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公開日:2025年03月16日
人生100年時代、ごきげんに暮らそう(13)
ほっと一息つきたくて出かけたスーパー温泉。脱衣所で困ったようにたたずむおばあちゃんに出会いました。どうやらロッカーのカギをなくしてしまったようで……。
ここはスーパー温泉の脱衣場。
あたたかそうなダウンコートを羽織った80歳くらいの白髪のおばあちゃん。
ロッカーをひとつひとつ開けていました。
口の中でなにかをぶつぶつ言っています。
見かねて、そばにいた55歳くらいのおばさんが声をかけています。
おばさん「どうされました」
おばあちゃん「カギがないんです」
ここのロッカーキーは、伸縮性のあるぐるぐる巻いた輪が付いています。
おばあちゃん、身支度を終えて帰ろうとしたらカギがなかったのです。
そこでひとりで探していたのでした。
おばさんとわたしも一緒に探し始めました。手分けして探しても見つかりません。
どこに鍵をつけていました? と聞かれたおばあちゃん。
「お風呂に入るときには、足首につけているんです」
足首につけて、いつのまにか抜けてしまったのでしょうか。
いえいえ、ちゃんと着替えができているのですから。
ロッカーは開けられたのです。
ということは、ついさっきまでカギはあったのですよね。
話を聞いたおばさんは立ち上がると、更衣室を出て行きました。
まもなく戻ってきたおばさん。
「いま、受付で話してきました。見に来るそうですよ」
すぐにお店の人がやってきました。30代と40代くらいの女性が2人です。
やさしく話しかけます。
店員さん「カギがないんですね」
おばあちゃん「ええ、そうなんです。申し訳ありません。見つからなければお金を払います」とおろおろした様子で応じています。
店員さん「もう一度探してみましょう。ちょっとお体に触ってもいいですか?」
店員さんが2人がかりで探しはじめました。
ダウンコート。上着、ズボン。
ありません。
左右のポケット、お尻のポケットももう一度見直します。
ありません。
お次は、手首。みぎ、ひだり。
ありません。
では、袖をまくり上げて手首のちょっと上まで。
「あった!」
鍵はおばあちゃんのひじの下にちゃんとくくりつけられていたのでした。
「あらあら」と言ったまま言葉が続かないおばあちゃん。
お店の人も、おばさんも、にっこり笑顔。
「あってよかったですね」
帰りのバスが出る時間になってしまいました。
なので、そのあとの光景は見ていませんが、無事に解決してほっとしました。
お店の人が慣れていました。
やさしく声をかけながら、洋服のポケットを探します。次に手首などの体を探していました。
お客さんが不安にならないような、やわらかな対応でした。
スーパー温泉は、年齢が高いお客さんも多いです。カギをなくす人もよくいるのでしょう。そんな状況への対応方法が必要な時代になったのです。
いや、スーパー温泉の従業員だけではなく社会全体が年齢の高い人にどう対応するか、考えなければならない時代になったのでしょう。
困っている高齢者を前にして、ちょっとしたコツを知っていれば……。
どのように声をかけ行動するかがわかれば、社会全体がもっと優しくなるに違いありません。
そして、人のことばかり言ってはいられません。
自分もカギをなくさないように気をつけます。
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