ヨガとピラティスどっちが痩せる?挫折回避の対処法も

ピラティスに向いてる・向いてない人の特徴って?

公開日:2023.04.26

更新日:2024.10.20

ピラティスが向いている人・向いていない人って?ヨガとピラティスの違いやどちらの方が痩せる(消費カロリーが高い)のか、ピラティスが合わないと感じるときの対処法などについて詳しく解説!50代女性が気になる更年期症状の緩和効果もあるんです!

ピラティスとは?

ピラティス(Pilates)とは、ドイツ人フィジカルトレーナー、ジョセフ・ハベルタス・ピラティス氏が開発したエクササイズのことです。心と体、そして精神を調和させることで、体の機能を調整するメソッドであるとされています。

ピラティスでは、体の柔軟性を高め、バランスを整えることで安定した強い体をつくり、姿勢の改善、睡眠の質の向上、インナーマッスルの強化、ストレス解消や慢性の痛み、疲労の減少など、さまざまな効果が期待できます。

ピラティスが向いている人

ピラティスが向いている人

ここからは、ピラティスが向いている人について解説していきます。

健康的でしなやかな体づくりをしたい人

ピラティスでは、呼吸をしながら体を動かすことで、普段はなかなか意識しないインナーマッスルを鍛えられます。これにより、健康的でしなやかな体づくりができます。

お腹まわりや背中、二の腕など気になる部分の引き締めにも効果的なので、ダイエットや体を引き締めて痩せたいという人にも人気の運動です。

姿勢を改善したい人

ピラティスにはさまざまなエクササイズがありますが、どれも体の内側の筋肉や骨を意識して行います。しっかりと意識しながら正しい力で体を動かすことで、姿勢が改善される効果が期待できます。

姿勢が美しくなると、体型が変わらなくても、それだけで美しく凛として見えます。

猫背などの悪い姿勢は肩や背中、首の凝りを悪化させたり、呼吸が浅くなる、ぽっこりお腹につながるなど多くの悪影響があるため、姿勢を改善したい人にはピラティスがおすすめです。

自分としっかりと向き合う時間がほしい人

現代人はとにかく忙しいといわれています。50代の大人女性は仕事や家事、子どものこと、夫のこと、自分や夫の両親のことなど、考えることややることもたくさんです。

このような忙しい生活の中ではゆっくり自分と向き合える時間が取れず、肉体的にはもちろん、精神的にも疲弊してしまうこともあります。

ピラティスは、エクササイズを通して自分の体としっかり向き合うことができます。

スポーツが好きな人

ピラティスは、世界中でさまざまなアスリートに取り入れられているエクササイズです。

ピラティスによって体験を鍛えることで、関節の可動域を広げたり、筋肉の柔軟性を高められるため、スポーツをするときに体を動かしやすくなります。また、ケガ予防効果も期待できます。

機能的な体の動かし方を知って運動に取り組みたい人

ピラティスは、論理的思考の人に向いたエクササイズといわれています。なぜかというと、ピラティスでは解剖学に基づいて、機能的な体の動き方を知って、エクササイズを行うためです。

「なぜこの動きをするのか?」ということにすべて理由があるため、納得した上で、モチベーションの高い状態で取り組めるでしょう。

更年期症状への対策がしたい人

閉経の時期を挟んだ前後10年間(45〜55歳頃)を更年期といい、この頃には女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が急激に減る影響で、「更年期症状」と呼ばれるさまざまな不調が現れることがあります。

更年期症状は身体症状・精神症状まで多岐にわたり、症状が強く、日常生活に支障が起こるほどになると「更年期障害」と呼ばれます。

2016年、更年期の女性を対象にして行われた研究では、週3回のピラティスを8週間続けたことで、更年期症状の緩和が見られました。この他にも、腰痛の改善、柔軟性の向上効果があったそうです。

また、2018年の研究では、閉経後の女性に見られた睡眠障害やうつ、不安感、疲労感がピラティスによって改善されたという報告もあります。

ピラティスにはリラックス効果やストレス解消効果もあるため、日頃のストレス解消法の一つとして取り入れるのもおすすめです。

ピラティスが向いていない人

ピラティスが向いていない人

ここからは、ピラティスが向いていない人をご紹介します。

即効性を求めている人・短期間で体重を落としたい人

ピラティスは数回行っただけで体重が落ちたり、体型が劇的に変化するような運動ではありません。そのため、即効性のある方法で短期間でダイエットをしたい人には向いていない運動といえるでしょう。

筋肉を大きくしたい人

ピラティスでは、体を大きく見せる筋肉ではなく、体幹部に近いインナーマッスルを鍛え、体をしなやかにします。そのため、筋肉を大きくしたい人には向いていません。ただし、筋トレにプラスしてピラティスを取り入れるのは、ケガや不調の予防としておすすめです。

体に深刻な不調がある人

体に深刻な痛みや不調がある場合は、ピラティスが行えない可能性があります。まずは病院を受診してかかりつけ医に相談して、ピラティスを行っても大丈夫か聞いてから行うといいでしょう。

また、その場合は自宅で行うよりも、有資格者のいるピラティススタジオでしっかりと指導を受けるのがおすすめです。

ピラティスとヨガどっちが向いている?

ピラティスとヨガどっちが向いている?

ピラティスとよく比較されるエクササイズに、ヨガがあります。

ピラティスとヨガは筋力や柔軟性を高める、体の歪みを整えて姿勢を改善する、リラックス効果やストレス解消につながる、精神をリラックスさせられるといった部分で共通していますが、以下のような違いもあります。

  • 目的
  • 成り立ち
  • 呼吸法
  • エクササイズ

ピラティスが向いているのは「身体機能を向上させたい人」や「姿勢や体の歪みが気になる人」です。一方、ヨガに向いているのは「メンタル面を安定させたい人」「ストレスを解消したい人」などです。

ただし、共通点も多いため、実際にどちらが向いているかはやってみないとわからない部分もあります。迷っている人は、ピラティスとヨガのどちらも体験レッスンなどで試してみて、自分に合った方を選ぶといいでしょう。

ピラティスとヨガはどっちのほうが痩せる?

ダイエット目的でピラティスやヨガを行っている人の中には、「ピラティスとヨガ、どちらが痩せるか」が気になっている人もいるでしょう。

運動の消費カロリーは【消費カロリー(kcal)=METs(メッツ)×体重(kg)×運動時間(h)× 1.05】の式で計算できます。

METsとは運動強度の単位のことで、静かに座っている安静時を1として、何倍のエネルギーを使うかで運動の強度を示すものです。

国立健康・栄養研究所が公表する「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」によれば、ハタヨガは「2.5METs」、ピラティスは「3.0METs」となっています。

このMETsをもとに計算すると、体重50kgの人が30分ハタヨガを続けた場合の消費カロリーは66kcal、ピラティスの場合は79kcalとなり、ピラティスの方がやや高くなるものの、大きな差はありません。

ただし、他のヨガよりもダイナミックな動きが多く、連続的にポーズを取るパワーヨガの場合は運動強度は「4.0METs」になり、消費カロリーは100kcalと、ピラティスよりも消費カロリーが多くなります。

マットピラティスとマシンピラティス、どっちがいい?

ピラティスには大きく分けて、マシンを使う「マシンピラティス」とマットを使って自重トレーニングを行う「マットピラティス」の2種があります。

初心者の場合、まずはマットピラティスから初めて呼吸法や基本姿勢、コア(体幹)の正しい使い方を学ぶのがおすすめ。基本が身についてからマシンピラティスを行う方が、より効果的です。

ピラティスが合わないと感じるときの対処法

ピラティスが合わないと感じるときの対処法

ここからは、ピラティスが合わないと感じるときの対処法をご紹介します。

頻度・回数を変えてみる

「ピラティスの効果が出ない……」と悩んでいる場合、頻度や回数を変えてみるのもおすすめです。今よりもピラティスを行う頻度や回数を増やすことで、効果を早く実感できるようになるかもしれません。

まずは30回続けてみる

ピラティスの創設者であるジョセフ・ピラティス氏は、ピラティスについて「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体のすべてが変わる」と話しています。

ピラティスの効果がいつ出るかは個人差があるものの、10回くらい行うと違いを感じるようになり、20回ほどピラティスを続けると、明らかな変化を感じられるように。そして、30回行う頃には大きな変化を感じるようになるとされています。

週1回のペースで取り組む場合、7〜8か月後にはピラティスの効果をしっかりと実感できるということになります。まずは30回続けることを目標にしてしっかり取り組んでいくと、その間に体の変化を実感できるかもしれません。

ピラティススタジオ・教室で学んでみる

自宅で自分で本や動画などでピラティスを学んでいるものの、合わない気がする、効果が出ないと感じている人は、ピラティススタジオや教室で学んでみるのがおすすめです。

プロのインストラクターによる指導を受ければ、ピラティスの効果も高まります。

自分に合ったレッスン・インストラクターに変更する

「私にはピラティスは合わないかもしれない」と感じている場合、自分に合ったレッスンやインストラクターに変更するのも一つの方法です。

マットピラティスからマシンピラティスに変えてみたり、グループレッスンからマンツーマンのプライベートレッスンに変更してみるといいでしょう。

また、インストラクターとの相性が合っていないと考えられる場合は、他のインストラクターのレッスンを受けてみるのもおすすめです。

大人女性向きのエクササイズ・ピラティスで健康に!

ピラティスは、短期間でダイエットしたい人や筋肉を大きくしたい人には向いていないものの、健康的でしなやかな体づくりをしたい人や姿勢改善したい人、自分と向き合う時間がほしい人に向いています。

また、更年期のさまざまな症状の改善効果も研究によって確認されているため、大人女性におすすめのエクササイズです。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。


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