人生相談:妻の外出を嫌がる…束縛する夫の対処法は?
2024.10.212024年10月14日
30年以上前に脳裏に焼き付く大きな思い出キャンバス
思い出は油絵のごとく塗り重ねられて
9月の2回目の3連休の初日は、久しぶりに奥多摩を訪れてみることにしました。自然豊かなこの場所には、子どもたちが小さい頃に水遊びをさせに良く連れて行ったものでした。今でもキャッキャと笑いながら飛び跳ねるシルエットが脳裏によみがえります。
アクティブより景色観賞を楽しめるコースへ
健康そのものだった夫も膝の不調で長い時間歩くことができなくなったため、車の窓から見える景色を重視して、奥多摩原方面へ向かいます。
夫が釣りを極めるようになってからは専ら海行きばかりでしたが、たまには山の景色が大好きな私を喜ばせてくれる夫の心遣いでした。
残暑のまだまだ厳しい時期にはありがたい少し曇ったお天気で、風が吹けば少しは暑さが和らぐ感じです。
山の頂上が近くなってくると車窓の下には雲が広がっているので、下降していく途中の道路に雲のミストがふんわり漂い、気をつけての走行です。
神秘的な世界に紛れ込んだかと思うと、珍しい光景が目に飛び込んできて……。
視界の左側にはどんよりした曇に覆われたグレー一色の景色が、右側には雲の隙間から太陽光が薄っすら見える青空が見え隠れしています。自然界の作り出す奇観にただただ大興奮でした。
夢の滝
さらに下降して三頭沢をこえる橋の下になだらかな岩をゆっくりと流れる滝が見えます。何度も訪れたはずなのに、こんな素晴らしい景色を見落としていたなんて、今さらながら驚いています。視点が違うと、見える景色も違ってくるのですね。
水は幅広な傾斜を緩やかに流れ落ちていき、川に注ぎ込まれる姿は優雅そのもの、この優しい風情にしばし見とれてしまいます。
日々のストレスがすっかり洗い流されたように、リフレッシュできました。次に駐車する場所まではただただ風に吹かれながら、夫は夫の、私は私の独自のエピソードに心を寄せていました。
新たな思い出がプラスされて
年を重ねていくと関心ごとが少しずつ変わり、同じ景色の中でも味わい深く感じられます。
フラッと出かけたプチ旅行ですが、有意義な時間を過ごせた気がします。運転を楽しむ満足げな夫の横顔、私のふざけたおしゃべりに二人で大笑い、そしてお気に入りのスポットの発見など……。
30年以上前に脳裏に焼き付く大きな思い出キャンバスに、今日という日の素敵な思い出色がいい感じでなじんでいきます。
最近は全く行くことのなくなった場所を改めて訪れてみると、きっと素敵な二人の思い出に変わるのでしょう。
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