【50代女性タイプ1】バブルを謳歌した女性の行く末

50代バブルひきずり型女性の人生観・恋愛観に迫る

2019/12/13

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ひと口に50代と言っても、さまざまなタイプの女性がいる。そこはバブル時代の影響を受けていたか否かが大きく関係してくる。今回はまず、50代の象徴ともいえる「バブルひきずり型女性」について解説しよう。

バブル

バブルを謳歌。アッシー・メッシー・ミツグくんは当たり前?

バブルを謳歌

「バブルひきずり型女性」といわれるのは、1960年から東京オリンピックが開催された64年あたりに生まれた人たち。若い時期にバブルを目の当たりにしているはずで、1980年代後半のバブル期に、20代半ばから後半だった人が多いのではないだろうか。

バブル期に20代半ばだった都内在住のユキさん(55歳)は、短大を出て金融関係の会社に就職したが、翌年のボーナスは長年勤めている父親に匹敵するほどだったという。

「仕事は忙しかったけど、若かったし先輩や同僚とよく遊んでいましたね。ディスコに行ったり湾岸地域にできた倉庫を改造したレストランへ行ったり。どこに行っても自分でお金を払った記憶があまりないんですよ」

女性たちは、男を、車を出してくれるアッシ-くん、食事をおごってくれるメッシ-くん、プレゼントをくれるミツグくんなどと言って使い分けた。

ある女性など、クリスマスに5人の男たち全員に、当時プレゼントの定番だったティファニーのオープンハートのペンダントを買わせ、一つだけ手元に置いてあとは質屋に売りさばいたと豪語していた。

同じものをプレゼントしてもらえば、誰と会うときでも「あなたにもらった」と言える。賢すぎて目からウロコが落ちた思いだった。

バブルが弾け、変わり身早く結婚したけれど……

バブルが弾ける

ユキさんは、28歳のときに結婚。すでにバブルは弾けており、周りでは「外車を売った」「あの子の彼の会社、倒産したらしいよ」という噂がひっきりなしに流れていた。

そんな中、彼女は以前から友人関係だった中堅企業に勤める男性と一緒になろうと決断する。

「金融関係にいてもバブル崩壊は予測できなかったけど、経済的な回復は当分見込めないと社内でも言われていました。時代が変わったんだと痛感した。だからさっさと結婚して、退職金をもらって会社を辞めようと思ったんです」

変わり身が早いのだ。夫として選んだのは、経済的に安定していて穏やかな男性。それだけでよかった。ただ、夫は華やかだった彼女をとても愛してくれたという。

「まあ、結婚しちゃえば日常生活が続くだけなので、愛だ恋だと言っていられませんが、結婚生活の中で夫のことが信じられなくなるような事態はありませんでした。暴言を吐いたりすることがなかったのはありがたかったですね」

2人の子を育てるのは、それなりに楽しかったが、「子どもには子どもの人生がある」から、気を付けたのは過干渉にならないこと。好きなことを見つけて早く巣立ってほしいと思っていた。

夫の会社が倒産。人生、何が起こるかわからない

人生、何が起こるかわからない

ユキさんの夫の会社は業績が安定していたはずなのに、8年ほど前に倒産した。子どもたちにはまだ学費がかかる。ユキさんはパートの時間を増やし、朝から晩まで働いた。

「夫はだらしなかったですねえ(笑)。なかなか再就職できなくて、落ち込んで。でもピンチがチャンスでもあるから、じっくり自分のやりたいことを見つけていった方がいいと言ったんです」

「結局、夫は今、居酒屋の雇われマスター。会社員時代より楽しそうです。いつか自分の店を出したいと言ってる。いくつになっても夢を持つことは大事ですよね。ぜいたくはできないけど、楽しく遊べる年齢になった。人生、楽しまないと損よね、というのが私たちの合い言葉になっています」

バブル時代のときめきがよみがえる「復活ディスコ」

「復活ディスコ」

堅実な生活を心掛けてきたが、バブル時代の洋服はとっておき、いつか着てやると決めていた。彼女はあのバブル期の「楽しい狂乱の時代」を忘れることはなかったのだ。

子どもたちが成人し、彼女は最近、「復活ディスコ」にはまっている。インターネットであの当時のディスコが復活すると知って、いてもたってもいられなくなり、一人で出掛けた。もちろん、あの頃のボディコンワンピースを着て。

「そうしたら、同じような女性たちがたくさんいて(笑)。月に何度かあちこちのディスコに行くたび、顔見知りが増えていきました。同世代の人たちと話していると、30代40代はいろいろあったけど、それでも私たちはどこか楽天的だったよねという話になります。何があっても何とかなると思っている」

家庭を壊すつもりはないが……恋愛は楽しみたい

家庭を壊すつもりはないが……恋愛は楽しみたい

そして同世代の仲間たちの中では、あちこちでキラキラと恋愛感情が飛び交っている。ユキさんも当事者の一人だ。

「この年になったのだから、自分へのご褒美の一つが恋愛かな、と(笑)。今さら家庭を壊す気はないけど、夫とは男女の関係ではなくなっていますしね。婚外恋愛の一つや二つ、もう許されてもいいんじゃないかなと思っています。今付き合っているのは、5歳年下の彼。オトナの恋愛ですからね、密かに深く進行しています」

でも恋愛は楽しい。ときめきは大事、と彼女は顔を紅潮させる。 

堅実で合理性を重んじる若い世代から見ると、「バブル期の女たちはノーテンキ」。よくいえば自分の欲求に忠実、悪くいえば、いつもギラギラしてる」そうだ。

言い換えれば「握力の強い世代」なのだ。手にしたものは離さない。なんでも握りしめておきたい、というような。

ひと言でいえば、バブルひきずり型は、「たくましい女」でもある。



■もっと知りたい■

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亀山早苗

東京生まれ。明治大学卒業後、フリーランスのライターとして雑誌記事、書籍の執筆を手がける。おもな著書に『不倫の恋で苦しむ男たち』『復活不倫』『人はなぜ不倫をするのか』など。最新刊は小説『人生の秋に恋に落ちたら』。歌舞伎や落語が大好き、くまモンの熱烈ファンでもある。

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