おひとりさま、だからこそ考える

もしも認知症と診断されてしまったら

公開日:2024.06.14

人は誰でも年を取ります。生まれたての赤ちゃんだって、成人式を迎えたって、還暦になったって。老化は誰にでも起こることだから一緒に考えたい。

徐々に進む認知症

徐々に進む認知症

「昨日までなんでもなかったのに、今朝目覚めたら何もわからない」

「何かの衝撃で記憶が無くなってしまった」

どちらの症状も、当事者にも周囲の人にもつらいものでしょうが、加齢による認知症はそんなふうに「突然」やってくるものではないことをご存じでしょうか。

徐々に進むからこそ、周囲の人の違和感がとても大切。少しでも早く治療を開始することで、進行を緩めることが可能になるのが認知症です。

徐々に進む認知症

検査は早い方が良い

とても親しい80代の女性、天涯孤独、身寄りがありません。そんな彼女に異変を感じてから1年近くが過ぎていました。

最初の違和感は、約束をすっぽかされたこと。次は急に執着し始めたこと。変だなと思いながら「一度病院で検査してみようか」と聞いたところで「はいはい」と生返事。

そうしているうちに「鞄を盗まれた」「1億円が当たった」「預かった通帳が無くなった」「スマホが壊れた」と次々事件が起こり、昼夜問わず執拗に着信がありました。

検査は早い方が良い

それでも身寄りのない彼女が、最も信頼を寄せてくれている。私は彼女のもとへと走りました。

家の中はゴミだらけで、正常とは言えません。

挙句こちらの精神が参ってしまい、いよいよ認知症外来で検査をすることに。

結果はアルツハイマー型認知症、だいぶ進んでいると。進行を遅らせる薬を毎朝1錠飲み、週1回の通院。

検査は早い方が良い

即、介護申請を

即、介護申請を

「認知症特有の症状として、いずれはあなたのことも分からなくなって、お金を盗ったと言われますよ」

医師からそう告げられました。医師の薦めもあり、介護申請の手続きを始めました。

申請後に認定調査があり、医師の診断内容と調査結果を踏まえ、およそ1か月先に段階が決まります。要介護1以上でなければケアマネージャーはつきません。

結果が出るまであと3週間ほど。私は毎朝8時に電話をして朝食と薬を促し、日中会いに行き一緒に外を歩き、週に一度通院させる日々。

即、介護申請を


身寄りのない高齢者は、この国にどのくらいいるのでしょうか。介護する人される人、それぞれが幸せに暮らせる社会を願うばかりです。

■もっと知りたい■

晴間千妣絽

はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界

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