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- 声がかすれる原因は?更年期のせい?改善方法も紹介!
声がかすれる原因の一つに、「更年期による女性ホルモンの低下」があることをご存じですか?声は見た目と同じくらいその人の見た目を左右します。年齢とともに気になってくる声のかすれや低さを改善して、若々しさを保ちましょう。セルフチェックもご紹介!
声がかすれる原因は?更年期のせい?
年齢を重ねると、声がかすれたり低くなったりすることがあります。
これは、喉の声帯表面の潤い低下や声帯筋の萎縮、声帯粘膜層の弾力低下など、声帯の変化によるものです。
肌や髪にハリや潤いがなくなるのと同じことが声帯にも起こりますが、女性の場合は更年期以降その変化が目立ちやすくなります。
ここでは、声がかすれる原因をご紹介します。
更年期による女性ホルモンの低下
更年期は人生において「2度目の声変わり」ともいえる時期です。
女性は50歳前後になり更年期に入ると、エストロゲン(卵胞ホルモン)が急激に低下して女性ホルモンのバランスが崩れます。
すると、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経も乱れて血流が悪くなり、声帯がむくんで太くなったり緩んだりするため、声がかすれる、低くなるなどの違和感が起こってしまうのです。
なお、男性の場合は年齢を重ねるにつれて声帯が萎縮して硬くなり、声が細くなったり少し高くなったりなどの変化がみられます。
加齢による筋力の衰え
声がかすれたり低くなったりする原因の一つに、声帯を動かす筋肉の衰えがあります。
そもそも、声が出るのは喉の奥にある声帯が肺からの空気で振動するためです。声帯がしっかりと閉じているときれいに振動して声にハリが出ますが、しっかり閉じられないときれいに振動せず声がかすれたり低くなったりします。
また、声帯を引っ張って長くすると高い声が、緩めて短くすると低い声が出ます。
ハリのある声を出すには、声帯とその周辺の筋肉群(声筋)がうまく働き、声帯をしっかりと閉じることが重要です。しかし加齢によって筋力が衰えると、声帯を引っ張る力が弱くなり、枯れたような声になることがあります。
腹筋や背筋などと同様、声筋も使わなければすぐに衰えてしまうため、日頃人とあまりしゃべらない場合は特に注意が必要です。
日頃の生活習慣
タバコや飲酒、食生活の乱れなど、日頃の生活習慣も声がかすれる原因になることがあります。
タバコに含まれるタールは、声帯に刺激を与えて炎症を起こすだけでなく、声帯をむくませて声がかすれる原因に。
飲酒は体内でアルコールを分解するために水分が多く必要なため、喉が乾燥しやすくなります。
特にアルコール度数の高いお酒を好んで飲む人は、喉の粘膜がアルコールによって刺激を受け、炎症を起こして声がかすれることもあるため注意が必要です。
また、糖質や脂質の多い食事やカフェイン、炭酸飲料などの取り過ぎも、胃酸が食道を逆流して声帯を痛める原因になります。
他にも、スポーツ観戦やコンサート、カラオケなど、喉を酷使するような趣味をもっている人も、声帯に炎症やむくみが起こりやすく、声がかすれる可能性があるでしょう。
特に、学校の先生やアナウンサー、歌手など職業柄日常的に声をよく使う人は、声のかすれが起こりやすいといえます。
声のかすれは病気の可能性もある
喉の炎症や声帯にできる腫瘍、声帯を司る神経の炎症などの病気も、声がかすれる原因になることがあります。
以下は、声のかすれを伴う病気の例です。
- 喉頭炎(こうとうえん)
- 声帯ポリープ
- 反回神経麻痺(はんかいしんけいまひ)
- 急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)
- 声帯結節(せいたいけっせつ)
- 声帯萎縮(せいたいいしゅく)
- 下咽頭がん(かいんとうがん)
- 喉頭がん
加齢によるもの以外で、声がかすれる原因としてもっとも多いのは喉頭炎です。喉頭に炎症が起きている状態で、風邪やインフルエンザなどの感染症の他に、長年の喫煙習慣でも慢性的な喉頭炎になることがあります。
他には、声帯ポリープや反回神経麻痺、喉頭がんなども声がかすれる主な原因です。
糖尿病や甲状腺疾患などでも声がかすれる可能性があるため、気になる症状があるときは早めに医療機関を受診しましょう。
声筋の衰えは全身にも影響を及ぼす可能性がある
声帯を引っ張って開けたり閉じたりする働きをする声筋。衰えると声がかすれたり低くなったりするだけでなく、全身の健康状態にも大きな影響を与えます。
通常、声筋が声帯を閉じると姿勢が安定して必要なときにグッと力を入れて力むことができますが、声筋に疲れがたまったり衰えたりすると、以下のように日常生活に変化が起こる可能性があります。
- よくつまづくようになる
- 長距離を歩くのがつらくなる
- 今まで出ていた高音が出なくなる
- 街で人に声をかけても気付いてもらえない
- しゃべっている言葉が聞き取りにくいと言われる
- 瓶の蓋があけにくくなる
- トイレでいきめなくなる など
これらの変化が起こるのは、声筋の力が衰えて働きが悪くなり、姿勢が悪く力めなくなってきているためです。
人に会いたくなくなったり、外出をおっくうに感じたりするなど、QOL(生活の質)を下げることになりかねないため、早めに対策しましょう。
声の老化セルフチェック
以下の項目で2つ以上当てはまるものがある場合は、声が老化している可能性があります。
◻︎ 「あー」とひと息で、15秒以上声を出し続けられない
◻︎ 人から「声が変わった」と指摘された
◻︎ 昔と比べて滑舌が悪くなった
◻︎ 少ししゃべっただけで疲れる
◻︎ よく声がかすれたりガラガラしたりする
◻︎ 以前と同じキーで歌うことがつらく感じる
※ 上記は、肺に疾患のない成人女性を対象にしています。
声のかすれを改善する方法
声のかすれを改善して若々しい声を保つには、日頃からしっかりと喉のトレーニングを行い、声帯や声筋を鍛えることが大切です。
ここでは、声のかすれを改善する方法を6つご紹介します。喉は何歳からでも鍛えることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。
ストローを使ったチューブ発声法
以下のように、ストローを使ったチューブ発声法を行うことで、声の老化を予防できます。
- ストローを1本口にくわえる
- くわえたままの状態で「うー」と5秒以上声を出す
- 「うー」という声を徐々に低音から高音に変えていく
- もっとも高い音に達したら、徐々に高音から低音に変えていく
口にくわえたストローは、噛まないように注意してください。
まずは1日50回を目安に行い、2週間ほど継続したら3〜4か月に1回のペースで1週間程度行いましょう。
なお、ストローは細いほど効果が出やすいですが、初めから細いものを使うと難しいため、太めのものから始めることをおすすめします。
ティッシュを使ったトレーニング
ティッシュさえあれば、自宅で簡単に行えるトレーニングをご紹介します。
- ティッシュペーパー4〜5枚を手で丸めて、ピンポン玉くらいの大きさにする
- 口の中にティッシュの玉を入れて軽く噛む
- 鼻から息が抜けないように注意しながら、大きな声で「うー」と言う
- 2〜3を2分ほど繰り返す
ポイントは、口にティッシュの玉がすっぽりはまり込むようにくわえること。唇の力で固定して、隙間ができないように注意しましょう。
また、声を出す際は、頬を膨らませず息がティッシュの玉を通り抜けるようにすることが大切です。
息をこらえるトレーニング
声を出さずに静かに行いたい場合は、息をこらえるトレーニングがおすすめです。副次的効果として、顎のたるみ改善効果も期待できます。
- 胸の前で手を組んで、息を大きく吸い込む
- 両手を左右に引っ張りながら5秒間程度息を止める
- 力を抜きながらゆっくりと息を吐く
上記の動きを10回1セットにして、朝・昼・晩の1日3回1セットずつ、まずは1か月を目標に行いましょう。
イメージは、重いものを持ち上げたときに息をこらえるような感じです。5秒がつらいと感じる場合は、3秒息を止めることから始めてみることをおすすめします。
高血圧の人や立ちくらみを起こしやすい人は、無理のない範囲で行ってください。
ボイストレーニング
5〜10分の時間があれば、ボイストレーニングを行って自宅で簡単に声のかすれを改善できます。
- 壁に背中から腰までをピタッと押し当てながら、膝を緩めた姿勢を取る
- お尻の穴をキュッとしめる
- 腰に手を当てながら、首を左右に大きくゆっくりと20回ずつ回す
- こぶしを脇の位置あたりでキープしながら、両肩を耳につけるようにゆっくり大きく前後に20回ずつ回す
- 口を縦に開き、両頬を親指と人差し指で軽くはさみながら唇をとがらすようにして声を出す
- 口を縦に開いたまま、お腹から声を出して「あ・い・う・え・お」の母音を5秒ずつ、各3回発音する
ボイストレーニングをすると、声のかすれが改善されるだけでなく、全身のめぐりもよくなって顔の若返り効果まで期待できます。
喉の乾燥を避ける
喉の乾燥は、声帯の粘膜の弾力を奪って声のかすれを招いてしまうため、日頃から水やお茶などでこまめに水分を補給して喉の潤いを保つことが大切です。
特に秋冬の乾燥しやすい季節は、加湿器を使用したりマスクの着用を徹底したり、のど飴をなめたりなどして、喉が乾燥しないよう心がけてください。
また、飲酒や喫煙、寝不足、アルコールの飲み過ぎなどの生活習慣を見直し、規則正しい生活を送るようにしましょう。
意識的に人と話すようにする
喉のトレーニング以外にも、人と会話をしたり歌を歌ったりすることで声帯が鍛えられ、声のかすれを改善できる可能性があります。
ここ数年、感染症の流行をきっかけに人と話す機会が減った人も多いかもしれませんが、意識的に人と接する機会を増やすことが大切です。
とはいえ、どうしても人と話す気になれないこともあるかもしれません。そのような場合は、本や新聞などを声に出して読んでみるのもおすすめです。
声のかすれを改善するトレーニングに取り組もう!
50歳前後の女性は、更年期によって声がかすれている場合があります。
しかし喉の衰えは努力次第で改善・予防できる可能性があるため、今回ご紹介した方法を試してみてください。
なお、声のかすれが更年期によるものであれば、必要に応じてホルモン補充療法(HRT)や漢方薬などによる適切な治療を受けることが大切です。
他の病気がないか確認するためにも、気になる症状がある場合は早めに医療機関に相談しましょう。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
監修者プロフィール:三橋裕一さん
1964年生まれの54歳。医師になり28年目。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。趣味はお酒とバイクジムカーナ。利き酒師やフードマイスターの資格も保有。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
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