更年期は何歳からいつまで?女性ホルモンを知ろう

更年期(2)閉経後も続く人生のために今考えたいこと

ハルメクWEB編集部
対馬ルリ子
監修者
対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座 院長
対馬ルリ子

閉経の前後5年を指す「更年期」は、女性ホルモンの分泌が激減する、女性の心と体にとっての大きなターニングポイントです。人によっては不調や症状が現れることもあり、今後充実した人生のために自分を見直す時期ともいえます。

【目次】
  1. 思春期と閉経を境に、女性ホルモンの分泌は大きく変化する
  2. 更年期はいつから何歳まで続く? プレ・ポスト更年期とは?
  3. 更年期障害、子宮内膜症・子宮体がんは現代女性ゆえの悩み?

思春期と閉経を境に、女性ホルモンの分泌は大きく変化する

女性の体は、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンによって守られ、コントロールされています。骨や血管、皮膚などあらゆる部分には女性ホルモンのセンサーが備わり、女性ホルモンの恩恵を受けられるようになっています。

なぜ、こうしたしくみがあるのかというと、女性には命をつなぐ「生殖」、つまり妊娠・出産という重要な役割があるから。妊娠や出産に備え、その大切な体を守るお守りとして女性ホルモンが働いているのです

女性ホルモンはライフステージごとに分泌量が大きく変化し、そのことが女性の心と体に大きく影響を及ぼします。

幼年期・少女期を経て、10代の思春期に入ると12歳前後で初経を迎えます。妊娠・出産の準備を始められる状態にまで体が発育すると、脳からの指令が出て卵巣から女性ホルモンの分泌が始まるのです。この頃から女性ホルモンの分泌は急激に増えていきます。

20代〜30代は性成熟期といって、十分な量の女性ホルモンが分泌されており、妊娠・出産に最も適した期間でもあります。しかし、30代後半になると、早い人ではそろそろ女性ホルモンの分泌が減少しはじめます。

そして、40代を境にガクンと女性ホルモンの分泌が減り、更年期の前段階ともいえる「プレ更年期」へと進んでいくのです。

更年期はいつから何歳まで続く? プレ・ポスト更年期とは?

更年期には個人差があり、厳密に何歳から何歳までと決まっているわけではありません。閉経(平均51歳)をはさみ、前5年間と後ろ5年間を「更年期」と呼びます。グラフでもわかるように、更年期になると女性ホルモンの分泌量は20代〜30代の約半分以下にまで急激に落ち込み、そのせいで体内に混乱が生じ、心身にさまざまな不調と症状が現れるようになります。55歳ごろになると、女性ホルモンの分泌はほぼなくなります。

最近では、更年期よりもやや早い年齢で更年期障害のような症状に悩まされる人も増えています。「プレ更年期」といい、30代後半から40代前半を指します。この年齢は女性ホルモンの分泌が減少しはじめる時期とはいえ、更年期ほど急激に減少するわけではありません。ところが、強いストレスなどによって卵巣の働きが低下すると、更年期障害と同じような症状が現れるのです。仕事や家事、子育て、介護など何かとストレスにさらされる現代女性特有の症状といえます。

では、不調や症状は一体いつまで続くのでしょう? 一般的には、先ほど述べたように閉経を挟んで前後10年を更年期といいます。しかしホルモン分泌が減少することに伴って現れる心身の不調は、更年期症状だけではありません。更年期後も心身の不調に悩まされるケースが近年増えつつあります。それが、「ポスト更年期」とも呼ばれる時期に当たります。

この時期は、心血管系、自律神経系、脳機能、皮膚代謝、脂質代謝、骨代謝など、女性ホルモンの低下によって引き起こされる不調と病気に気を付けなければなりません。日本の女性は世界的にも長寿を誇りますが、ポスト更年期は長寿ゆえに出現した時期、というわけです。

更年期障害、子宮内膜症・子宮体がんは現代女性ゆえの悩み?

現代女性の一生は、昔の女性とは大きく変化しています。人生50年といわれた時代、女性は結婚も早く、20代〜30代の間に平均で7〜8人の子どもを出産。妊娠と授乳をくり返す間は月経が起こりません。そのため、生涯の月経回数は50回ほどでした。そして、閉経とともに寿命を迎えていました。

ところが、現代女性のライフスタイルは激変しています。晩婚化が進み、出産は平均で1〜2人に減っています。その影響で生涯の月経回数は、なんと450〜500回と10倍近くにも激増しています。この月経回数の差が、女性の体に大きな負担をかける結果になっているのです。

排卵するたび、女性ホルモンの元になる卵胞は1つずつ減るのではなく、大量に失われます。また、月経回数が多いほど、子宮内膜症や子宮体がんのリスクも高まります。そのうえ長寿になったがゆえに、女性の体のお守りである女性ホルモンの分泌がない状態で、50歳以降の長い人生を生きることになるのです。

女性の心と体は、よくも悪くも女性ホルモンに大きく影響されます。更年期の今だからこそ女性ホルモンについて正しい知識をもち、使いこなすことが大切なのです。


更年期について、もっと知りたい方はこちら!

ライフステージによって変わる、女性の健康の注意点となりやすい病気
更年期(1)意外と知らない女性のための健康知識

女性ホルモンが減少する閉経後は、なぜ生活習慣病になるのか?
更年期(3)不調のサインは人生を見直すタイミング

命を守るための女性ホルモン、エストロゲンの分泌が減少する理由
「更年期(4)女性ホルモンが体にもたらす影響を知ろう」

更年期の症状と不調の原因、更年期以降に起こりやすい疾患と時期は?
更年期(5)閉経後女性がなりやすい病気と不調

この記事が気に入ったら「いいね!」ボタンを押してください。 

編集部へのご意見はこちら

ハルメクWEBメールマガジンを受け取る

更新された記事や最新のプレゼント情報、50代以上の女性のための情報が手に入ります。

※メールの送信をもって、「個人情報保護について」に同意したとみなします。

※受信制限をしている人は、info@halmek.co.jpからのメールを受け取れるようにしてください。

ハルメク halmek

ページ先頭へ