今すぐできる「お金・手続き・物」の終活#2

【終活片付け】をすぐやるメリット&やるべき理由

公開日:2023.08.19

更新日:2023.08.20

身のまわりも心もスッキリするための、4週間でできる「ハルメク式終活プログラム」について全10回で各専門家に伺う特集。今回は、思い出編集室エグゼクティブプロデューサーの小野めぐみさんに、まず片付けをするメリットについて伺います。

教えてくれた人:小野めぐみ(おの・めぐみ)さん

教えてくれた人:小野めぐみ(おの・めぐみ)さん

1962(昭和37)年、東京都生まれ。思い出編集室エグゼクティブプロデューサー。銀行、出版社勤務を経て、思い出フォトブックなどの制作を手掛ける株式会社小瑠璃舎を起業。著書に「50代から味わえる!最高のご褒美『人生で一番素敵な片づけ』」(三笠書房刊)がある。

【終活片付け】はじめの一歩:やると決意して、期限を決める

つい後回しにしがちな物の片付け。まずは2週間だけ!と期限を決めると、取り組みやすくなります。快適な暮らしに変わることを楽しみにすると、前向きな気持ちでできます。

疲れも後悔もモヤモヤも全部スッキリさせる「終活片付け」

疲れも後悔もモヤモヤも全部スッキリさせる「終活片付け」

厳選した物を飾っておけば、ずっと素敵な思い出と暮らせます

思い出編集室エグゼクティブプロデューサー小野めぐみ(おの・めぐみ)さんが、物の片付けを始めたのは、お父様とご友人を亡くしたことがきっかけだったと言います。

「その人の大切な物をゴミにしてしまうのは、なんてつらいんだろうと感じたんです。日用品よりも思い入れのある物こそ、自分の手で何とかしたいと思うようになりました」と小野さん。

小野さんのお父様は85歳で亡くなり、アルバム70冊の写真を残しました。「家族の何げない日常、幸せな時間の歴史ですが、とっておきたくてもスペースがなく処分せざるを得ません。ルールを作って年代別に分け、厳選していきました」

その後、自分の物の片付けに取り組み、「思い入れのある物に向き合ったら、50年以上生きて疲れていた心が晴れていった」と小野さん。

忘れていた思い出とたくさん再会したことで、子育てなど過去への後悔やモヤモヤも「あの頃も自分なりにがんばってきた」と丸ごと肯定できるように。「終活片付けをしたことで、これからの人生を生きる力が湧いてきました」と小野さんは話します。

【ポイント】「思い入れのある物」はルールを決めて厳選

【ポイント】「思い入れのある物」はルールを決めて厳選

思い出のある写真は、見返しやすくするためにも量を減らすことが大切。だいたいの数を数えて、1イベント1枚、5年ごとに10枚、最高の笑顔だけ選ぶなど、ルールを作ります。

片付けをすると「自分」にも「家族」にもいいことがある

片付けをすると「自分」にも「家族」にもいいことがある

「大変そう」と後回しにしがちな思い入れのある品々。片付けを行うことで、自分にとっても家族にとっても、こんなにいいことがあります。

自分にとって(1)大切な人や物が明確になり、この後の終活に弾みがつく

家族や友人などとの思い出が詰まった物を片付けると、残したい物によって、大切な人や自分の気持ちが明確に。「お金」「手続き」の整理もしやすくなります。

自分にとって(2)幸福感が増し、人生の後悔も肯定できる

子どもに描いてもらった絵、過去の自分の写真などを見ると、忘れていた当時の思いや行動を思い出し、人生を丸ごと肯定できるようになります。

家族にとって(1)心の負担も手間も少なく、残された物を手放せる

本人が「残した物はすべて処分してください」などと希望を書くことで、家族の心の負担が軽くなります。

家族にとって(2)私の大切な「思い」を家族が見つけやすく、どうするか判断しやすい

小野さんは思い出のある中国の食器を一部残し、棚に飾っています。「これが大事」とわかれば他の物は処分しやすくなります。

後回しにしがちな物の片付けですが、片付けるといいことがあるとわかっていればやる気が起きるはず。

次回は、実際に2週間で片付けをするための手順を詳しく教えてもらいます。

取材・文=野田有香、井口桂介(ともにハルメク編集部) 撮影=元木みゆき イラストレーション=山村真代
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年9月号を再編集し、掲載しています。


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