今すぐできる「お金・手続き・物」の終活#7
スマホ解除に20万円!?やっておくべきデジタル終活
スマホ解除に20万円!?やっておくべきデジタル終活
公開日:2023年08月19日
教えてくれた人:伊勢田篤史(いせだ・あつし)さん
終活弁護士。日本デジタル終活協会・代表理事。となりの法律事務所パートナー弁護士。共著に『デジタル遺品の探しかた・しまいかた・残しかた+隠しかた 身内が亡くなったときのスマホ・パソコン・SNS・ネット証券・暗号資産等への対応や、デジタル終活がわかる本』(日本加除出版刊)など多数。
自分も安心&家族も困らない!デジタル終活

なぜスマホやパソコンも終活をするといいのでしょうか。「最近では知人の連絡先や口座情報などをスマホなどにまとめている人が増え、いざというとき家族が中身を見られないと困るからです」と専門家の伊勢田篤史さん。
「大切なのはパスワードを残すこと」。その他、やっておくといいことを確認していきましょう。
スマホやパソコンの終活ができていないと……
- 万が一の際、家族がスマホ・パソコンを開けない!
- 友人知人の連絡先がわからず、葬儀の連絡ができない!
- ネット証券口座等の所在が分からない!
備えは1分!ログインパスワードを残す

「スマホの場合、ログインパスワードがわからず専門業者にロック解除等を依頼すると場合によっては、20万円以上の費用、半年から1年以上の期間がかかる場合もあります」と伊勢田さん。その対策は、実は1分で済みます。
パソコンやスマホのパスワードを書き残し、家族がわかるように保管するだけです。「財布に入れておく、印鑑などと一緒に保管しておく、一人暮らしなら冷蔵庫に貼っておくなどの方法で、万が一の際に見つけてもらえるようにしましょう」。
ただし第三者には見られないよう管理してください。
ポイント1:名刺サイズのカードに書く
最低限書いておくべきなのはスマホやパソコン本体のロックを解除するパスワードです。可能なら普段使っているGoogleやAppleのID・パスワードも記入しておくとよいでしょう。
ポイント2:家族が探せる場所に置く

銀行カードなどと一緒に財布に入れておけば、家族が見つけてくれる可能性が高いです。持ち歩くのが不安なら、印鑑・通帳やエンディングノートなど家族に残すものと一緒に保管を。一人暮らしなら冷蔵庫に貼っておくと、よいでしょう。
やらなくてもいいこと:不要なアプリの削除
不要なアプリやファイルは削除しておかないと!と思いがちですが、家の中の荷物と違って、スマホやパソコンの場合は必ずしも必要はありません。必要なものを見やすいところに配置することが大切。自分が使いやすくなるし、家族も見つけやすくなります。
見てほしいものをわかりやすい場所へ移動
「パソコンやスマホの中身は、他人にとっては、探したいものがどこにあるかわかりません。いわば未開のジャングル同然です」と伊勢田さん。そのため、パスワードを残したら、次にやるのは「重要なもの」を探しやすくすることです。
「特に重要なのは、お金関係、連絡してほしい人の連絡先、遺影に使ってほしい写真の3つです」。
関連するアイコンをスマホなどの最初の画面に置きましょう。例えばお金関係なら、クレジットカードにひもづけている通販サイトのアイコンや、ネット銀行などのアイコンをまとめておきましょう。整理したいアイコンを長押しして、指を離さず動かすと移動でき、関連のアイコンに重ねるとフォルダができて便利です。
これで家族は、いざというとき、スムーズに対応することができて、自分も家族も困りません。ログインパスワードを家族にわかるようにするのに加え、財産に関わる情報や、いざというときの状況を知らせるべき親戚や知人の情報はあらかじめ、まとめておきましょう。
整理しておくアプリ1:お金関係

銀行口座、クレジットカード、サブスクで購入しているもののアイコンなどを集めておきます。買い物のポイントはためこまず、早めに使い切ってしまう方がお得です。
整理しておくアプリ2:連絡してほしい人

住所録、LINEなど交友関係がわかるアプリを集めます。住所録にはキーマンとなる人をタップして☆など(機種により異なる)「お気に入り」マークをつけておきましょう。
整理しておくアプリ3:私の写真

写真を入れているアプリがいくつかあればまとめておきましょう。遺影に使ってほしい写真があれば、☆など(機種により異なる)「お気に入り」マークをつけ、わかるように。
見られたくないものは?

見られたくないファイルは削除しておくのがよいでしょう。パスワードをかけたり、非表示設定をすると、自分でも開けなくなることも。見てほしいものだけをわかりやすく整理しておくのが大事です。
アイコンの整理の仕方
- 動かしたいアイコンを長押しします。
- 関係するアプリやフォルダに重ねます。
- 自動的にフォルダができるので「お金」など、わかりやすい名前に変えます。
取材・文=原田浩二(ハルメク編集部) イラストレーション=飛田冬子
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年9月号を再編集し、掲載しています。




