水ダイエットの効果は?やり方やおすすめダイエットウォーターを紹介
水ダイエットの効果は?やり方やおすすめダイエットウォーターを紹介
公開日:2025年07月06日
水ダイエットとは?
水ダイエットとは、日常的に意識して水分を適量摂取することで、健康的に体重減少を目指すダイエット方法の一つです。
単にたくさん水を飲めばいいわけではなく、食事をせず水だけを飲むのはリバウンドや体調を崩す恐れがあり危険なため、注意してください。
水を飲む=体重が減るわけではない
水ダイエットは当然水を飲むことをメインにしていますが、ただやみくもに水を飲むだけで体重が減るわけではないと覚えておきましょう。
「水を飲む」行為自体に痩せるというエビデンスは、医学的にはありません。
水ダイエットとは、身体に不足した水分を補い十分に満たすことで、健康状態が改善し、結果的にダイエットになる効果が期待できるというものです。
水ダイエットを始めたばかりのときは、一時的に体重が増えることもありますが、今までの水分不足に慣れている身体が急に増えた水分量に慣れず、排出量が追い付いていないために起こる現象のことがほとんどです。
残ってしまった水はいずれ排出されて体重は元に戻りますが、もしも長時間戻らなかったり、強いむくみが現れたりした場合は、腎臓の機能が落ちている可能性があるため、医療機関を受診してください。
水ダイエットは正しいやり方と注意点を確認して、長期的に続けることが重要です。
水ダイエットは痩せやすい体質になるために行う
水ダイエットは飲むだけですぐ体重が落ちるような即効性はありません。
水分補給により体調が整い代謝が改善され、食事や活動量も変化した結果、1ヶ月程度で体重に変化が出始める方もいます。
便秘やむくみの解消は実感があるかもしれませんが、水を飲むことによる間接的な効果であり、水を飲むだけで痩せるわけではありません。
水ダイエットでは体質改善をすることが主な目的なため、長い目で観察していくことが大切です。
人間の身体は約60%が水分でできていて、水分が不足するとむくみやすくなったり、代謝が落ちたりして痩せにくい体質になってしまいます。
適量の水を飲み、少しずつ痩せやすい体質を目指しましょう。
水ダイエットの効果
水ダイエットの主な効果は、以下の4つです。
効果を意識しながら、水ダイエットに取り組みましょう。
代謝を良くする
水ダイエットにより身体の水分量がアップすると、血流がスムーズになって血行が良くなるため、必要な栄養素や酸素が流れやすくなり、細胞が活性化して基礎代謝が向上します。
基礎代謝が上がると、動かなくてもエネルギーが消費されて、脂肪が燃焼しやすく痩せやすい体質につながります。
ただし、水ダイエットで基礎代謝が上がり、一時的にエネルギー消費がやや増える(DIT:食事誘発性熱産生)の効果は微量です。
継続的な基礎代謝上昇には運動や筋肉量の維持が重要なため、上手に組み合わせて行いましょう。
便秘の改善
女性に多い便秘のお悩みを改善するのも、水ダイエットの効果のひとつです。
水分補給をしっかりすることにより、血液や間質液を介して全身に水分が行き渡り、腸内の便の水分量が保たれて柔らかくなり排便につながります。
水分補給によって腸の動きが整いやすくなり、自然な排便が期待できるようになります。
老廃物の排出
水分補給を意識した生活をすることで、体内の老廃物の排出がスムーズになり、むくみや便秘の改善に効果が期待できます。
水分不足の状態では汗や尿の量が減って老廃物が溜まりやすくなったり、少ない水分を保持しようとしてむくみやすくなったりします。
便秘の解消も老廃物の排出と密接な関係があり、便秘が続いていると不要なものが長く身体に留まっていることになるため注意が必要です。
食べ過ぎ防止
ダイエット中には、食事の量や内容の制限など我慢がつきものですが、水ダイエットでは空腹感が抑えられ、無理なく食事を減らせる効果も期待できます。
食事の前や最中に水を飲むことで、胃が水分で満たされ膨れるため、食べ過ぎを防ぎやすくなるでしょう。
ただし、食べ物を水で流し込むような飲み方をすると、想定以上に食べられてしまうため、よく噛んでゆっくり食べることを意識しましょう。
水ダイエットのやり方
水ダイエットはたくさん水を飲むだけではかえって体調を崩してしまったり、痩せてもリバウンドしてしまったりする恐れがあるため注意が必要です。
以下で紹介するやり方を確認して、健康的に痩せる体質を目指しましょう。
水の量
水ダイエットは、自分に合った水の量を知ることが重要です。
目安として、1.5〜2Lの水を飲むと覚えておけば飲み過ぎを防げますが、体調の変化をよく観察して、気になる症状が現れた場合は量が多過ぎる可能性があるため、調節してください。
人間の身体から1日に排出される水分量は約2.5Lとされていて、そのうち食事や体内で作られる水分が約1.3Lです。
つまり、残りの1.2Lは飲み物から摂取する水分となりますが、あくまで一般的な必要最低限の量であり、人それぞれの体重や年齢、季節、ライフスタイルなどで必要量は異なります。
1日に必要な水分量は体重1kgあたり30〜50mLで、食事や体内で生成される水分は1.3L、飲み物で取るべき水分は「体重×30〜50-1.3L」で計算できるため、参考にしてみてください。
ただし、50mLは運動量が多い・暑い環境下にいる・高タンパクな食事の方に適している量です。
高齢者や腎機能が低下している方には多すぎる場合もあるため、30mLから始めてみて、かかりつけ医に相談しながら自分にとっての適量を見つけてください。
こまめに水分補給
前述した1.5〜2Lの水を飲むというのは、1日の総量のことです。
水ダイエットに限らずですが、水の一気飲みはせず、コップ1〜2杯ずつ少量をこまめに分けて飲みましょう。
人間が1回に吸収できる水分は約200〜350mLで、大量の水を一気に飲んでも、吸収しきれず尿として排出されてしまい、適切な水分補給になりません。
水を飲むタイミング
水ダイエットでは、水を飲むタイミングも重要な要素です。
喉が渇いたと思う前に水分補給をすることで、常に身体の水分バランスを整えましょう。
以下のタイミングを参考にして、コップ1杯程度の水を飲んでください。
- 起床後すぐ
- 食事の30分前
- 運動の前後
- お風呂の前後
- 就寝前
起床後すぐに水を飲むと、排便を促す効果が期待できます。
また、食事の30分前に水を飲むことで、体重減少につながるという報告があります。
水の温度
水ダイエットで飲む水は、冷蔵庫から出したてのような冷た過ぎる水は避けて、少し冷えている程度〜常温、または白湯にするのが良いでしょう
冷た過ぎる水は内臓を冷やして消化機能が低下したり、血行を悪くさせたりしてしまうため、逆効果になりかねません。
冷えが慢性的にあると基礎代謝に影響するため、ダイエット効果が半減してしまいます。
特に寝る前は身体を冷やさないためにも、内臓を温める作用がある白湯がおすすめです。
水ダイエットの注意点
水ダイエットは誰にでもすぐ始められるメリットもありますが、注意しなければいけない点もあります。
ここで紹介する注意点を水ダイエットを始める前に確認して、危険のないよう参考にしてみてください。
水の飲み過ぎによる「水中毒」に注意
「水ダイエットは水をたくさん飲まなければいけない」と、1日に必要な水分量を大きく超えて摂取したり、一気飲みをしたりすると、水中毒になる恐れがあるため注意が必要です。
水を一度に大量に摂取すると、腎臓の水分処理能力(1時間当たり最大0.8〜1.0L程度)を超えてしまい、血中の電解質(ナトリウム)が薄まることで細胞がむくみ、脳浮腫や神経症状が現れます。
めまいや下痢、頭痛などの症状が現れ、重度になると呼吸困難や意識障害になる可能性もあるため、1日の摂取量を守りましょう。
水以外の飲み物に注意
水ダイエット中でも、水以外の飲み物を飲んではいけないわけではありませんが、糖質を含むジュースやスポーツドリンクには注意しましょう。
無糖の炭酸水やお茶での水分補給は、水の代わりにしても問題ありません。
せっかくの水ダイエット中は、水以外の飲み物にも気をつけて、糖分を取り過ぎないように意識しましょう。
水ダイエットの効果アップのために
水ダイエットに慣れてきたら、効果をアップさせる方法を組み合わせてみましょう。
適度な運動を組み合わせる
水ダイエットは有酸素運動や筋トレと相性が良く、エネルギーの消費量を増やして効率的に脂肪燃焼ができます。
体脂肪の減少効果や、トレーニングで筋肉量が増えると基礎代謝も上がるため、カロリー消費にもつながります。
運動後は汗を流して身体の水分が減っているため、こまめな水分補給をしましょう。
食生活の見直し
水ダイエットをしているからといって、好きなものを好きなだけ食べていたらダイエットになりません。
逆に、食事量や食材を制限し過ぎて栄養バランスが偏ってしまうのも、健康を損ねる恐れがあります。
水ダイエットの効果を引き出すためにも、極端な食べ過ぎや制限は避け、バランスの良い食生活を心がけましょう。
アルコールを飲む人は多めの水を飲む
アルコールには利尿作用があり、アルコールの分解にも水分が必要となるため、通常時の1日の摂取量では足りない可能性があります。
アルコールを飲む場合は、同量程度の水を追加して飲むように心がけることで、水分不足になることを避けましょう。
水ダイエットにおすすめの水は?
水にもさまざまな種類がありますが、水ダイエットにはどのような水を飲んだらいいのか迷ってしまうかもしれません。
ここでは、水ダイエットにおすすめのダイエットウォーターを紹介します。
天然水
天然水にはミネラルが豊富に含まれていて、便を柔らかくして腸の動きを促進し、便通を良くする効果が期待できます。
日本人は軟水の方が慣れているため、胃腸への負担も少なく始めやすいでしょう。
硬水
硬度が高いミネラルウォーター(120mg/L以上)は、よりミネラルを含んでいるためダイエットに効果的です。
マグネシウムが含まれていて、腸内の水分を保持し、便を柔らかくする作用があり便秘解消に役立ちます。
硬水独特の苦みや喉へ引っかかる感覚があり飲みにくいと感じることもありますが、気にならないなら水ダイエットにおすすめです。
ただし、硬水は慣れないと消化不良を起こし、お腹を壊してしまう可能性があるため、少しずつ試していくと良いでしょう。
水道水は白湯がおすすめ
水ダイエットは水道水でもできますが、塩素臭を抑え、胃腸への負担を減らすために、白湯にして飲むのがおすすめです。
- 水道水をやかんや鍋に入れ強火にかける
- 沸騰したら蓋を開け、約10分沸かす
- 約50~80度まで冷ます
まとめて沸かしたお湯を冷ましておき、飲む分だけを耐熱カップに入れて電子レンジで約50〜80度に温めても作れます。
沸騰させることによりカルキが抜けてまろやかになり、飲みやすくなるのもメリットです。
アレンジもOK
水ダイエットをしていると、水に飽きてしまってやめたくなる瞬間があるかもしれません。
長く続けるためにも、アレンジして変化をつけてみましょう。
- レモン水(レモンの輪切りやレモン汁を加える)
- デトックスウォーター(ハーブや野菜、果物を数時間浸す)
- 炭酸水(無糖のもの)
- お茶(無糖のもの)
水にアレンジを加えても、炭酸水やお茶を飲んでも、水ダイエットの効果は維持できます。
ただし、1日の摂取量すべてをアレンジしたものにすると、例えば緑茶にした場合はカフェインの過剰摂取になってしまう可能性があるため、注意が必要です。
飽きないように工夫をして、水ダイエットを長く続けましょう。
水ダイエットは誰でもできる!やり方を守って健康的な痩せ体質へ
水ダイエットは水道水でもできて、摂取量や水の飲み方に気をつければ、体調に問題がない方なら誰でも始められます。
ただし、腎臓機能に障害がある方や心疾患のある方など、水分制限が必要な方には不適切なため注意が必要です。
水をたくさん飲むだけでダイエット効果を得るのは難しいですが、この記事で紹介したやり方を参考にして、体質改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。
天然水や硬水にこだわったり、アレンジを加えたりするのも、長く続けるために効果的です。
水の飲み過ぎによる水中毒には注意して、やり方を守って適量をこまめに飲むことで、健康的な痩せ体質を目指しましょう。
監修者プロフィール:林安津美さん

大学卒業後JAあいち厚生連に入職し37年間病院の管理栄養士として勤務、その間豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。2022年5月よりたいや内科クリニックへ入職。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を生かし患者さんの思いを聴き・応え、患者目線でテーラーメイドの医療をお届けできるように努めています。
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