50代からのピラティスはじめてガイド・2

更年期症状の緩和にピラティスがおすすめの3つの理由

公開日:2023.04.25

更新日:2023.10.16

ピラティス・ヨガ専門スタジオ、zen place(ゼン・プレイス)のインストラクターに50代からを健康に過ごすポイントを学ぶ連載企画。第2回のテーマは「更年期症状の緩和」です。まずは、更年期症状チェックリストで自分の状態を確認しましょう!

更年期女性の不調の原因は?

更年期障害・更年期症状の原因

みなさん、こんにちは! zen place pilates エデュケーターのSatokoです。更年期の症状に役に立つピラティスについて説明していきます。

執筆者プロフィール:zen place pilates エデュケーター Satoko 

所属スタジオ名:zen place pilates 横浜。BASI Pilates Senior Faculty
東京都出身。幼少期をアメリカで過ごし、現在は茅ヶ崎市在住。

初めてスタジオに訪れた時に、そこにいる人たちの凛とした姿や目の輝きに感動し、気付けば人生の1/3以上をピラティスとともに過ごしている。スタジオレッスン、BASI Pilatesインストラクター養成、社内エデュケーター育成から、側弯症、椎間板ヘルニアなどの特別レッスンも提供。

zen place pilates エデュケーター Satokoさん

私たち女性の体には、思春期・性成熟期・更年期・老年期という、4つのステージがあります。更年期とは、閉経の前後10年ほどの40代半ばから50代半ばあたりの時期を差します。更年期は、心と体にさまざまなトラブルが起きる期間です。

卵巣機能が衰え、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少した結果、心身のリズムが乱れることが主な要因ですが、実際には加齢などの「身体的因子」、育った環境や性格などの「心理的因子」、職場や家庭の人間関係などの「社会的因子」が複合的に関与することで、発症すると言われています。

女性ホルモンは、脳・中枢神経、循環器系、脂質代謝、皮膚、骨、生殖器、泌尿器など全身の機能に影響を与えます。そして、のぼせやほてり(ホットフラッシュ)、頭痛やめまいなど、更年期に起こるさまざまな症状を「更年期症状」といいます。

更年期症状は、人によって軽かったり重かったりと個人差があります。日常生活や仕事にも支障をきたし、物事に取り掛かれないほどの症状が出る場合には「更年期障害」と呼ぶこともあります。

更年期症状がひどい場合、婦人科へ通ったり漢方薬やサプリを服用したりする人もいると思いますが、自宅で簡単にできるセルフケアとして、ピラティスもおすすめです。

もしかして更年期障害かも?更年期症状チェックリスト

更年期障害・更年期症状の代表的な症状

なぜピラティスが更年期症状の緩和に役立つのか。その本題に入る前に、まずは今の自分の状態をチェックしてみましょう。

以下の項目に、いくつ当てはまりますか? 2つ以上当てはまる方は、適切なケアが必要です。

□ ストレスを感じる、イライラしやすい
□ 更年期太りが気になる
□ 手足や腰が冷えやすい
□ のぼせ・ほてりがある
□ 脇汗が気になる
□ トイレの回数が増えた、尿漏れが気になる
□ 頭痛やめまい、耳鳴りがある
□ 疲れやすい、寝ても疲れがとれない
□ ひどい肩こりや腰痛がある
□ 夜ぐっすり眠れない

更年期症状の緩和にピラティスがおすすめ!

更年期症状の緩和にピラティスがおすすめ!

ピラティスは、ただ体を動かすエクササイズではなく、かつては「コントロロジー」と呼ばれた心と体、精神のコントロール術です。

呼吸とともに背骨やインナーマッスルを動かして、全身の筋肉や骨の配置を整えることで、自律神経バランスを調整し、生きるための活力を最大限に引き出します。

ピラティスが更年期の女性に効果があることは、複数の研究で明らかになっています。

2016年に更年期の女性を対象に行われた研究では、週に3回、8週間ピラティスを実践することで、更年期症状の緩和や、腰痛の改善、柔軟性の向上に効果があったことが明らかになりました。

また、2019年にスペインで行われた別の研究によると、閉経後の女性の睡眠障害、不安、うつ、疲労感がピラティスにより改善されたそう。

このように、ピラティスは、身体的な症状だけでなく、ストレスや不安、睡眠の質の向上などにも効果があります。

ピラティスが更年期におすすめの運動である3つの理由

続いて、ピラティスが、更年期症状を和らげる理由を、さらに詳しく説明します。

理由1:インナーマッスルを強化して体重増加・尿もれを防ぐ

ピラティスは、動きとともに呼吸を使い、体幹部にあるインナーマッスルを強化していきます。

骨盤の底面にハンモック状に存在する「骨盤底筋群」、お腹の周りをコルセットのようにぐるりと囲む「腹横筋」、背骨を支える脊柱起立筋の深層部に位置する「多裂筋」、そして腹腔の上部分を覆い呼吸とともに動く「横隔膜」の4つの筋肉を合わせた「インナーユニット」を、呼吸の使い方によって鍛えていきます。

4つの筋肉を合わせた「インナーユニット」
4つの筋肉を合わせた「インナーユニット」

これにより、尿もれの予防・改善や、疲労の抑制、腰痛の緩和など、さまざまな効果が期待できます。

インナーユニットを鍛えると、内臓が正常な位置に戻りやすくなるため、ぽっこりお腹の改善や内臓機能の改善にも効果があります。体に余分な脂肪(特に内臓脂肪)がつきにくくなるため、更年期太りを改善し、太りにくい体へと導きます。

理由2:自律神経バランスを整えることで症状が改善!

更年期症状の原因の多くは、自律神経やホルモンバランスの乱れ。ピラティスは、自律神経がすぐ横を通る背骨や内臓に刺激を与えて、脳にアプローチすることで、体の機能を整えていきます。

呼吸が深まり、睡眠の質も向上する他、全身の血流が改善することで、むくみや冷えを改善する効果も期待できます。

ピラティスの胸式呼吸は脳への酸素の量を増やし、交感神経を活発にしてくれます。動きに意識を集中させることは、マインドフルネスにもつながり、ストレスのコントロールにも役立ちます。

理由3: 心が安定する・睡眠の質が上がる

ピラティスの呼吸のリズムでは、幸せホルモン「セロトニン」の分泌が脳内で促され、不安や食欲などのコントロール力も高めます。

セロトニンは、良質な眠りに誘導する働きをもつ「メラトニン」というホルモンの原料となります。日中にピラティスをして、セロトニンが増えると、夜間の睡眠の質も向上します。

更年期は働き盛りでもあり、人によっては親の介護をしなくてはならないなど、人生の中でも多忙を極める時期です。

更年期症状がひどい・イライラするという人も、ピラティスでリフレッシュすることで、症状が緩和されるかもしれません。まだやったことがないという人は、この機会にぜひ、ピラティスにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

協力:zen place

※この記事は、2013年4月公開の記事を再編集して配信しています。


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Satoko(ゼン・プレイスピラティス)

所属スタジオ名:zen place pilates 横浜。BASI Pilates Senior Faculty 
東京都出身。幼少期をアメリカで過ごし、現在は茅ヶ崎市在住。
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