私の選択「小さな暮らし」で「豊かな人生」を(8)

「終の棲家」遂に決定す!!

公開日:2022.05.20

琵琶湖岸に位置する「介護付き有料老人ホーム」を「終の棲家」に選んだのはなぜか。脳出血発症から5年目に出合った「介護付き有料老人ホーム」。一目惚れしたのは、素晴らしい景観だけではなく、スタッフの温もりある対応でした。

「終の棲家」遂に決定す!!
ちょうど1年前一目惚れしたのは、葦が芽生えの時を迎えたこの景観

息子の一言で固めた決意

2回目の訪問時、「真上の5階が空きました」の一言に思わず小躍りした私たち。早速見せていただきました。

「この部屋の方が、つい最近ケアレジデンスに移られたばかりなので、まだそのままなんです」……畳敷きの和室ながら、押し入れは襖を引き戸に代えれば2間幅のクローゼットに、床はクローゼットの引き戸の色&材質に合わせたフローリングにすれば、洋室に……すぐに改装のイメージがわきました。

8畳の部屋2つ分の掃き出し窓いっぱいの幅に、奥行き一間のベランダが琵琶湖に面していて、広がりを感じる東向きの部屋。しかし、高層住宅では階が上がれば上がる程値段も上がるのが常識。5階、東向き、この景観となれば、私たちの支払い能力に見合っているかどうか。

けれども、一緒にこの部屋を見た息子のポツンと言った一言「お父さんやお母さんにはこんな景色の中で老後を過ごして欲しいなあ」で、「多少無理をしてでもここに決めよう」と決意したのでした。

希望にピッタリの部屋には4組の待機者が

食事をした2階和室に戻ると営業部長さん登場。契約をした場合の進め方や費用についての説明があった後、「ぜひ買っていただきたいのですが、実は、この部屋が空くのを既に4組の方が待っておられるのです」と仰るではありませんか!

すっかりその気になっていた私たちはがっかり。「待機してくださっていた順に確認を取り、8月中に費用をご準備頂ける方に買っていただくことになります」。2021年7月23日のことでした。

考えてみれば、私たちもすぐにお金が用意できるかどうかは不明。ちょうど良い期間をいただけたと思い、まずアメリカに住む娘達に電話。「あなたたちに残せるお金がまったくなくなるけれどこの話を進めて良い?」「場合によっては、お金をしばらく貸してもらうことになるかもしれないけれど」と相談しました。

娘達は、「お母さんたちのお金は全部使っておいてね。後でややこしくなるのは嫌だから」「もちろん、できる協力はしたいけれど、私たちが持っているのはドルだからそんな大金をすぐに送れるかどうか?」とのことでした。

エクセルに記録している保有資産を落ち着いて見直してみると、自宅や別荘を売らなくても、そして娘達に借りたりしなくても、何とか耳をそろえて8月中には払えそうです。

そうこうしている内に、7月末に営業部長さんから電話があり、「みなさんそんなに急には家を売る段取りがつかないので今回は見送られました。harumatiさんの順が回ってきました」と。

こうして、2021年8月5日、正式に契約を結ぶために、三度琵琶湖岸に位置する「介護付き有料老人ホーム」を、夫と共に訪れたのでした。

希望にピッタリの部屋には4組の待機者が
カヌー教室とペーロンの練習が同時に見られる5月の良い季節ならではの光景

温もりあるスタッフの対応

2階和室で契約を済ませると、1階応接室に移動して、支配人さん、ケアーマネージャーさん、理学療法士さん等と顔合わせ。穏やかで温かい雰囲気の方ばかりでした。

入居するまでずっと担当してくださった営業の女性は、私たちの希望が叶うように、改装の間取りや、床・建具の色合いやデザイン、家具の相談まで熱心に対応してくださいました。もし、スタッフの対応が、ビジネスライクなものであったなら、きっとより良い「終の棲家」を求めて、今もさまよっていたに違いありません。

温もりあるスタッフの対応
風呂友から昼友になった方が、山で採ってきた山菜や手作りのスイーツを届けてくれました
温かいスタッフあっての入居者の温かさです

 

■もっと知りたい■

harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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