50代女性が急に太る理由!健康的に痩せるコツ

更年期太りの原因と対処法!ダイエット専門家が徹底解説

更年期太りの原因と対処法!ダイエット専門家が徹底解説

更新日:2025年08月31日

公開日:2025年07月31日

更年期太りの原因と対処法!ダイエット専門家が徹底解説

「食べる量は変わらないのに太る」。そんなダイエットの悩みを抱える50代女性は少なくありません。この記事では、更年期に中年太りしやすくなる原因を、ホルモン・基礎代謝・ストレスなどの観点からわかりやすく解説。体脂肪や筋肉量の変化、食事の目安や運動法をダイエット専門家監修でお届けします。

更年期女性の体に起きている中年太りの原因&正しいダイエット法

50代更年期女性の体に起きている中年太りの原因&正しいダイエット法

「食べる量は変わらないのに、どんどん太る」
「体重は増えてないのに、お腹周りに肉がつき体型が崩れた」

そんな“更年期太り”に悩む50代女性は少なくありません。実はこれ、ホルモンバランスの変化や基礎代謝の低下など、加齢による体の自然な変化が関係しています。

今回は、ダイエットエキスパート・和田清香さんのコメントを交えながら、50代更年期女性の体に起きている中年太りの原因と、無理なく続けられるダイエット対処法を解説します。

50代更年期女性が太る「3大原因」中年太りはなぜ起こる? 

50代更年期女性が太る「3大原因」は?中年太りはなぜ起こる? 
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■1  女性ホルモン(エストロゲン)の急減

更年期に入ると卵巣機能が衰え、女性ホルモン「エストロゲン」が激減します。エストロゲンは脂肪燃焼やインスリン感受性、食欲の抑制にも関わっているため、減少により代謝が下がり、脂肪が蓄積しやすくなるのです。

国立成育医療研究センターなどの調査では、閉経期にエストロゲンが減ると内臓脂肪の蓄積が増えることが示唆されています。

■ 2 基礎代謝の低下と筋肉量の減少

基礎代謝とは、人が生きていく上で、何もしなくても消費される必要最低限のエネルギーのこと。心臓を動かしたり、体温を維持したりするために使われ、1日の総消費エネルギーの約60~70%を占めます。

加齢とともに筋肉量は年1%程度自然に減少すると言われており、これが基礎代謝の低下を引き起こしてしまうのです。

20代と比べて(個人差はあるものの)50代では1日あたり約200kcalも少なくなると言われています。体重1kg増えるのに必要なカロリーはおおよそ7200kcal。これは、単純計算すると「1か月強で1kgの体重増加を引き起こす」ということ。以前と変わらない生活をしていると太りやすくなっていくのです。

■3 ストレスと自律神経の乱れ

更年期はホルモンの変動により自律神経が乱れやすく、生活環境面でもなにかとストレスを感じやすい時期。これらが「コルチゾール」というストレスホルモンを過剰に分泌させ、食欲増進や内臓脂肪の蓄積を促進してしまいます。

更年期は、何歳から何キロくらい太るの?

更年期は、何歳から何キロくらい太るの?
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厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、日本人女性の体脂肪率やBMI(肥満指数)は40代後半から増加傾向にあります。特に閉経前後の45〜55歳は、最も体重・体脂肪が増えやすい時期とされており、ここが“分岐点”。

閉経前後の5年間で平均3〜5kg増加するとも言われており、これは代謝、ホルモン、筋肉、生活習慣の全要因が関わる「自然な変化」なのです。

体重が増えてないのに太った気がする理由

若い頃から体重に大きな変化がなくても筋肉が減って脂肪に置き換わると、見た目が太って見える“隠れ肥満”状態になるので、体脂肪率もチェックする習慣をつけましょう。

加えて、若いころにはぜい肉が付かなった「背中、二の腕の裏、下腹など」にお肉がつき、ボディラインが崩れて太って見えるという悲劇も…。

■ 体脂肪率の目安(女性)

  • 20〜29%:標準
  • 30〜34%:軽度肥満
  • 35%以上:中等度以上の肥満

ウエスト85cm以上:内臓脂肪型肥満のリスク(※メタボ基準)

食べてないのに太る?食事量はどれくらいが目安?

食べてないのに太る?食事量はどれくらいが目安?

加齢とともに代謝量が落ちているため、“若い頃と同じ量”を食べているだけでも太ってしまうのが更年期の落とし穴です。

■ 50代女性の1日推定エネルギー必要量目安(厚労省)

  • 普通の活動レベル:1750〜1900kcal
  • 運動量が少ない人は1600kcal程度が目安

30代の頃と同じ量を食べていたら、1日200〜300kcalのオーバーが起きやすく、1か月強で体重が約1kg増える計算に。継続した食事量の調整が必要となってくるのです。

今日からできる!更年期太りの5つの対処法

今日からできる!更年期太りの5つの対処法

1「糖質制限」より「ゆる血糖コントロール」を

完全な糖質制限を継続するのは難しいもの。白米を雑穀米や玄米にチェンジ、甘いおやつを減らすなど、手軽にできる質の見直しが大切。

2 筋肉を落とさない「ゆる筋トレ」を習慣に

筋肉は「最大の基礎代謝装置」。週合計150分の軽運動が推奨されていますが、まずは1日10分の筋トレでも十分。スクワットや、早歩きウォーキングを心がけるなど、日々の継続を意識!

3「体重」より「体脂肪率」と「ウエスト」に注目

体重の見に一喜一憂するのはやめて週に1〜2回は体組成計をチェック!鏡で見た目の変化も確認する習慣をつけましょう。

4質の良い睡眠とストレス管理をセットで

4質の良い睡眠とストレス管理をセットで

睡眠不足は食欲ホルモン「グレリン」を増やし、暴食を招きます。毎日7時間以上眠ることを意識し、深呼吸やぬるめの入浴などのリラックスタイムを意識。

5「自分にやさしい目標設定」が成功の鍵

更年期は体が変化して当たり前の時期。今の自分に合った無理ない継続できるダイエット方法を選ぶことが、リバウンドしない秘訣です。

【まとめ】更年期太りの原因と対処法 

【まとめ】更年期太りの原因と対処法 

50代で太りやすくなるのは、決して意志の弱さではなく、ホルモン・基礎代謝・筋肉・ストレスといった科学的な背景があります。

全部完璧にこなすことは難しいかもしれませんが、まずは今日から1つだけ、自分に合うことから始めてみましょう!

※医学的注意:本記事は健康な成人を対象とした一般情報です。既往症や健康不安のある方は、事前に医師へご相談ください。

【 監修者プロフィール】和田清香

ウェルネス&ダイエットエキスパート。NYでエステティクスと栄養学を学び、350種類以上のダイエット法を実践して−15kgを達成。AFPA認定ウェルネス&栄養コンサルタント、FTPマットピラティスインストラクター。雑誌・テレビ出演や講演を通じ、50代からの "頑張り過ぎないダイエット" を提案している。

取材・文=鳥居史(HALMEK up 編集部)

※参考サイト

HALMEK up編集部
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