簡単あえ物レシピ#1

小田真規子さんが伝授!おいしい小松菜のあえ物レシピ

公開日:2022.02.02

毎日3食、料理を作るのは大変。その3食に手軽に変化をつけたいときに活躍するのが、あえ物です。いつもの食材でも、組み合わせや味付け次第で新鮮な味わいに!今回は、料理研究家の小田真規子さんに、あえ物のコツと小松菜を使ったレシピを教わります。

小田真規子(おだ・まきこ)さんのプロフィール

小田真規子さん

料理研究家。スタジオナッツ代表。健康に配慮した、手軽にできておいしい家庭料理に定評がある。レシピを作る中で検証してきた料理のコツを、インスタグラムでも発信中(アカウントは「@studionutsnuts」)。

あえ物をおいしく仕上げる3つの秘訣

あえ物を作るときのコツは、それぞれの味や食感を引き立てながら、全体を調和させること。「いつもの食材でも、組み合わせや味付け次第で、口の中に入れたときに驚くような新鮮な味わいや食感が楽しめますよ」と言う小田さん。まずはあえ物をおいしく仕上げる秘訣を教えてもらいました。

1:基本の食材には下味をつける

小松菜やもやしなど基本となる食材は、あえる前に醤油や塩を軽くもみ絡めて下味をつけておきましょう。このひと手間で、あえたときに水っぽくなったり味がぼけたりせず、全体がうまくなじみます。

おいしく仕上げる秘訣1-1
例えば小松菜はゆでた後、醤油を水で割ったものに、さっと浸すと◎
おいしく仕上げる秘訣1-2
もやしの食感を生かす場合は、ゆでずに塩水を軽くもみ絡める

2:食材はゆでたら水にさらさない

あえ物の大敵は水っぽさ。ゆでた食材を水にさらすと、あえた後にどんどん水気が出てしまいます。ゆでる前に食べやすい大きさにカットしておき、さっとゆでたらザルにあげて水気を切り、そのまま粗熱を取って水分を逃がしましょう。水で冷やす必要はありません。

おいしく仕上げる秘訣2
小松菜も早めにお湯から引き上げて、余熱で火を通すのがおすすめ

3:味付けの前に油をまとわせる

あえ衣は、調味料を混ぜ合わせてから全体にあえるのではなく、先に油だけを食材にまとわせておきましょう。こうすると時間がたっても水っぽくなりにくく、食感が保たれ、味もぼけません。油や油気のある食材は味が絡みやすく、コクも出るので二重の効果があります。

おいしく仕上げる秘訣3
特にもやしなど水気の出やすい食材には、先に油をあえておく

【レシピ1】小松菜&トマト&ゆで塩鮭のレモン醤油あえ

小松菜&トマト&ゆで塩鮭のレモン醤油あえ

鮭の塩味とトマトの酸味のハーモニーが絶妙な一品です。

材料 (2人分)

  • 小松菜……150g(約1/2束)※ホウレンソウ、カブの葉、水菜などでもOK
  • 塩鮭……小1切れ(60g)
  • トマト(2cmの角切り)……1個(150g)
  • オリーブ油……小さじ2
  • 塩……少々
  • レモン汁……小さじ1

【A】

  • 醤油……小さじ1
  • 水……小さじ2

作り方

  1. 小松菜は2cm幅に切って、1分ゆでたらザルにあげて水気を切る。粗熱が取れたらAを絡めて水気を絞る。
  2. 小鍋にお湯を沸かし、塩鮭を入れたら火を止める。そのままおき、粗熱が取れたら粗く裂く。
  3. 1と2とトマトを混ぜ合わせ、オリーブ油を絡めてから、塩、レモン汁の順にあえる。

ポイント

魚は焼かずにゆでると、脂や臭みが抜け、食感もしっとりして他の食材とよく合います。塩鮭は干物や味噌漬け、粕漬けの魚に替えてもOKです。

【レシピ2】塩もみ小松菜とアボカドの海苔醤油あえ

塩もみ小松菜とアボカドの海苔醤油あえ

シャキシャキの小松菜に海苔のとろみで味がなじみます。

材料 (2人分)

  • 小松菜……150g(約1/2束)※ホウレンソウ、カブの葉、水菜などでもOK
  • アボカド……1/2個(70g)
  • 醤油……小さじ1~1と1/2
  • 海苔……全形1/2枚

【A】

  • 塩……小さじ1/4
  • 水……大さじ2

作り方

  1. 小松菜は2cm幅に切り、Aを絡める。10~20分おき、水気を絞る。
  2. アボカドはスプーンで小さめのひと口大にすくい取る。
  3. 1と2に、醤油、ちぎった海苔を加えてよく混ぜあえる。

ポイント

3のタイミングで、ワサビやからし、ラー油などを好みで加えると、味付けに幅が出ます。

【レシピ3】小松菜&納豆のからしマヨネーズあえ

小松菜&納豆のからしマヨネーズあえ

マヨネーズがコク出し&臭み消しに!

材料 (2人分)

  • 小松菜……150g(約1/2束)※ホウレンソウ、カブの葉、水菜などでもOK
  • ひきわり納豆……1パック(40g)

【A】

  • 醤油……小さじ1
  • 水……小さじ2

【B】

  • マヨネーズ……大さじ1
  • 練りからし……小さじ1/4
  • 醤油……小さじ2

作り方

  1. 小松菜は4cm幅に切って、1分ゆでたらザルにあげて水気を切る。粗熱が取れたらAを絡めて水気を絞る。
  2. 納豆にBを加えて混ぜ、1とあえる。

ポイント

からしはラー油に替えてもよく合います。納豆はひきわりの方が絡みやすいですが、なければ普通の納豆でもOKです。

【レシピ4】小松菜&刻み長芋&蒸し鶏のゴマだれあえ

小松菜&刻み長芋&蒸し鶏のゴマだれあえ

長芋のシャキシャキ食感ととろみがダブルで味わえます。

材料 (2人分)

  • 小松菜……150g(約1/2束)※ホウレンソウ、カブの葉、水菜などでもOK
  • 鶏ささみ……2本(100g)
  • 長芋(粗みじん切り)……80g
  • ゴマ油……小さじ2
  • 醤油……小さじ1~2
  • 粗びきコショウ……少々

【A】

  • 醤油……小さじ1
  • 水……小さじ2

作り方

  1. 小松菜は4cm幅に切り、ささみは筋を取りそぎ切りにする。
  2. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、ささみを入れて1分ゆでたら小松菜を入れ、さらに1分ゆでる。
  3. ザルにあげて水気を切り、粗熱が取れたらAを絡めて水気を絞る。
  4. 3に長芋を合わせ、ゴマ油を絡めてから、醤油、コショウの順にあえる。

ポイント

肉は脂分の少ない鶏ムネ肉やうす切りの豚もも肉でもよく合います。斜め切りした長ネギや角切りのトマトを加えてもいいですね。

あえ物のおいしさを格上げするなら……

あえ物のおいしさを格上げするなら……

とろみのある食材を使う

納豆や長芋、海苔やキノコなど、あえるととろみの出る食材は、味が全体にしっかり絡むので薄味でもおいしく食べられます。

大きさは揃えても食感は揃えない

食材の大きさは、ある程度揃えた方が食べやすくなりますが、食感は別。ゆでる、生のままなど変化がある方が食べ応えもあるし、口の中で新鮮なおいしさが生まれます。

薬味や香りのある食材で味に深みを出す

何をあえるか迷ったら、ネギや生姜などの薬味、セロリやニンジンなどの香味野菜を1種類、加えてみて。あえることでいっそう香りが引き立ち、味にグンと深みが出ます。

取材・文=長倉志乃(ハルメク編集部) 撮影=山下コウ太(料理) スタイリング=カナヤマヒロミ

※この記事は雑誌「ハルメク」2021年4月号を再編集、掲載しています

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