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- はちみつの効能は?ローヤルゼリーやプロポリスって?
優しい甘さで人気の「はちみつ」。でも、その効能や、同じミツバチ産品である「ローヤルゼリー」や「プロポリス」との違いがわからない人も多いのではないでしょうか。ミツバチが生み出す、はちみつ・ローヤルゼリー・プロポリスの成分や効能を紹介します。
まさに天然の万能薬!はちみつの効能をチェック
始めに紹介するのは「はちみつ(蜂蜜)」です。はちみつは、ミツバチが集めてきた花の蜜を巣の中で濃縮・熟成することで作られ、働き蜂やその幼虫たちの主食となります。
蜜源となる花や環境によって味わいが異なるため、世界にはなんと4000種類以上のはちみつがあるのだそう。見た目も黄金色から黒砂糖のような褐色までさまざまで、香りや味もそれぞれ違うので、お気に入りを見つける楽しさもあります。
天然の甘味料として世界中で愛されていますが、実は健康につながる栄養成分も豊富。最近は科学的な分析が進み、はちみつがもたらす効能が明らかになってきています。
主なはちみつの効能は次の通りです。
■美肌成分が豊富
ミネラル、ビタミン、アミノ酸、酵素、ポリフェノールなど、美肌につながる成分を豊富に含みます。
■整腸作用
はちみつに含まれるオリゴ糖やグルコン酸には善玉菌を増やす働きがあります。
■低カロリー、低GI
はちみつのカロリーは上白糖の約3分の2。また、食品ごとの血糖値の上がりやすさを示した「GI値」も、はちみつは上白糖よりもGIが低いとされ、特に「アカシアはちみつ」や「れんげはちみつ」は低GI食品に分類されます。
■生活習慣病の予防に
強い抗酸化作用を持つポリフェノールを含むはちみつは、動脈硬化など生活習慣病の予防にも役立ちます。また、カリウムなどのミネラルを多く含むことから、むくみや高血圧予防効果も期待できます。疲労回復にもおすすめです。
■強い殺菌力
はちみつには、殺菌作用があるとされる成分が含まれています。昔からやけどや擦り傷、のどの炎症対策に使われてきましたが、最新の研究ではインフルエンザウイルスへの殺菌効果も期待されています。
■肝臓機能の強化
はちみつに含まれるパントテン酸(ビタミンの一種)やコリンには、肝臓を強化する作用があるため、二日酔いの予防・解消が期待できます。
■歯石を防ぐ
はちみつには歯石を予防する効果もあります。中でも「コーヒーはちみつ」や「甘露はちみつ」のような濃い色のはちみつは、その効果がさらに高いといわれます。
このように、豊富な栄養素とさまざまな効能を享受できるのが、はちみつの大きな魅力。漢方医学の古典「神農本草経」では、不老長寿の薬として分類されているほど、古くから天然の万能薬として重宝されています。
更年期の不調や老化予防にもおすすめ!ローヤルゼリー
2番目に紹介するミツバチ産品は、ローヤルゼリー(ロイヤルゼリー)です。はちみつが働き蜂の食料であるのに対して、女王蜂の特別食として作られるのが、ローヤルゼリーです。
生涯にわたってローヤルゼリーだけを食べ続ける女王蜂は、同じミツバチの幼虫として生まれるにも関わらず、体長は働き蜂の2~3倍の大きさに。働き蜂の寿命がたった数か月である中で、女王蜂は寿命も約3年と、30~40倍も長生きします。
そんなローヤルゼリーは、若い働き蜂が食べた花粉を体内で分解・合成・分泌することで作られます。見た目はトロリとした乳白色で、はちみつのような甘みはなく、食べるとピリッとした酸味があります。
良質なアミノ酸をはじめ、タンパク質、糖分、脂質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素をすべて含むことから、完全栄養食として知られています。
中でも、10-ヒドロキシ-2-デセン酸(以下、デセン酸)というローヤルゼリーだけに含まれる特長成分は、更年期症状の改善や糖尿病などに対する働きも期待できる他、肌のハリ・ツヤ・乾燥じわ対策に有効な成分として注目を集めています。
ローヤルゼリーは、40種類以上もの栄養素を含んでおり、その効能については現在もさまざまなテーマで研究されています。
現在までに報告されている、主なローヤルゼリーの効能は次の通りです。
■糖尿病発症の予防効果
ローヤルゼリーに含まれる「デセン酸」には、インスリンの分泌を刺激して糖の代謝を助ける働きがあります。また、コレステロール値を下げることから、動脈硬化の予防効果も期待できます。
■更年期の不調改善
イライラやほてり、不眠、気分の落ち込みといった更年期症状は自律神経の乱れが主な原因。ローヤルゼリーに含まれるアセチルコリンという神経伝達物質は、自律神経の乱れを調整し、症状を改善するのに役立ちます。
さらにローヤルゼリーは、女性ホルモンの乱れなどが原因となる更年期の不調を改善することが報告されています。
■お肌の老化予防
デセン酸は、肌の保湿やバリア機能に関わるタンパク質を増加させることがわかっているため、ローヤルゼリーの美容効果として、肌の潤いやキメなどを整えて健やかな肌にする可能性があります。
他にも、ローヤルゼリーの摂取が骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防や冷え性改善に役立つことを示す実証結果もあります。
最近の研究では、ローヤルゼリーのデセン酸や10-ヒドロキシデカン酸と呼ばれる成分が、それぞれ美容や免疫といったさまざまな働きを持つことが判明し、今後のローヤルゼリー研究から、ますます目が離せなくなってきました。
風邪予防や花粉症対策にはプロポリスを
そして、3番目に紹介するミツバチ産品が、プロポリスです。はちみつとローヤルゼリーがミツバチ・女王蜂の食料として作られる一方で、巣を守るために作られるのがプロポリス。
プロポリスの語源はラテン語の「PRO=前」と「POLIS=都市」で、「都市への敵の侵入を防ぐ城壁」という意味があるそう。樹木の新芽や樹脂、花粉などとミツバチの唾液からできているプロポリスには、優れた抗菌作用があります。
数万匹が共に暮らすミツバチの巣は、彼らにとっては、まさに一つの「都市」。しかし巣の中は温度も湿度も高いため、そのままではミツバチが外から持ち込んだ菌が増殖し、全滅してしまいます。
そこでミツバチたちは、プロポリスを巣の入り口や隙間に塗り付けて細菌・ウイルスをシャットアウト。巣にいる仲間たちの健康を守っています。
フラボノイドを始め、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの天然成分を多く含むプロポリスは、優れた抗菌作用の他、人間の体にもさまざまな効能をもたらしてくれます。
古くから知られているプロポリスの働きには、免疫を活性化する作用や抗酸化作用・殺菌作用があります。具体的には次のような効能が期待できます。
■風邪などのウイルスと戦い、免疫を活性化する作用
免疫細胞を活性化させるインターフェロンという物質に働きかけ、ウイルスを撃退する免疫力を高めながら、過剰な炎症を防ぎます。プロポリスの摂取で風邪の治りが早くなったという研究結果や、スギ花粉症の発症が遅くなったという報告もあります。
■活性酸素の発生を減らす抗酸化作用
プロポリスに含まれる成分が抗酸化力を高め、心臓病や脳血管障害、がんなど、万病を引き起こす要因とされる活性酸素の発生を抑えます。加齢による抗酸化力の衰えをカバーする食品として、注目されています。
■天然の抗生物質として知られる殺菌・抗菌力
痛みや腫れ、熱を伴う炎症を抑制する効果が期待できます。うがいに用いれば、口内炎の予防にも。また、殺菌・抗菌作用が強いので、虫歯や歯槽膿漏、口臭を防ぐために歯磨き粉に配合されることもあります。
のど飴やのどスプレーにプロポリスが配合されているのは、抗ウイルス作用と殺菌・抗菌というダブルの作用で、のどの炎症や痛みを防いでくれるからなんですね。
ミツバチたちが生み出す、はちみつ・ローヤルゼリー・プロポリスという3つの恵み。成分も効能もそれぞれに特徴があるので、期待したい効能に合わせて、上手に取り入れてみてくださいね!
取材協力:みつばち健康科学研究所
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