今すぐできる「お金・手続き・物」の終活#5

無駄な出費もなくなる「お金の終活」確認すべき4工程

無駄な出費もなくなる「お金の終活」確認すべき4工程

更新日:2023年11月12日

公開日:2023年08月19日

無駄な出費もなくなる「お金の終活」確認すべき4工程
イラストレーション=山村真代

50代60代のうちに始めておきたい「終活」。面倒だと感じていても、これなら始める気になれます!「物・お金・手続き」の終活方法(全10回)の、お金編を2回に分けてご紹介。今回は、効率のいいお金の終活についてFPの橋本秋人さんに教わります。

教えてくれた人:橋本秋人(はしもと・あきと)さん

1961(昭和36)年生まれ。FPオフィス ノーサイド代表。大学卒業後、住宅メーカーに入社し、30年以上相続支援・不動産活用の実務に携わった後、ファイナンシャルプランナーとして独立。終活アドバイザーの資格も持ち、セミナー、コンサルティング、相談を中心に活動。

【お金の終活】はじめの一歩:紙とペンを用意する

放っておくと、死後に家族に最も負担をかけるのが、お金のこと。遺族は、相続手続きのために期限に追われながら、資産のすべてを把握する必要があるからです。通帳やカードがあるものだけでなく、インターネットバンキングや証券口座、暗号資産などインターネットで管理している資産も、何かしらの形で伝えられるようにしておきましょう。

まずは、今わかっていることをザッとメモに書き出すことから始めます。紙はコピー用紙でもチラシの裏でもOK。書きやすいペンも用意できたら、お金の終活、スタートです。

「いくら」よりも「どこに」お金があるかを把握

効率よくお金の終活を進める方法は、資産全体を把握し、不要なものは整理した後、お金のありかを記録しておくこと。

「大雑把でいいので、思いつくお金のありかを紙に書き出しましょう。一見面倒に感じますが、要不要が明確にわかり、忘れていた資産も思い出せます。資料をかき集めるより手っ取り早く片付くはずです」と、ファイナンシャルプランナーの橋本秋人さん。

全体が把握できたら、目的別にお金を分類し、不要な口座やクレジットカードは順次解約を。スリム化した後に記録を残せば完了です。「記録は“いくら”より“どこに”を重視。家族が手続きを進める手掛かりになります」 

お金の終活手順1:「ありか」と「使い道」の把握

お金の終活手順1:「ありか」と「使い道」の把握

自分の資産が、どこに、どんな形であるか、今把握している物を簡潔に書き出し、紙の上で全体像を確認します。書く項目は下記を参考に。それぞれの用途も明記します。

書き出すの8つの項目

  • 自分名義の預金口座とその使い道
  • 自分名義のクレジットカードとその使い道
  • 定期的な引き落とし
  • 加入保険名と内容
  • 有価証券
  • 所有している不動産
  • その他の財産
  • 借金

ポイント:定期的な引き落とし先も把握!

これはメモなので、銀行名や証券会社名など、自分がわかる書き方でOK。定期的な引き落としは、何を、どこから、いくら引き落とされているかまで書き出しましょう。

お金の終活手順2:書き出したお金を3つに分類

お金の終活手順2:書き出したお金を3つに分類

メモに書き出したそれぞれのお金の使い道を見ながら、「日常生活に使うお金」「何かに備えるお金」「残すお金」の3つに分類。分けられない物をチェックしておきます。

ポイント:「使っていいお金」と「残しておくべきお金」を把握!

目的別に分けると、使っていいお金と残しておくべきお金が明確になり、計画的に使うことができます。不要なお金の使い道も明らかになるので、無駄遣いをなくせます。

 

お金の分類方法

・残す
・備える
・使う

お金の終活手順3:口座・保険の解約を検討

お金の終活手順3:口座・保険の解約を検討

メモの中で、用途や目的を明確にできなかった物を中心に、解約できる物を洗い出します。保険は、医療や葬儀用に絞り、資産形成のための保険など不要な保険は解約するのが得策です。

ポイント:銀行口座とクレジットカードは2~3つが目安

銀行口座やクレジットカードが多いと相続手続きが煩雑に。現在よく使っている2〜3つに絞りましょう。

お金の終活手順4:整理した内容を記録する

お金の終活手順4:整理した内容を記録する

メモを基にお金のありかと使い道の整理ができたら、エンディングノートに記入を。例えば「家族も私も安心シート」を活用すると、わかりやすく整理ができます。資産状況はライフスタイルによって変わるので、見直すことも忘れずに。

これで「お金」の終活は完了!

不動産は相続しやすい状態か確認を

不動産の名義が亡くなった祖父母や両親であれば、自分たちの代に名義変更を。そのままだと相続人が増え、死後に子どもたちが売却する際、全員の同意を得るのに苦労します。また、古い土地や建物の場合は、隣家との境界線の有無と、現在の建築基準法で違法建築になっていないか確認を。測量士や土地家屋調査士に相談すると詳しく調べてもらえます。

次回は、雑誌「ハルメク」読者が「お金の終活」を実践します。

取材・文=大門恵子、野田有香(ともにハルメク編集部) 撮影=中西裕人
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年9月号を再編集し、掲載しています。


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