食生活で予防しよう

更年期障害にならない人が食べていたものはコレ!!

公開日:2021/05/14

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閉経前後の10年ほど、女性の誰もが経験する更年期。しかし、更年期障害の症状の程度には個人差があります。その違いはどこにあるのでしょうか。今回は、「食」をキーワードに、更年期障害予防のポイントを見ていきましょう。

更年期障害にならない人が食べていたものはコレ!!

なぜ私が更年期に?注意しても訪れる更年期障害

なぜ私が更年期に?注意しても訪れる更年期障害

更年期に備えて規則正しい生活を送ってきたつもりでも、閉経が近くなって出てきたさまざまな症状が、更年期障害に挙げられる状態に近いと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

では、どんな症状が出てくるのでしょう。またその原因はどのようなものなのでしょうか。まずは更年期障害の症状とそれを引き起こす原因について見ていきましょう。

更年期障害の症状とその原因

厚生労働省のサイトによれば、更年期障害は「40歳代以降の男女のホルモン分泌量の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群」とあります。特に女性は閉経を迎える45~55歳頃になると、女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減ることで、心身に不調が現れます。

このホルモンの減少による体調不良を更年期障害といいます。症状としては、身体的な特徴と、精神的な特徴が挙げられます。

<身体的特徴>

  • 頻脈・動悸
  • ほてり・のぼせ
  • 頭痛
  • 耳鳴り

<精神的特徴>

  • イライラ
  • 不眠
  • 不安
  • うつ

やがて閉経を迎えると、上記の症状にさらに関節痛や膀胱炎、尿失禁、目や喉の粘膜の異常、無気力などが出てきます。もし、こうした症状が現れた場合には、薬や漢方による治療が行われます。

更年期障害の症状の現れ方には個人差があり、寝込む人がいる一方で、知らない内に過ぎていたという人もいます。

財団法人女性労働協会が働く女性(527人)を対象に実施した、「働く女性の健康に関する実態調査」によれば、45歳以上の女性(527人)のうち、更年期症状を感じなかった人は全体の27.5%。残りの7割強の人が自覚症状ありと答えています。

できれば、症状が出る前に、あるいは出てしまっても軽度に押さえて上手に付き合い、うまくやり過ごしたいもの。更年期障害になる人・ならない人の違いは何なのでしょうか?

更年期障害になる人・ならない人の違いは?

更年期障害になる人・ならない人の違いは?

40代、50代と、年を重ねるごとに肌や体力の衰えを意識するようになるもの。さらに、閉経前後からはホルモンバランスが崩れて、ますます心身の不調を実感し、更年期の訪れを意識するようになります。

いつもよりイライラするなと思う、急にカーッと暑くなっている気がするといった症状も、その一つ。ただし、更年期障害の症状の程度は、人によってかなりの差があります。どのくらい違うのでしょうか。異なる2つの例から考えてみましょう。

食事が不規則&コンビニ弁当&惣菜も多いAさんの場合

Aさんは既婚で子なしの夫婦2人生活。外資系メーカー勤務で面倒見がよく、後輩にも慕われている、多忙な女性でした。

ところが45歳を過ぎたあたりから、疲れが蓄積していると感じるようになりました。休日に寝溜めをしてもスッキリしません。

忙しさにかまけて当然、食生活もずさんに。Aさんは夫と2人暮らしでしたが、仕事が忙しい時は朝食をつくることもなく、昼食はコンビニでお弁当を買うことも多く、夜も当然不規則。

残業も多かったので、夕食が10時、11時になることもよくあり、接待や会食の機会も多くありました。

自宅で食事をするときも、ついついスーパーの惣菜やインスタントで済ませてしまうことも。

休日に行っていたジムにも行かなくなって10年。ほてり・のぼせ・頭痛・不眠などの症状に悩まされるようになったAさんはふと「もしかして、これって更年期障害なのかしら」と感じるようになったのでした。

病気を機に健康に良い食生活にシフトしたBさんの場合

病気を期に健康に良い食生活にシフトしたBさんの場合

Bさんは、3年前に夫を亡くして、現在は30代の娘さんと2人暮らし。もともと料理好きだったこともあり、食事は手作りが多かったのですが、40歳で婦人系の病気になり、手術をしたことがきっかけで、健康を意識した食生活にシフトしました。

栄養のバランスを考えた食生活。野菜を多めに、魚と肉は程々に。割合的には魚の方が多いでしょうか。

夏でも飲み物は温かいもの、季節に応じた食材の他にも、閉経後にホルモン補給に良いと言われている豆腐や魚、ほうれん草などの食材を積極的に料理に取り入れ、しっかりと睡眠時間をとり、毎朝7〜8時は朝日を浴びながらのウォーキングを日課としています。

最近は野菜スープに凝るなど、体に良い食材をなるべく使った簡単なレシピを考案するのが趣味で、楽しみながら研究しています。

更年期のトラブルに効きそうな食材はどんどんメニューに取り入れ、同居する30代の娘にも「いつかくる更年期に備えて」と、体に良い食事のうんちくを語る日々を送っています。

さぁ、AさんとBさん、自分に近いのはどちらでしょうか。こうしてみると、同じ更年期を迎えていても、人によってその受け止め方が大きく違うことがわかります。

気の持ちようや、元々の性格も影響していると言えそうですが、今回特に注目したいのが2人の食生活の違いです。Bさんの例を参考に、更年期障害を乗りきるためのヒントを食生活から見つけてみましょう。

つらい更年期障害を予防するために食べ物を見直そう!

つらい更年期障害を予防するために食べ物を見直そう!

更年期障害を予防する、あるいは辛い症状を緩和するために、手軽に取り組めることの一つが「食」です。

毎日の食生活の中で、抑えるべき3つのポイントから、積極的に摂取したい食材について見ていきましょう。

更年期の食生活を見直す3つのポイント

「食事の時間が不規則」「好きなものばかり食べている」「食べたり、食べなかったりしている」など、まずは現在の食生活を見つめてみましょう。

改めて見直してみると、栄養が偏っていたり、胃腸に負担のかかる食事になっていたりと、意外に改善点が出てくるものです。こちらの3つのポイントを参考に、できるところから取り組んでみましょう。

  • 規則正しく3食をしっかりとる

食事は規則正しく、1日3食をしっかりととるよう心がけましょう。朝食を食べていなかったという人は、バナナ1本、牛乳1杯でも十分。牛乳は豆乳に変更するのもおすすめです(理由は後述)。

夕食は遅くとも夜9時までには食べ終わるようにし、胃腸への負担軽減を心がけましょう。

  • 栄養のバランスを考える

食事の栄養バランスを考えるときの基本は、主食・主菜・副菜が1:1:2の割合で入っていること。それぞれの栄養素で言えば、主食はご飯・パン・麺などの炭水化物、主菜は肉・魚・卵・大豆などのタンパク質、副菜は野菜や海藻類のミネラル・ビタミン・食物繊維となります。

3つの要素が入るよう、バランスを考えた食事をとることを意識しましょう。

  • 更年期障害の予防に有効な食材を積極的に取り入れる女性ホルモンを補う栄養素を中心に、栄養素を考えながら積極的に摂取したい食材がいろいろとあります。

中でも旬の食材は、それだけ栄養分も豊富でおいしい(しかも安い)ので、食事にも積極的に取り入れていきましょう。

食生活で更年期障害をケア。積極的にとりたい食材は?

食生活で更年期障害をケア。積極的にとりたい食材は?

更年期障害の主な原因は「女性ホルモンの減少」であることは前述した通りですが、それを補うための食材にはどんなものがあるのでしょうか。

数ある食材の中から、閉経後の女性の体に不足しがちな栄養を補う食材をピックアップしてご紹介します。

女性ホルモンの救世主。摂取が必至の大豆製品

女性ホルモンの救世主。摂取が必至の大豆製品

女性ホルモンを補うための最強食材と言われる大豆。この大豆に含まれる「イソフラボン」という成分が、エストロゲンに似た働きをしてくれると言われており、更年期障害を防ぐためにとりたい代表的な食材です。

大豆はもちろん加工食品でも良いため、豆腐・厚揚げ・納豆・きなこ・おから・豆乳などでも同様にイソフラボンを摂取することができます。これらの大豆製品と、ホルモンバランスを整えてくれるビタミンEをともに摂取することで、より補強力が高まります。

にんじん、ブロッコリーを入れた豆乳のスープやグラタンなどにすると良さそうです。

それぞれの大豆製品の1日の摂取目安

  • 豆腐……300gを1丁
  • 納豆……1パック、厚揚げ
  • 厚揚げ……2/1枚(100g)
  • きな粉……大さじ1(6g)
  • おから……100g
  • 豆乳……200ml
  • 油揚げ……1/2枚

女性ホルモンのような働きをする「エクオール」

大豆イソフラボンが体内で腸内細菌によって変化した「エクオール」も、更年期障害の予防に役立つ成分として、最近注目されています。

エクオールは大豆イソフラボンよりも強く作用し、カルシウムが骨から流出することを防いでくれますが、体内で生成できるのは、腸内に「エクオール産生菌」を持っている人が大豆製品を食べたときのみ。しかも、菌が活発に動いていなければ生成は難しいそう。

最近では、サプリでも手軽に摂取できるようになったので、そうした補助食品を利用するのも良いでしょう。

持ち運びも簡単、おやつ感覚で食べられるアーモンド

持ち運びも簡単、おやつ感覚で食べられるアーモンド

最近、アンチエイジングで注目されるようになったアーモンド。たんぱく質、マグネシウム、ビタミンE、CoQ10(コエンザイムQ10)が豊富な食材です。加齢とともに減少しアーモンドなどの摂取による補給が必要なCoQ10は、以下のような更年期にもありがちな症状の改善が期待できます。

  • 息切れ
  • 免疫力の低下
  • 疲れやすい
  • トレーニングの成果が出ない
  • 足がむくむ
  • 運動しても体脂肪が減らない
  • 冷え性
  • 歯茎からの出血
  • 低血圧
  • 肌のシワ

1日あたりの目安は約15~16粒。持ち歩いて外出先でのおやつにしても良いですし、ランチタイムに細かく砕いてサラダにトッピングすれば、栄養価がグンと上がります。

さらに食物繊維が豊富なので腸内環境を整えて、便秘の解消にもつながります。

ビタミン豊富な緑黄色野菜

ビタミン豊富な緑黄色野菜

エストロゲンを分泌する卵巣の働きを助け、ホルモンバランスを調整してくれるビタミンEは、ビタミンAやビタミンCとともに摂取することで、その働きを補う役目を果たしてくれます。

ビタミンEが豊富な食材は、ほうれん草やブロッコリー、ピーマン、トマト、にんじん、かぼちゃ、アボカド、アーモンドなど。ビタミンEは脂溶性なので、ソテーなどの炒め料理にして摂取すると良いでしょう。

ほうれん草などはビタミンEとともにビタミンCも含まれているので、特におすすめです。

骨を強くする小魚・海藻・牛乳

骨を強くする小魚・海藻・牛乳

女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、急激に骨密度が減っていきます。閉経後に骨粗鬆症が増える原因もここにあるため、積極的にカルシウムを含む食材をとることも必須です。

そこで取り入れてほしいのが牛乳や小魚といった、カルシウム豊富な食材。中でも海藻は、カルシウムに加えてミネラルや食物繊維も含まれている優れもの。味噌汁に、サラダに、と積極的に加えて、骨の健康も目指しましょう。

体が喜ぶ食べ物で健やかに生きる

体が喜ぶ食べ物で健やかに生きる

英語の表現に「You are what you eat.(あなたは、あなたが食べたものでできている)」という言葉がありますが、更年期は、まさにこれまで食べてきたものの蓄積が体に出てくる時期。

更年期障害にならない人は、閉経後の女性の体に不足しがちな栄養を意識して、毎日取り入れていることが多いようです。

更年期は誰もが体験するものです。この期間を健やかに過ごすためには、日頃からの積み重ねがとても大切です。

規則正しく、バランスの良い食生活が健康な体を作ります。身の回りの簡単なことから、無理のない範囲で始めてみましょう。

※更年期障害の原因は複合的で、食生活だけで100%予防・改善できるものではありません。睡眠時間をしっかりと取る、適度な運動をする、食生活に気を配るなど、日常的にできることから少しずつ始めて、更年期障害に備えることが大切です。

監修者プロフィール:メッドセルクリニック大阪 院長 安宅鈴香さん

メッドセルクリニック大阪 院長 安宅鈴香さん

1973年生まれ、男児2人を子育て中。1997年3月琉球大学医学部卒業。
卒後は20年ほど主に大阪市立大学病院で精神科、内科、神経内科の臨床と研究に従事。一般病院でも女性更年期外来や認知症外来、老人医療などを行う。
2019年12月より大阪梅田のハービスプラザ4階のメッドセルクリニック大阪院長就任。
クリニックでは美しく、健やかに、実り多いエイジング(productive aging)をサポートするために、統合医療(西洋医学と東洋医学の融合)、幹細胞による再生医療、美容医療を中心とし、患者様のニーズに合わせたパーソナルオーダーメイド医療をご提案しています。
 

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