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- こめられた愛に心動かされながら
5月4日、母の日を前にニューヨーク在住の娘から恒例のアレンジメントフラワーが送られてきました。活け替えたりしながら最後まで楽しんだ後、外に目をやると、梅・桜・ツツジなど大ぶりの花と入れ変わるように草花の季節が始まっていました。
愛(め)で尽くした「母の日」の花
ニューヨークで、2人の子どもを育てながら、「日本人」の言い訳無しで働いている次女。この秋は上の孫の高校進学。その対策と準備に大忙しにもかかわらず、忘れることなく送ってくれた「母の日」の花。例年以上に楽しまなければと思わずにはいられませんでした。
農園が見事な花畑に
私たちが住むレジデンスに隣接してケアレジデンスがあります。支援を受けても自分で生活することが難しくなった方たちが、より手厚い介護を受けながら生活するためのレジデンスです。
2つのレジデンスの間に居住者のための貸し農園があります。季節によって有志によるサツマイモ苗の植え付けや芋掘りなどの行事もあるらしいのですが、5月になるとその農園は花畑に変身。たくさんの種類の草花が咲き乱れ、このレジデンスを終の棲家として愛してやまない居住者の心が見えるようです。
また、ケアレジデンスの玄関前の位置に当たる農園花畑は、ケアレジデンスの住民のみなさんや、お見舞いに訪れるご家族の心を、どれほど癒やしていることでしょう。
願いがこもった「アンネのバラ」
「アンネのバラ」をご存じでしょうか? アンネとは言わずもがな、「アンネの日記」で知られるユダヤ系ドイツ人少女アンネ・フランクのこと。
(以下一部ウキペディア参照)
アンネは、ナチスから逃れて隠れ住んでいたオランダアムステルダムで捕らえられ、ポーランドのアウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所を経てドイツのベルゲン・ベンゼン強制収容所に送られ、その不衛生な環境の中で発疹チフスに罹患し15歳の若さで命を落としました。1945年のことでした。「アンネのバラ」は、正式名を“Souvenir d’Anne Frank”(アンネ・フランクの形見)と言い、ベルギーの園芸家によって作られアンネの父親オットー・フランクに贈られた新種のバラのことです。
日本にはオットー・フランクにより1972年10本の苗が寄贈され、以後「愛と平和のシンボル」として日本各地に広まっています。
「アンネのバラ」は蕾の時は赤、開花後に黄金色、サーモンピンク、赤へと変色するのが特徴で、それはあたかも、さまざまな可能性を秘めていたであろうアンネを象徴するかのようです。
湖畔の葦林にほど近い空き地にも、レジデンスの住人ご夫妻が「愛と平和」の願いをこめてこの「アンネのバラ」を根付かせてくれました。
花に誘われてやってきたヒョウモン蝶。葦林の中で盛んにさえずるのはオオヨシキリ、夜になって牛のような声で鳴き始めるのはウシガエル。巣作りにふさわしい場所を求めて軒下を飛び交うのはツバメ。
あらゆる生き物が命を輝かすための活動を始める季節です。
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