秋バテとは？ミドルエイジ女性の62％が体験

秋バテは、夏の猛暑で消耗した体力が回復しきらないまま秋の気温が急激に下がることで、自律神経の乱れや体調不良を引き起こす状態。具体的には、身体のだるさや疲労感、やる気の低下、胃腸の不調などが主な症状です。

特にミドルエイジ世代にとっては、夏の疲れに加え、更年期のホルモン変動や気温差が重なり、心身の不調が複雑化しています。

ハルメクアップ会員の40～65歳の女性812名に、2025年8月にアンケート調査（※）を実施したところ、62％が秋バテを経験していることがわかりました。特に40～54歳の女性では72％に達しました。中には「以前に比べて長期化している気がする……」と感じている人も。秋バテの症状が深刻化している実態が浮き彫りになっています。

【夏バテを感じる頻度（％）】

※調査概要
調査方法：WEBアンケート 
調査対象・有効回答者数：40～65歳の全国のハルメクアップ会員の女性812名
調査実施日：2025年8月22日（金）～8月27日（水）　
調査主体：ハルメクアップ、ハルメク 生きかた上手研究所

秋バテの主な症状は「だるい、疲れる、やる気がでない」

秋バテの症状の上位は、
・体がだるい（66％）
・疲れやすい（65％）
・やる気が出ない（39.8％）
40～54歳の女性はこれらに加え、「気分が落ち込みがち」や「イライラしやすい」などのメンタル面の不調も多く報告されました。

これらの症状は日常生活にも影響を及ぼし、「家事が負担に感じるようになった」（65％）、「プライベートで外出することが面倒になった」（48％）といった行動の変化にも見られます。

「私が感じている不調」リアルな声

自由回答からピックアップしました。あなたと同じ症状はありますか？

• 気温が下がると食欲は出るが、胃が弱っているため、もたれやすくなる。食べると強い眠気が出て、頭がボーッとする。昼間うたた寝をしたりしてしまい、秋の夜長ね～なんて思っていると、疲れているはずなのに夜目が覚めて朝がつらい（54歳）
• ようやく夏が終わり、いろいろやりたいことをやろうと思うのに全くやる気にならない（59歳）
• 秋風を感じる頃に体が朝からスッキリせず、なんだか寝足りないような疲れを感じながら1日を始める日があります。夏の疲れが残っていて仕事もまだ冷房が強く根気がきかない気持ちになります（56歳）
• 気温も下がり過ごしやすくなるんですが、体がどーんと重くなるというか、疲れが下半身に残ったままいつまでも取れない感じです（51歳）

秋バテの原因：夏の疲れだけでなく気温差や更年期も

【秋バテの原因と感じていること】上位3つ

1. 夏の疲れが蓄積しているから（78.9％）
2. 冷房による体の冷えや、室内外の気温差（49.5％）
3. 十分な睡眠をとれていないから（35.6％）

秋バテの原因として最も多く挙げられたのは「夏の疲れが蓄積しているから」（78.9％）でした。猛暑による体力消耗が回復しきらないまま秋を迎えるため、体調不良が起こりやすくなっているのですね。

次に多かったのは「冷房による体の冷えや室内外の気温差」（49.5％）で、特に55歳以上の女性に多く見られました。

さらに40～54歳の女性の半数以上（53.6％）は「更年期症状と重なっているから」と感じており、ホルモンバランスの変化も秋バテの一因となっています。

このように秋バテは単なる季節の変わり目の不調ではなく、年代ごとに異なる背景が絡み合う複合的な問題であることがわかります。

秋バテ対策：「無理せずしっかり休む」が6割

では、秋バテ経験者はどんな対策をしているのでしょうか。

【秋バテ対策として行っていること（秋バテ経験者）】

最も多かったのは「無理をせず、疲れたらしっかり休む」（60.6％）でした。

これは、かつての「弱音は甘え」「無理をすることが美徳」という風潮から抜け出た、前向きな変化といえます。

次いで
・軽いストレッチや運動をする（44.1％）
・栄養バランスの良い食事を心がける（42.1％）
・温かい食べ物・飲み物をとる（41.2％）
が挙げられ、日常生活の中でできるセルフケアを実践していることがわかりました。

「私の対処法、教えます」リアルな行動

自由回答からピックアップ！参考になるものがありそう。

• のんびりする時間を多く取るように意識します。予定を詰め込みすぎないようにします（52歳）
• 体を冷やさない、特に首です。首がスースーしてきたらすぐに首に何かを巻きます。仕事中でも家の中でもです（55歳）
• ネット利用時間の短縮をはかるよう時間で区切るようにしている（56歳）
• 水は常温で飲み、カフェインを控えて、ローヤルゼリーを少し舐めたり、ビタミンC、鉄分、亜鉛をこまめにサプリや食事で摂ります（56歳）
• わざとオーバーに笑うように意識。笑うことを増やすと体が楽な気がするから（58歳）

心身に影響する「秋バテ」軽やかに向き合おう

50代以上の女性の動向に詳しい、ハルメク 生きかた上手研究所の梅津順江所長は、今回のアンケート調査をうけて「だるさや無気力は更年期や気温差とも絡み合い複雑化しています。そんな心身の揺らぎに、ミドルエイジ世代はストレッチや笑いで軽やかに向き合う姿があり、彼女たちの知恵と工夫が頼もしい限りです」と述べています。

無理をせず休む、軽い運動や栄養バランスの良い食事、体を冷やさない工夫など、日常でできる小さなセルフケアを取り入れて、秋バテを乗り越えていきましょう。

※アンケート調査の詳細をご覧になりたい方は、こちらへ。

ハルメクアップ「50sノート」では、今後もミドルエイジの女性のリアルを調査し、専門家の解説や実践しやすい生活習慣の記事を通じて、毎日を健やかに明るく暮らすための情報発信を続けていきます。