「内転筋」を鍛えてぽっこりお腹スッキリ、姿勢も若々しく!

公開日:2025年02月13日

60代・美姿勢のプロ直伝トレーニング法

「内転筋」を鍛えてぽっこりお腹スッキリ、姿勢も若々しく!

内ももがだるだる、歩き姿が老けてみえる・・・それは「内転筋」が衰えているかもしれません。でも、内転筋を「聞いたことはあるけれど、具体的にどんなものか知らない」という方も多いのでは。内転筋の大切さにいち早く注目し、発信を続けている姿勢のプロ・KAORUさんに聞きました。

教えてくれたのは、姿勢アナリスト・KAORUさん

教えてくれたのは、姿勢アナリスト・KAORUさん

KAORU・かおる/1962年東京都生まれ。姿勢アナリスト・パーソナルトレーナー。主宰する「スタジオアプロ」では姿勢分析から”未病ケア”までのコンサルティングを行う、ウェルネスチェックが好評。著書に『クッションピラティス―内ももを締めれば勝手にやせる!』(幻冬舎)など。
スタジオアプロ ホームページ https://studio.tsapro.co.jp/

内転筋は、歩行・美・姿勢の要!

内転筋は、歩行・美・姿勢の要!
63歳でこの若々しさ!KAORUさん

「内転筋は“超”がつくほど大切です!」と力説するKAORUさん。そもそも内転筋とはどんな筋肉なのでしょうか?

「試しに椅子に座って『太もも全体』を閉じてみてください。ここでポイントなのは、ひざをくっつけるのではなく『内もも』をくっつけること。すぐに開いてしまう方は、内ももの筋肉・内転筋が衰えているサインです。

内転筋は、歩行・美・姿勢の要!
MamiCO  PIXTA

内転筋は骨盤や股関節、お腹の奥のほうの筋肉と密接につながる下半身の要。そのため、衰えるとO脚になりやすく、内ももがだるだるになったり、お腹がぽっこりしたりするなどボディラインに影響も。さらに骨盤を支えられず前かがみになりやすいなど、姿勢も悪くなりがちです」(KAORUさん)

内転筋は、歩行・美・姿勢の要!
©きくちりえ(Softdesign)

内転筋が、そんなにさまざまな部位に影響するなんて知りませんでした!効果的な鍛え方はあるのでしょうか?

「一足飛びに“鍛える”のはNG! そもそも、内転筋はとても鍛えづらい筋肉なんです」

内転筋は“おサボり筋”。放っておくとどんどんサボる!

内転筋は“おサボり筋”。放っておくとどんどんサボる!
©きくちりえ(Softdesign)

「歩く、しゃがむ、運動する……私たちは動くとき、意識しやすい外側の筋肉から使っていきます。そのためインナーマッスルである内転筋はあまり使われず、放っておくとサボり続け、すぐに衰えてしまうのです。

そのまま放っておくと筋肉のバランスが悪くなり、がんばっている筋肉に負荷がかかることに。すると歪みやコリなどさまざまな不調が生じてきてしまうのです。

みなさまの中で、腰や股関節、ひざに悩みがある方は、内転筋が使われていないことも原因の1つかもしれません。というのは、私も身をもって経験していたことだからです」

50歳を過ぎた頃、股関節に違和感が。主因は内転筋の衰え。

「私は6歳からバレエを習っていたので、内転筋への意識は高かったと思います。バレエは内ももを使わないと踊れませんから。20代から40代までは、エアロビクスのインストラクターをしていました。

そんな私でも50歳になった頃、股関節を悪くしてしまったのです。左の股関節の違和感が出てきて、しばらくするとあきらかな痛みが。その後はひざの違和感も出てきてしまいました。

あらゆる整形外科、整体、理学療法に通いました。行くと少しは良くなるのですが、また戻るの繰り返し。こんなに体に気を使っているのにどうして……

50歳を過ぎた頃、股関節に違和感が。主因は内転筋の衰え。
buritora  PIXTA

そんなとき気づいたのが、“脚の筋肉バランスが悪くなっているのでは”ということです。

エアロビクスは脚を上げる動きが多く、後ろに上げることはあまりありません。すると前ももなど外側の筋肉ばかりが使われ、そのほかの筋肉、中で最も意識しづらい内転筋が弱まり、使い方のバランスが悪くなって股関節やひざに負荷をかけていたのです。

その後、太ももの筋膜リリースを自分の体で検証しながら、ピラティスで内転筋への意識を高めるトレーニングを続け、今ではすっかり元気です。

これは私の個人的な体験ですが、自他ともに認める“運動オタク”の私でさえ、内転筋はすぐに弱ってしまう“おサボり筋”。みなさまもぜひ内転筋に注目し、今すぐケアしていただきたいです!」

そう熱く語るKAORUさん。ここで、座りながらできる内転筋ケアを教えてもらいました。

プロ直伝!座りながらできる簡単トレーニング

「椅子に座って、テニスボールをひざ頭の少し上、内もものちょうど凹んだ部分に挟みます。

このときのポイントは、ひざでギュッと押さえつけるのではなく、テニスボールが落ちない程度にごく軽く挟むこと。すると、内ももに力が入ると同時に、自然とお腹の方までロックされ、姿勢がよくなる感覚はありませんか?それは内転筋を正しく使えている証拠です」

プロ直伝!座りながらできる簡単トレーニング

「鍛えづらい分、内転筋は単独で考えるのではなく、内転筋とつながる骨盤を整えたり、お腹の筋肉などさまざまな方向からアプローチすることが正解。より効果的なケアにつながります。

使っていない筋肉は硬くなっているので、余裕があればマッサージをしてほぐし、ストレッチをして伸ばしてからトレーニングするといいですね。

ただ“運動は苦手”という方も多いと思いますので、そんな方は内転筋を意識できるサポートインナーを活用するのもおすすめですよ!」


取材・文=水野 愛(ハルメク 健康と暮らし編集部) 写真=中村彰男 ヘアメイク=武田まどか イラスト=きくちりえ(Softdesign)
 

ハルメク インナー編集部
ハルメク インナー編集部

ハルメクのインナー商品開発や、通販カタログ「ハルメク 健康と暮らし」「ハルメク おしゃれ」のインナー誌面編集を担当しています。ハルメク世代ならではの体形や肌のお悩み、下着にまつわるお役立ち情報を発信してまいります!

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