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- 口内炎にはちみつがよいって本当?正しい使い方は?
ヒリヒリした痛みがつらい口内炎には、昔から「はちみつが効く」と言われます。殺菌や抗菌作用が知られるはちみつですが、本当に口内炎にも効果があるのでしょうか?はちみつの口内炎への働きについて、専門家に話を聞きました。
口内炎の原因は疲れやストレス
「口内炎」とは、口の粘膜に起こる炎症の総称です。口内炎ができるとヒリヒリした痛みや不快感が続くので、食事や会話も楽しめなくなりますよね。
口内炎は、口の中を噛んでしまったり、熱い飲み物による火傷(やけど)といった傷が原因でできることもありますが、多くは、疲労やストレスによって免疫力が低下することで起こります。そのため、「口内炎は体の不調を知らせるサイン」とも言われます。
春先は、「春バテ」という症状があるように、寒暖差や新生活によるストレスで心身ともに疲れやすい時期です。疲れた体をしっかりとケアすることが、口内炎の予防にも、悪化させないことにもつながります。
口内炎対策の基本は生活習慣の見直しから
口内炎ができてしまったら、まずは免疫力を回復させるために睡眠や食事といった生活習慣を見直しましょう。
睡眠は、眠る時間よりも、ぐっすり眠れたかどうかという「睡眠の質」を意識して。質のよい睡眠を取るためには、体内時計が正しく機能するように規則正しい生活を心掛けるのが基本です。夜はぬるめのお湯にゆったりと浸かるなど、リラックスして眠れる環境を整えましょう。
そして食事は、栄養バランスのよいメニューを選びましょう。辛い料理や熱々の料理など、刺激の強いものは控え、胃に負担をかけないためによく噛んで食べることも大切です。痛みで噛みづらいなら、シチューやスープなど、食べやすくて栄養が取れるメニューを取り入れてみてください。
口内炎を早く治したいときは、皮膚や粘膜を保護する働きがあるビタミンB群を取るのもおすすめ。うなぎやレバー肉、青魚、納豆などの食材はビタミンB群が豊富です。毎日の食生活に上手に取り入れて、口内炎の予防やケアに役立てましょう。
「口内炎にはちみつを塗るとよい」は本当だった!
また、昔から口内炎には「はちみつを塗るとよい」と言われます。はちみつの効果に詳しい山田養蜂場の福島忍さんによると、はちみつの口内炎への働きは科学的にも有効性が報告されているそう。
「はちみつには抗炎症作用や、皮膚や粘膜の傷を治す作用、殺菌・抗菌作用があるため、口腔内の傷の治りを早めたり、口内炎を悪化させる菌の増殖を抑えると考えられています。実際に、はちみつが口内炎の治りを早めたという論文も発表されているんですよ」(福島さん)
では、はちみつをどのように使えば、口内炎に効果的なのでしょうか?
「1日に3回くらい口内炎に直接塗るのがおすすめです。塗り方は、はちみつが清潔な状態で口内炎に届くのなら、スプーンや綿棒で塗っても大丈夫。塗った後、口の中に残ったはちみつは吐き出さずに飲み込むとよいです」
福島さんいわく、はちみつには皮膚や粘膜の健康維持と再生に役立つビタミンB2などの栄養成分が含まれているので、塗った後のはちみつは飲み込むのがおすすめなのだとか。「中でも、アカシアはちみつやそばはちみつは傷を治す作用が強いので、口内炎ケアには特におすすめです」
ちなみに、同じミツバチ産品のプロポリスも抗菌作用が強いため、口内炎の予防・対策に役立つのだそう。
「プロポリスはのど飴の他、スプレーや液体タイプもあるので、携帯にも便利。外出先で気になったときにも使いやすいと思います。粒状のプロポリスなら、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用によって口内炎の予防にも役立ちますよ」と福島さん。
ただの言い伝えではなかった「口内炎にはちみつ」という昔ながらの教え。甘くておいしいはちみつなら、気軽に口内炎のケアができそうです。生活習慣の見直しと、栄養豊富なはちみつの活用で、口内炎も春の疲れも同時に対策しちゃいましょう!
■お話を伺ったのは:福島忍さん(山田養蜂場 健康科学研究所)
ふくしま・しのぶ 山田養蜂場 健康科学研究所 学術情報担当。入社以来、最先端の研究学術情報を集約・発信する業務に従事する他、10年間、全国各地の大学との共同研究や自社の臨床研究などにも携わり、ミツバチ産品の効果を明らかにしてきた。
取材協力:山田養蜂場 健康科学研究所
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