愛犬たちが教えてくれたこと

限りある命に目を向けたから見えてきたもの

公開日:2022.08.30

幼少から犬猫のいる生活が当たり前だった私にとって、愛犬との暮らしは心の健康に必要不可欠。癒やしを与えられる分、命への責任は重大です。

犬と末っ子

旅館の女将業が、多忙を極めた15年ほど前のこと。

子どもだけの留守番が日常だった我が家で、上の子たちが中学高校へと進み、小学生の末っ子に一人時間が増えました。一人きりは寂しいと、私にぴったりくっつく娘。お客さまに声をかけられるのがうれしくて、いつまでも旅館にいます。

これに困っていた当時、知人宅でチワワが妊娠、里親を探していると聞き、さっそく家族会議を開催。満場一致で受け入れを決め、生後1か月のチワワを引き取ることに。

名前はシェリー。薄っすらクリーム色をした姿から、ワインに憧れる高校生の長男が命名。ほとんどの時間を一緒に過ごす末っ子がお世話係、片手で収まるほど小さな命を大事にしてくれました。

犬と末っ子
迎えられたばかりのモモと6歳のシェリー

シェリーとモモ

シェリーが6歳の時に、殺処分直前で引き取ったモモ。白い体に飛び石のような黒い模様が「牛みたいだからモウモウ」、モモと命名しました。

同じ犬種ですが、個性の全く違う2頭。それでも寄り添い、親子のような、姉妹のような、親友のような、時々けんかをする仲です。

2021年秋、シェリーは12歳でテニスボール大の腫瘍を摘出。2022年6月、今度はモモが7歳で鼠経ヘルニアのヘルニア膿摘出。シェリーは、取らなければあと3週間の命と余命宣告をされたほど。私たち家族は、命について真剣に話し合いました。

シェリーとモモ
お散歩のできない術後から、ようやく庭に出られたシェリーとモモ

写真と愛犬

大きな手術を経験して、今ではすっかり元気になったシェリーとモモ。

私たち家族にたくさんの幸せをくれる愛犬たちは、その身をもって命を考えるチャンスを与えてくれました。以来、悔いを残さないよう、それぞれが愛犬との時間を大事にしています。

これをきっかけに、シェリーとモモの写真の家族共有を始め、自分の知らない愛犬の姿が届くことが、日々の楽しみとなっています。

命に限りがあることを頭でわかっていても、「だからどうする」ということにみんなで意識を向けたのは、これが初めて。

家族の真ん中にはいつでもシェリーとモモがいて、私たちはいつでもつながっています。写真はまだまだ増えていきます。

写真と愛犬

 

■もっと知りたい■

晴間千妣絽

はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

いまあなたにおすすめ

注目の記事 注目の記事