けすぐに私が返品手続きをし、いったんは商品を送り返すことに成功したのですが、その後も父は注文電話を繰り返すようになりました。
仕方がないので、今度は通販会社に「父から注文の電話があっても家族の同意がないと購入できないようにしてください」とお願いしました。
ところが、今度は、何度電話しても注文を受け付けてくれないので、父が怒ってしまい、「なんで注文できひんのや!」「通販会社を訴える!」と言うように。
とうとう、母が根負けして、ダイソンの「Hot&Cool」を買うことにしました。
組み立てられない・使い方がわからない
ところが、待望の商品が届いたのに、父は組み立てられず、しばらく箱から出したまま。
翌週、実家に行ったら、なんとか商品は組み立てられたようなのですが、今度は使い方が分からず……。またしても商品を放置。
もうこれに懲りて、通販でモノを買うことはないだろうと思っていました。
ところが、その後も「ピント調節機能のある老眼鏡」や「電動爪切り」「サプリメント」などを購入。
母は、父がメモした紙を見つけたらすぐに破り捨てるなど、対策はいろいろしているのですが、購入を止めることはできませんでした。
もうこうなったら、発信制限機能のある電話機に買い替えるしか方法はありません。
電話機が売っていない
大手電気屋に行くと、迷惑電話や詐欺電話を防止するなど、着信を拒否する電話はあっても、発信を制限する電話は取り扱っていないと言われました。
そもそもコロナの影響で、電話機の新規注文さえ中止しているそうです。
ネットで調べると、父のように「認知症で通販会社に電話をかけまくって困っている」という相談内容はたくさん見つかるのですが、「発信を制限する電話はない」という答えがほとんど(ビジネス電話ならできるそうです)。
こうなったら、最後の手段です。
母には、『電話線を引っこ抜け!』とアドバイスしました。
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