内転筋を鍛えるとどうなる?筋トレで得られるメリット&おすすめメニュー
内転筋を鍛えるとどうなる?筋トレで得られるメリット&おすすめメニュー
公開日:2025年08月06日
内転筋とは?
太ももの筋肉というと、前ももの大きい筋肉である「大腿四頭筋」やもも裏の筋肉である「ハムストリング」などが思い浮かびますが、内ももにも日常でよく行う動作に深く関わる「内転筋」という筋肉があります。
ここでは、内転筋について詳しく紹介します。
内転筋はどこにある?役割は?
内転筋は、太ももの内側に位置する筋肉群。股関節の付け根から太ももの内側にかけてあり、一般的に内ももと呼ばれる部分です。
大きな筋肉が太ももの内側全体に付いているのではなく、主に以下の筋肉によって構成されています。
- 恥骨筋:内転筋の中でもっとも上部にある四角い筋肉
- 短内転筋:大内転筋の全面にあり、長内転筋に覆われている三角形の形をした筋肉
- 長内転筋:太もものもっとも内側で表層にある三角形の形をした筋肉
- 大内転筋:骨盤底から太ももの内側、ひざ近くまで通る内転筋の中でもっとも大きい筋肉
- 薄筋:太もも(大腿部)の内側を走る平たい帯状の筋肉
内転筋は、股関節を内側に動かすのが主な役割です。脚を内側に閉じる働きをしています。
それ以外にも股関節を前側に動かして脚を上げたり、外側にひねったりといった股関節の動きや骨盤の位置を安定させる役割も担っています。
また、骨盤底筋とも筋肉の層を重なり合って連動しているのも、内転筋の特徴です。
内転筋が衰えるとどうなる?
内転筋は日常生活ではなかなか使いにくい部分なので、どうしてもお休みさせがちです。普段使われない筋肉はたるみ、衰えやすくなってしまいます。
内転筋は衰えると股関節が開き、O脚になってグラグラ歩きや変形性膝関節症・変形性股関節症などのトラブルが起こることもあります。
また、骨盤内の臓器を下から支える「骨盤底筋」が衰えて頻尿や尿漏れの原因になったり、おなかのインナーマッスル、横隔膜の動きが悪くなり、ぽっこりお腹になったりする可能性も。姿勢も悪くなって全身に影響を及ぼし、肩こりや腰痛にもつながりかねません。
内転筋を鍛えるとどうなる?メリットは?
内ももの部分に位置し、主に脚を内側に閉じる働きを担う内転筋。普段の生活で意識することは少ないですが、筋トレで鍛えるとさまざまなメリットが得られます。
特に更年期で女性ホルモンが減少し、筋肉量が低下しがちな50代頃の女性は、内転筋を鍛えることで得られるメリットが多いです。
ここでは、内転筋を鍛えるメリットを紹介します。
シャキッと歩けるようになる
内転筋が衰えて筋力が低下すると、股関節が外側に開いて歩くときに足の外側に重心がかかるようになり、どんどんO脚になって歩き方もグラグラになります。
そこで内転筋を鍛えると、振り出した足が外側に広がらなくなり、膝や股関節が曲がったまま歩くことも減ってきます。
骨盤や股関節が安定する
内転筋は、骨盤と大腿骨をつないでいるため、内転筋を鍛えると骨盤や股関節が安定して体の中心の軸が整い、体全体のバランスが取りやすくなります。
特に骨盤の歪みが原因で姿勢が悪くなっている人、腰痛やひざの痛みで苦しんでいる人は、筋トレで下半身を安定させることが大切です。
下半身が引き締まる
内転筋を鍛えると、内ももが引き締まって太ももに隙間ができ、きれいなレッグラインを手に入れられる可能性があります。股関節を内側に引き寄せる働きも正常になり、O脚の解消も期待できるでしょう。
さらに、血流もよくなってむくみや冷えが解消され、下半身全体のボディラインが引き締まる効果も期待できます。
反対に普段から内転筋を使わない間違った歩き方をしていると、脚が太くなることもあるため注意が必要です。
女性に多いトラブルの回避が期待できる
内転筋を鍛えると、連動している骨盤底筋も一緒に鍛えられ、女性に多い頻尿や尿漏れ、便秘といったトラブルの回避が期待できます。
そもそも骨盤底筋とは、子宮や直腸、膀胱などの内臓をハンモックのように下から支え、体幹を安定させたり、排尿や排便をコントロールしたりする役割を担う筋肉です。
内転筋は、骨盤や骨盤底筋が下がり過ぎないように支えています。
この2つの筋肉は一部がつながっているため、内転筋を鍛えれば骨盤底筋も関節的に強化されます。
内転筋を自重で効果的に鍛える筋トレメニュー
「内転筋はトレーニング器具を使って鍛えた方が効果が高いのでは?」と思っている人も多いかもしれませんが、正しいやり方で継続して行えば自重でも十分鍛えられます。
ここでは、内転筋を自重で効果的に鍛える筋トレメニューを3種類紹介します。
立ったままできる内転筋トレーニング
「料理の合間や歯磨きの最中などに、立ったまま内転筋の筋トレができたらいいな」という人におすすめなのが、以下のトレーニングです。
- 気を付けの姿勢で両方のかかとを付けて立ち、つま先はこぶし一つ分程度開ける。
- ひざを軽く曲げて脚の付け根を外に回しながら内ももを引き寄せ、ひざを伸ばす。
- 頭のてっぺんが天井に引っ張られるような感じで、かかとを床から浮かせてつま先立ちになる。
- もとの姿勢に戻る。
- ひざを曲げて伸ばし、つま先立ちになるまでの動きを1セットとして1分間行う。
ポイントは、ひざをつま先と同じ方向に曲げること。ひざを伸ばす際に、股関節を外側に回すようにしてお尻を軽く締めると、出っ張っていた大転子が正しい位置に戻っていきます。
動作中は、腰を過剰に反らせたり腰が丸まったりしないように注意し、内転筋に意識を向けましょう。
毎日のスキマ時間に手軽に取り入れられるため、ぜひ行ってみてください。
いすを使ったスクワット
スクワットは内転筋を鍛える筋トレとしてよく行われますが、「自分にできるかしら」と不安な人も多いのではないでしょうか。そのような場合は、以下のようにいすを使えばもっと手軽に挑戦できます。
- いすの背もたれに手をのせて、いすから30cmほど離れる。足の親指がいすの真正面になるようにする。
- ひざを曲げていき、いすに座るようなイメージで10秒かけてお尻を突き出していく。太ももが床と平行になるまで曲げる。
- 10秒かけてひざをゆっくりと伸ばしていく。上がってくるときに足裏で床を押すようにするのがポイント。
- 完全に立ち上がったら、再度スクワットを始める。肛門とお腹を引き上げるように意識すると、尿道や膣も引き締まる。
- ここまでの動きを1日5回、できれば10回行う。
このトレーニングは、骨盤底筋を鍛えるためのものですが、内転筋の引き締めにも効果的です。内転筋と骨盤底筋は連動しているため、どちらかを鍛えると両方が一緒に鍛えられます。
テレビを見ながら脚上げ
これまで筋トレをする習慣がなかった人、仕事や家事で忙しく運動の時間を取るのが難しい人は、テレビを見ながら手軽にできる「ながら筋トレ」から始めるのがおすすめです。
以下のテレビを見ながら脚上げするトレーニングで、リラックスしながら内転筋を鍛えましょう。
- 横になって腕を伸ばし、手のひらを床につけてひざは90度に曲げる。動かす方の足を床から離してまっすぐに伸ばし、天井に向けてゆっくりと上げ下げしてお尻(骨盤横)を鍛える。
- 床に付いた腕と足をまっすぐに伸ばす。上側の脚を90度に曲げて前に出す。そのまま床に付いた足をゆっくりと上に持ち上げ、下ろす。この動きで内ももを鍛える。
運動不足の人がいきなりハードな筋トレをすると、逆に体を痛めてしまう可能性もあります。まずは運動を習慣化して長期間続けることを意識してください。
内転筋の筋トレ効果を最大限に引き出すポイント
せっかく内転筋の筋トレを行うのであれば、効率的に行いたいもの。
ここでは、内転筋の筋トレ効果を最大限に引き出すポイントを3つ紹介します。
筋トレ後は必ずストレッチを行う
筋トレ後は疲れを溜めないよう、筋肉や周辺の組織をやわらかくして血行をよくすることが大切です。ストレッチをすることで柔軟性の保持にもつながり、筋肉痛の予防効果も期待できます。
おすすめは、一定方向に筋肉をゆっくり伸ばしたまま静止する「スタティックストレッチ」。筋トレで緊張状態にある筋肉をゆるめられます。
以下は、筋トレ後にいすを使って手軽にできるスタティックストレッチの例です。
- いすに浅く腰掛けて両脚を開く。右脚をやや後方に引いて、右手でひざが外側に開くように軽く押す。
- 右脚のひざを伸ばして開くようにする。このとき、足裏は床に付けた状態に、つま先は前を向ける。
- その状態から上体を左に回旋させていく。
- 反対側も同じように行う。
1・2・3の動きをそれぞれ30秒ほど長めに連続して行い、合計90秒以上になるように左右1セットずつ行うのがおすすめ。呼吸は止めずに自然に行い、気持ちいいと感じるくらいをキープしましょう。
ただし、腰やひざ、足首などに痛みが生じた場合は、すみやかに中止してください。
栄養バランスの取れた食事を心がける
内転筋の筋トレ効果を最大限に引き出すには、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切。特に、筋肉や臓器などを構成し、筋トレの効果を高めてくれる「たんぱく質」を中心に取るのがおすすめです。
例えば、ささみや皮を取った鶏胸肉、豚ロースなどの肉類やまぐろ、かつお、さけなどの魚介類、卵、チーズ、高野豆腐、大豆などの豆類はたんぱく質を多く含んでいます。
それらの食品プラス、炭水化物やビタミン類、ミネラル、脂質などをバランスよく取るとよいでしょう。
日頃から内転筋を意識する
筋トレ効果を最大限に引き出すためには、日頃から内転筋を意識することが大切です。
あまり使っていない内転筋を正しく使えるよう、椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばしてひざを揃えることを意識しましょう。
この動きなら、デスクワーク中や電車の中など、日常生活のあらゆる場面で手軽に取り入れられます。
ポイントは、正しい姿勢を取って息を吐きながら内転筋に力を入れること。ひざを閉じるというよりも、太もも全体を使うことを意識してください。
内転筋を意識できるサポートインナーの活用もおすすめ
日頃あまり使うことがなく、衰えやすい内転筋。筋トレで鍛えるだけでなく、日常生活の中で意識しながら動くことが重要ですが、内転筋がどこにあるかわからない人も多いのではないでしょうか。
そのような場合、はくだけで内転筋を意識しやすくする「ハルメク ヘルスプラス・内転筋サポートスリムボトム」を活用するのがおすすめです。
骨盤や股関節、お腹のインナーマッスルと密接に関係している内転筋を、引き締めて支えてくれるため、自然と脚運びが軽く、歩くのがラクになります。
- 骨盤サポート:内転筋とつながる骨盤まわりを360度ぐるっとサポート
- おなかサポート:身生地二重のサポートでおなかスッキリ
- 内転筋サポート:ひざ上から腰までをカバーして内転筋をサポートしつつ太ももスッキリ
ひざ上全体をサポートする長めの丈で、内もも全体から骨盤までをカバー。おなかまわりがゴム不使用のV字設計となっていてくい込みにくく、ぐーんと伸びて着脱がラクなのもポイントです。
綿100%のクロッチが付いているため、ショーツの代わりに1枚ではくのがおすすめ。はくだけでレッグラインがスッキリ、ヒップラインも整ってパンツスタイルがビシッと決まります。
日常の中で内転筋をケアしたい人はもちろん、これから筋トレを始める人の意識付けにもぴったりです。
内転筋を鍛えてシャキッと美しい下半身を手に入れよう!
股関節の付け根から太ももの内側にかけてある内転筋。鍛えると骨盤や股関節が安定して体全体のバランスが取りやすくなるため、腰痛やひざの痛みがある人は積極的に筋トレを行うのがおすすめです。
また、鍛えていくうちに内ももが引き締まり、O脚も解消されるなど、見た目にもよい影響が及ぼされるだけでなく、女性に多い頻尿や尿漏れの解消にもつながります。
ぜひ、今回紹介した筋トレやストレッチ、サポートインナーを取り入れて、シャキッと美しい下半身を手に入れてください。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
監修者プロフィール:Miyukiさん

ママ向けのヨガインストラクター養成講座を行っている、ママのママによるママのための企業「ママニティヨガインストラクター」所属。幼い頃から20年間ダイエットに悩む。27歳の時にヨガとの出会いをきっかけに14kgのダイエットに成功。1歳の娘を育てながらヨガ資格取得し、ダイエットの経験をもとに2023年11月に起業し、食事制限なしのオリジナルメソッドを考案。リバウンドせず、さらには生理痛の緩和や肩こり・腰痛の改善など健康になりながらダイエットに成功する方が続出。
ダイエットの枠を超え、自信に満ち溢れた女性を増やすために背中を見せるべく、ミセスコンテスト(Mrs of the year)に挑戦し、日本準グランプリを獲得。日本大会日本代表として2025年6月に世界大会へ出場予定。
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