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- 「小さな暮らし」でも、ままならない「出費の縮小」
「豊かな暮らし」を願って「小さな暮らし」を始めてから9か月。2022年7月には、11年間乗ってきた2000ccクラスの3列シート8人乗りワゴン車を廃車にして、4人乗りの軽自動車に乗り換えました。それでもままならないのが「出費の縮小」
8人乗りワゴン車から4人乗り軽自動車へ
2011年7月、私の定年退職の年に新車のワゴン車を購入しました。
その前年までの10年間、中古ワゴン車2台のフル活用で、夫の故郷の漁村にログハウスを建てました。工具を積み込むために棚をたくさん付けたそれは、さながら大工さんのトラックのようでした。
私の退職の年は、初孫が1年生になる年でもありました。アメリカに住む孫を日本のそれより長い夏休みの間に、母親である長女が卒業した地元の小学校に体験入学させてもらうことに決め、卒業までの6年間+妹である孫娘も卒業するまでの計11年間、毎年夏の2・3か月プチ同居をすることにしたのでした。
孫娘の6年生の体験入学は、残念ながらコロナ禍のために叶いませんでしたが、今回手放したワゴン車は長女母子とのプチ同居と共に歴史を刻んで来ました。
日本の学校も夏休みになると、ログハウスまで、次女母子やそれぞれの夫も合流して走ったこと。海遊び用のドラゴンやカヌーを乗せて海まで何往復もしたこと。富士山の麓に宿を取り、花の都公園や富士忍野、富士湧水の里水族館、河口湖猿まわし劇場に行ったこと等々。
その後も、不自由になった私用にログハウスの階段に手摺りをつけて進化させるために、檜の間伐材を載せて運ぶなど大活躍でした。
その孫たちももう中、高生。私たちは古希も過ぎ、そんなスタイルでの祖父母業からは卒業することにして、今回の軽自動車への乗り換えに至ったのです。
気づかないところに潜んでいた大出費
2000ccのワゴン車から600ccの軽自動車への乗り換えは、イニシャルコスト約200万円。手をつけないでいた2人分の退職金を使い果たして「終の棲家」への入居を決めた身にとっては痛い出費ではあるけれど、これからガソリン代、自動車税、高速料金等が安くなることを思えば、「小さな暮らし」を進めていく上での必要経費。
携帯料金も「終の棲家」への入居前に見直し、夫は「はじめてスマホ割り」を活用してフィーチャーフォンから通話料無料の特典がついた「簡単スマホ」へ、私は機種そのままで「ハーティー割り」(障害者割引)へプラン変更。
月に1度しか行かないログハウスでは、太陽光発電が売電でしっかりと稼いでくれています。
これで、「終の棲家」への月々の支払いも2人の年金でゆとりを持ってできるはず……。ところが、5月から7月にかけて届いた役場からの通知に愕然としました。国民健康保険も、介護保険も3割負担に。住民税もビックリするほど高くなっていたのです。
7月に解約した退職金の「儲け部分」が収入となり、現役世代並の収入がある高齢者と見なされたからです。解約したものから順に、直行便のように8月中には全額「終の棲家」契約時の費用となり私たちの前を通り過ぎていったにも関わらず。ああ無知でした。
節約の余地があるのは食費のみ
入居して9か月間よく観察していると、自炊している人が思った以上に多いことに気がつきました。施設管理費、健康管理費等は毎月決まったかなりの額を支払わなければなりません。節約の余地があるのは食費だけ。
レストランの夕飯には10%の消費税がかかっているのですが、昼食は8%の軽減税率。ラッキーなことに、風呂友から仲良くなったのは地元の人たち。農家の直売所や質が良くて安いものが売られている店を教えてくれました。
決めました! 朝食に次いで夕食も夫が作ることに!! 「介護付き有料老人ホーム」に入って主夫業を極める夫―何とも皮肉な話ですが、満更でもなさそうです。
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