閉経後の毎日が変わる!kyoさんの骨盤底筋ケア

骨盤底筋の衰えをチェック!早めの骨盤底筋ケアが大事

公開日:2022.02.25

更新日:2024.02.08

くしゃみをしたときに「ドキッ」とした経験はありませんか? 骨盤底筋の緩みが原因で放置すると悩みが深刻化すると、ボディワークプロデューサーkyoさんは言います。まずは「骨盤底筋の衰えチェックリスト13」にトライ、骨盤底筋ケアを始めましょう!

そもそも“骨盤底筋”ってどんな役割?

骨盤底筋の仕組み

“骨盤底筋”って何となく聞いたことがあるけれど、具体的にはイマイチわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。

骨盤底筋とは、恥骨から尾骨および坐骨の間に位置するひし形の筋肉群です。骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの臓器を、ハンモックのように下から支えています。

「骨盤底筋の大切な役割は、尿道、膣、肛門の出口を開閉させ、尿や便の排泄をコントロールしていること。みなさんも、くしゃみや運動のはずみなど、お腹にちょっと圧がかかったときに「あれっ?」と思ったり「ドキッ」としてしまったり……そんな経験はありませんか? これは、骨盤底筋の緩みが原因。放っておくと、お悩みが深刻化してしまいます。

さらに骨盤底筋は、腹筋や殿筋(お尻の筋肉)、内転筋(太ももの内側の筋肉)と連動して動いています。そのため骨盤底筋が衰えれば、姿勢が悪くなったりお尻が垂れたりしますが、骨盤底筋を鍛えればそれらの筋肉も一緒に鍛えられ、ぽっこりお腹ケアやヒップアップにもつながります」(kyoさん)

骨盤底筋の衰えチェックリスト

まずは 自分の骨盤底筋が衰えていないか、チェックしてみましょう。骨盤底筋の状態は、生活習慣や姿勢なども深く関わっています。以下のチェックリストで、一つでも当てはまる場合は要注意です。

  • 運動する習慣がない
  • 長時間、脚を組んで座っていることが多い
  • 座っているときにひざが開いてしまう
  • 猫背をはじめ姿勢の乱れを感じている
  • 片足で30秒以上立つことが難しい
  • お尻がたれてきた、下腹がぽっこりと出てきた
  • 妊娠・出産経験がある
  • 日常生活に、性生活がほぼない
  • 妊娠中や出産後に尿漏れを経験した
  • 閉経を迎えた
  • トイレの回数が増えてきた
  • 排便のとき、トイレでいきむことが多い
  • せきやくしゃみなど、ふとした瞬間に“ちょい漏れ”することがある

骨盤底筋が衰える二大原因

骨盤底筋が衰える二大原因

「そもそも骨盤底筋が衰える原因は、大きく2つあります。1つは、加齢によって筋力が落ちてしまうこと。2つめは、更年期で女性ホルモンが減少することです。骨盤底筋や骨盤は女性ホルモンと深く関わっているので、女性ホルモンが減少すると骨盤底筋は自然と弱くなるのです。何もしなければ、閉経後はどんどん骨盤底筋が衰えてしまうんですね」(kyoさん)

骨盤底筋を鍛えるメリット

骨盤底筋を鍛えるメリット

「私は、骨盤底筋を鍛える最大のメリットは、年を重ねても日常生活を思い切り楽しめることだと思います。不安がなくなれば、あらゆることが自信につながります。『若々しい』と言われるのは、自分に自信を持てている人だからじゃないでしょうか。さらに、骨は負荷がかかると丈夫になるので、骨盤底筋を鍛えれば骨盤も丈夫になっていきます」(kyoさん)

なるほど。健康寿命を実現するためにも、骨盤底筋ケアがとても大切ですね!

では、いつから鍛えるのがいいのでしょうか?

骨盤底筋は、実は閉経前から鍛えるのが近道

「実は、何歳からでも鍛えても大丈夫なんです! 筋肉は鍛えれば答えてくれます。使わないと衰える一方なので、鍛えることが大切です。

でも理想は、閉経前から鍛えておく方がよいのです。なぜかというと、月経のあるうちに経血コントロールなど意識を向けやすくなるきっかけが多いのです。さらに、性生活があると意識を向けやすくなります。日本人は出産後や、夫婦生活が長くなるとセックスレスになる傾向がありますからね」(kyoさん)

では具体的に、どのようなケアをすればいいか教えていただきましょう。

骨盤底筋を締めるコツとケア方法

「骨盤底筋を締めるコツは、尿道、膣、肛門の順番でそれぞれを引き上げるように締めることが大切です。これは実は結構難しいんです。だから最初は、全部一緒に引き上げるように締めても構いません。

また骨盤底筋を鍛えるトレーニングもあるので、すき間時間にトライしてみるといいですね。私も動画などでいくつか骨盤底筋体操を紹介しているので、ぜひご覧になってください」(kyoさん)

■もっと知りたい■
動画で骨盤底筋トレーニング:寝ながらのヒップリフト

骨盤底筋の意識づけができるショーツを活用する手も!

骨盤底筋の意識づけができるショーツを活用する手も!

さらに手軽な方法としては、骨盤底筋への意識づけができるショーツを活用するのも手です。

「この手のショーツは締め付けがきついタイプが多いのですが、ハルメクの『骨盤底筋サポートショーツ』は鼠径部のゴムの締め付けもなく、ゴムの形にお尻が段々にならないのも絶妙。前側にやさしい圧がかかるので、意識しにくい“尿道・膣”の場所がわかりやすく、トレーニングも効率的に行えます。私は普段、こういったショーツをはかないのですが、『これははいて気持ちいい!』と思いました」(kyoさん) 

最後にkyoさんからメッセージです。

「今から骨盤底筋ケアができれば、閉経後、いつまでもいろいろなことが楽しめるようになります。『年をとったら女性が終わる』なんて、大間違い! 60歳、70歳を楽しみにしているといいですよ」

kyoさんのプロフィール

ボディワークプロデューサー。1983年、健康づくりの体育指導をスタート。2001年、骨盤を中心に全身を鍛えるプログラムをスタートし、2015年に日本初の骨盤専門スタジオb-i STYLEビイスタイルを東京青山にオープン。著書に「いつまでも美しくいたければ女は骨盤を立てなさい」(日本文芸社刊)など。ビイスタイル https://www.b-i-style.com/

取材・文=水野 愛(ハルメク 健康と暮らし編集部) 撮影=渡辺裕之 ヘアメイク=武田まどか

※この記事は2022年2月の記事を再編集して掲載しています。
※商品の情報は2024年2月時点のものです。

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水野 愛

2019年12月より「ハルメク 健康と暮らし」食品記事編集に携わる。好きなものは漫画・歴史・音楽・一人旅。特技は赤ちゃんをあやすこと。今の夢は、習い始めた三線で、沖縄のおばあ・おじいたちとセッションすること!

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