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- 植物療法&アロマの香りを「心の薬」にして穏やかに
「気にしない習慣を身に付けて、心軽やかに生きる」方法を各専門家に伺う特集。今回は植物療法士の池田明子さんが、庭のハーブや植物の香りといった身近な自然から「心の薬」を得たお話です。おすすめの香りも紹介してくれました。
池田明子(いけだ・あきこ)さんプロフィール
1957(昭和32)年、神奈川県生まれ。植物療法士。一般社団法人日本フィトセラピー協会代表理事。西九州大学客員教授。臨床検査技師を経て、2006年、「ソフィアフィトセラピーカレッジ」を設立。日常生活から医療・介護分野まで、植物療法とハンドケアを普及している。夫は俳優の梅沢富美男さん。2女の母。
※インタビューは2021年5月に行いました。
身近な自然や植物を味方につけて心を癒やす
—— 植物療法士として、認知症予防など医療介護の分野でも普及活動をしている池田明子さん。心身を健やかに保つのに助けとなっているのは、庭で育てているハーブの香りなのだそう。
もともと私は「気にしない性格」とは正反対。中学生の頃から、環境が変わるたびに周囲になじもう、家族の期待に応えようとがんばり過ぎて、ダウンしてしまうような子でした。それを繰り返すうちに「またあの苦しい気持ちになったら」と想像するだけで不安になってしまって。心が健やかでないと体調も崩しやすいでしょう。
臨床検査技師として病院に勤めていたとき、患者さんの大変さを間近で見て、家庭を持ってからは「家族のためにも心身ともに健康でいたい」という思いが強くなりました。そこで学び始めたのが植物療法です。
学んでみると、春先にヨモギを食べたりバラの香りをかいだり、自分も普段から無意識にしていることの延長でした。薬や医療に頼らず、身近な自然や植物の効能で自分を癒やせる。
これなら無理なく続けやすいと。特に植物の香りは効能が強いので、ハーブやアロマオイルを使い分けて生活習慣に取り入れています。
「この香りがあれば大丈夫」は、心の薬になる
例えばイライラするときは、だいたい気持ちも体力も余裕がない状態なのですよね。だから意識的に、ローズマリーなどリフレッシュ効果のあるハーブを庭で摘み、ハーブティーを入れて、ひと息つく時間を作るようにしています。
疲れたり気分が落ち込んだりしたときは、リラックス効果のあるラベンダーのアロマオイルをお風呂に垂らしてゆっくり入浴します。続けるうちに「この香りがあれば大丈夫」と安心できたり、気持ちを切り替えるきっかけになったり、植物の香りが「自分への薬」のような存在になりました。
今も気にしやすい性格は変わりませんが、疲れや感情をため込まず、自分をいたわる習慣が身に付いたことで、穏やかに前向きに過ごせるようになった気がしています。
池田さんの日々を穏やかにするレシピ
レモンバーム、ローズマリー、タイムなどをブレンド。ポットに入れて熱湯を注ぎ、3〜5分ほど蒸らしてからいただきます。
こちらは、お守りのように身に着けているアロマペンダント。日中は集中力を高めるローズマリー、夜はラベンダーのアロマオイルを染み込ませて使い分けています。
「心も暮らしもラクに!気にしない新習慣特集」として、日々の習慣で気にしない、振り回されない人になる練習や、執着と不安をから心を開放するための片付け方、50代以降だからこそ見直した家事のあれこれ、「不安」や「怒り」「後悔」「妬み」「悲しみ」を脳科学で解決する方法などを解説してきました。心軽やかに!これからの人生も過ごしていきたいものです。
取材・文=長倉志乃、原田浩二(ともにハルメク編集部)撮影=中川まり子
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年7月号の再編集しています。
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