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- 連休真っ只中に飛び込んで来た「共に楽しむ」出来事
2014年から続けてきた夫の故郷での「大学生漁業体験」コーディネーターのボランティア活動。2020年この取り組みはコロナ禍で終焉を迎えました。2024年5月連休「漁業体験」経験者の元学生さんが仲間を誘って来てくれました。
新緑を楽しみながら漁村にあるログハウスへ
学生時代「体験」に3度参加して、その後もずっと交流を続けている現農業高校の先生から「友達を誘ってまた漁業体験をしたい」と連絡があったのは2月中旬でした。
関係の人たちと連絡を取って日程が5月4日~5日と決まったので、夫と私は一足先に夫の故郷に夫が建てた私たちの別荘ログハウスへと向かいました。
山藤が盛りの山を抜け、最近とみに多くなってきた小麦畑を眺め、いくつものトンネルを潜って、新緑萌える青空の下、ログハウスに到着。ここで4年振りに「漁業体験」希望者7人を迎えます。
前回は、「農業高校に就職が決まりました」「ぼくは小学校です」と言う「体験経験者」の大学生と院生の二人が、先輩の先生たちを誘って来てくれたのでした。
それから4年。社会人となった二人が、「漁業体験」のない学生時代を過ごした後輩や、前回も来てくれた先生等を誘って来てくれたのです。社会人らしくすっかり成長した二人を見るに付け、コロナ禍の中で教師生活をスタートさせた苦労と、奪われたものの大きさを考えずにはいられませんでした。
この4年間で漁村もすっかり様変わりしました。2011年の東日本大震災をきっかけに始まった沿岸の高いコンクリート壁の工事は完成し、どこからも海が見えなくなってしまいました。
川辺に建てたログハウスのどの窓からも川が見えるようにと位置を工夫していたのですが、ロフトに上がらないと川は見えなくなってしまいました。
大量に使われたコンクリートの灰汁で藻が生えなくなり、鮑やサザエが採れなくなりました。町を取り囲んでいる自然林の木が切られ、至るところに避難所が作られました。
加えて黒潮の大蛇行によって、鰤が春になるまでやって来なくなりました。
そんな中でも明るい兆しが
宿泊先は、夫の姉が営む「活け魚民宿」。この漁港に揚がった魚しか扱わないこの民宿の料理も今回の目当て。ところが、5月4日を含めて前3日間は漁が休みです。
義姉は考えに考えた末、3日間民宿の生け簀で活かしておける鰈と氷詰めにして氷温保存しておいた方がおいしくなるスルメイカを休みに入る前の市場で競り落として用意しました。
さて、「漁業体験」の始まりです。大学生は例年昼食用に、鯵、カマス、ムツ等を開いて一夜干しにする体験でしたが、社会人ばかりの今年の体験は「鰈を5枚におろして刺身作り」。一段階難しい捌き体験です。翌日昼食用の一夜干しは「スルメイカ」。
鰈のアラは味噌汁に、皮は唐揚げに、スルメイカの内臓は甘辛煮に「活け魚民宿」の女将歴35年の義姉の手によって、余すところなく新鮮だからこその料理となって食卓に上りました。
翌日は午前4時起きで定置網漁船体験。本物の漁師の仕事を知って欲しくて、社長にお願いして乗せてもらっています。夫も一緒に乗り込み、漁の邪魔にならないように、事故を起こさないようにと気を配ります。
ここで驚いたことが!! 平均年齢70歳以上だった乗組員が若返っているのです。若者の自然志向が高まりこの町でも漁師として定住する人が増えたのです。
若い漁師さんを誘ってログハウスで語らう
正午にログハウス集合。若い漁師さんの一人が2軒先に住んでいて「スルメイカの一夜干し」の炭火焼きに参加。20代の若者を中心に盛り上がりました。
若者から子どもたちへ、第1次産業の素晴らしさと自然を守る大切さが広がっていくことを強く願いながら、「共に」楽しんだ連休でした。
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