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保護司って?
保護司と聞くと、お堅いなって思われますよね。でもそうでもないのです。生活の時間の中で、ボランティアとして少しだけ関わっているのです。
どのようなことをするのか……。
保護司は各地域に在住するもので、身分としては法務省非常勤職員となるボランティアです。
主な仕事としては、刑務所から罪を償って出所してきた人、または保護観察処分付きで出所してきた人に対して、再度犯罪に手を染めることがないように一定期間(2年ないし3年の間)生活全般の見守りです。
月に2回ほど面談をし、社会生活の軌道に乗せていく助けをするお仕事になります。そして、面談結果を月に一度保護観察所に報告する報告書を作成することも含まれます。
また出所してくる前段階で、本人が出所後は帰りたいと希望している家が、本当に本人を受け入れる意思があるのか。出所後もすぐには仕事に就けない時も、ある程度支えていく気持ちがあるのか。お会いしたうえで確認し、報告書を作成することも仕事の一つです。
私生活に立ち入り、ある程度の範囲で収入や家屋の状況も実際に見て判断して、報告書を作成します。
また、社会全般に向けては就業協力先をお願いしたり、理解をしていただく活動として「社会を明るくする運動」でPRのビラ配り、中学での講話なども学校側の協力を得てお願いしています。
なぜ保護司に?
私は幼い頃からたぶんADHDだったと、今にして思えばわかります。
ADHDはいろいろな判断をされますが、私は特に多動で、小学校に入り教師の話に飽きてくると勝手に教室の外に出て行ったり、校庭でハトを見て過ごしたりしていました。悪気はないのですがじっとしていたり黙って椅子に座っていることが苦痛でした。ノートの片隅は、常にいたずら書きで埋め尽くされていました。
周りの児童や教師には、困った子どもだったと思います。急に自分の話をし始めて止まらなくなったり、子どもたちの演劇や運動会の練習を何度も繰り返すときは同じ行動がたまらなく耐えがたく自分一人でさっさと帰宅したり、人のことを考えることができませんでした。
多動ということもあり、交通量の多い東京都内の生活では、母がいろいろな方々に声をかけて協力を求めていたようです。街角のお菓子屋さんと、反対側の街角のお茶屋さんには「もし、この子が一人で通ったら呼び止めておくか、すぐに知らせてください」とお願いしていたのです。
どこかの本の内容と同じなのですが、チンドン屋さんについて行って迷子になりまた同じコースを戻ってもらい帰ることができたり、道端で座り込んで長い時間、ロウ石で絵をかいていて交通の妨げになり困った街の人が声をかけたようで、郵便配達のお兄さんの自転車に乗せてもらって帰ってきたりしました。もちろん、小さいときになりたかったあこがれのお仕事は、チンドン屋さんでした。
だから保護司
いっぱい世間様に迷惑をかけて生きてきました。こうして自分自身を振り返ってみると、なんと多くの方々に見守られ、助けられてきたことかを思い知りました。
今まで事故にも遭わず普通に成長できたのは、私や親が知らないところでも多くの方の指導や応援、援助、声掛けがあったからだと痛感しています。だからこそ、この年齢になり何か世間様やどなたかのお役に立てるボランティア活動をしたいと思い続けていました。
と、いうわけで微力ですが、保護司という形で世間様にささやかなご恩返しをしている次第です。
保護司をしていく上でわからないこと、難しいこと、少し怖いことも多々ありますが、またしても周りの皆さんに助けられてこの数年間、保護司を続けています。
保護観察所や法務省でのいろいろな活動に対して、ご理解をいただけると助かります。
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