やりたいことがわからない……50代読書主婦が救われた“モヤモヤ解消本”
やりたいことがわからない……50代読書主婦が救われた“モヤモヤ解消本”
更新日:2025年10月26日
公開日:2025年10月24日
もう一度“好き”と出合い直す!『やりたいことの見つけ方』八木仁平

「なんで私には、やりたいことがないんだろう」
「家族のためにやらなきゃ」はあるけれど、「私のためにやりたい」ことがない。
40代のある平日の昼間、ふとそんな寂しさが込み上げた瞬間を今でも覚えています。
そんなとき、慌てて検索して出合ったのがこの本でした。
タイトルがあまりにストレートで笑ってしまいましたが、 読んでみると“やりたいことを探す”本ではなく、“自分の中から導き出す”ための本。
「本当にこれで見つかるの?」と半信半疑のまま、でも「何かしないと始まらない」とすがるような気持ちで、4時間半のワークに取り組みました。
著者のメソッドに従って “好きなこと・得意なこと・大切なこと”を書き出していくと、出てきた答えは「本」でした。本について語りたい。主婦目線でおすすめを伝えたい。それが今の「読書主婦」としての活動のきっかけになりました。
やりたいことは簡単には見つからないけれど、 自分の“好き”を深掘りしながらつなぎ合わせていくことで形になる。巻末の“やりたいこと探しフローチャート”は、ぜひ一読をおすすめします。
生活を力に変える『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』薄井シンシア

『 私はこう呼びかけたいのだ。「あなた自身の可能性を家庭のなかに閉じ込めないで、人生後半のびのびと自分らしく働いて、もう一度夢を見ませんか」と。──本文より。
この言葉に出合ったときの震えが忘れられません。「この子を育てるのが私の仕事」そう思って仕事を辞め、 家庭に専念した日々に後悔はありません。
けれどいつか終わる子育て後の人生の不安は常にあって、何かしなくちゃ、の焦りは専業主婦時代の自己肯定感を下げました。
そんなときに出合ったのがこの本でした。
著者は17年間専業主婦を経て再就職。子育て中の人脈を生かして学校給食のパートから始め、主婦の知恵を生かし成果を出し、やがて5つ星ホテルに引き抜かれるようになるのです。
え、すごい!ただの専業主婦と何が違うの?
主婦をスキルにした彼女が意識していたこと、それは “家庭を職場だと思って暮らす”。
スケジュール管理、身支度、効率化。誰も見ていないからと部屋着で過ごす、一日何もしなかったなんてNG。家庭が職場と仮定し見えない上司を想定してみると、自分の家事の手抜きやずぼらさが急に目につくようになりました。
意識次第でこんなに変わるんだ! 上司と部下の二役を自分でやってみるとエプロンにアイロンをかけたくなった自分にびっくり。
今すぐやりたいことが見つからないときに、こんな小さな意識改革でも成長できた気がしたことが忘れられません。
やりたいことは意外とこういう気付きから生まれるのかもと思える一冊。
『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』薄井シンシア(KADOKAWA)
小さな好きを積み重ねた先に『50代からの「教養」格差』齋藤孝

「ぼんやり年を重ねるか、知的で豊かな人生を送るか」──本文より
テストのための学びではなく、“自分がワクワクすることを深掘りする”。その積み重ねが“教養の格差”になる。でも、その“ワクワク”がわからないから困っている──という人(私)にこの本は身近な提案をくれます。
まずは、知り合いに誘われたイベントに出掛けてみる。
人がすすめる本を読んでみる。
そんな当たり前のこと、と思うかもしれないけれど、本当に行動してますか? 私はそのきっかけを大切にしなかったために、失ったチャンスがいくつもあったなとこの本を読んで痛感しました。
はじめから“本物の好き”に出合おうとするのではなく、 “小さな好き”の積み重ねが自分の教養になっていく。そんな指摘にハッとさせられた一冊です。
選書してくれたのは、まいこさん

4人の子を育てる専業主婦から、実母の介護と看取りを経て、資格取得など迷走しながら50代からSNSに挑戦。Instagram(@maiko_books)で「50代読書主婦の惚れる言葉に出会える本紹介&選書」をテーマに、がんばる女性を応援する本や書店の売れ本情報を紹介している。
どうやって今の活躍の場を得られたのか、インタビューは「わたしリスタート特集」で読めます!




