「冷え」を解消して感染症・病気を防ぐ!#2
効率よく体を温める!3つの部位と7つのコツ
効率よく体を温める!3つの部位と7つのコツ
公開日:2023年01月26日
免疫細胞が活性化するのは体温36.5~37度
これからの季節、気を付けたいのが、インフルエンザを代表とする感染症。新型コロナウイルス感染症も脅威が去ったとはいえない中で、それに対抗する「免疫力」にも、冷えが深く関係しています。
「感染症を引き起こすウイルスを攻撃するのは、白血球の中でもリンパ球と呼ばれる免疫細胞のグループ。これは体温が高いときに活性化します。感染症に対抗するには、体温を常に36.5~37度に保つことが大事です」と冷えとりの専門医・川嶋朗さん。
平熱が36度前後の方には難しく感じますが、冷えた体を温めるには、大事な臓器と副交感神経の中枢がある「お腹と腰まわり」、血流の多い筋肉が集中している「太もも」、動脈が体表近くを通る「3つの首」が効率よく全身を温めるキーポイントです。
【キーポイント1】大事な臓器と副交感神経の中枢がある「お腹と腰まわり」を温める
お腹は、一番重要な免疫器官でもある腸をはじめ、肝臓や腎臓など体の機能を維持するのに大切な臓器が詰まっているため、冷やさない工夫が大事です。また尾てい骨の上あたりにある仙骨には、副交感神経の中枢があるため、温めることで全身がリラックスします。血管が拡張して血流が増し、冷えの改善が見込めます。
では、どのように温めたらいいかをご紹介しましょう。
温め方1:「腹巻き」でお腹と腰を冷えから守る

最近は薄手でも保温効果の高い通年タイプの腹巻きもあり、アウターにも響きにくいので、一年中使うことをおすすめします。腰まわりまでしっかり覆う長めのものを選んで。
温め方2:冷えを感じたら「カイロ」や「蒸しタオル」

冷えを感じたりして、ピンポイントで温めたい場所には、ずれない貼るカイロがおすすめ。蒸しタオルをジップ付き保存袋などに入れて衣服の上から温めるのも、即効性が高い方法です。
温め方3:「手のひら摩擦」で内臓の働きもアップ

一番手軽な冷えとり法が「手のひら摩擦」。楽な姿勢で、お腹を両手のひらでやさしくゆっくりさすります。摩擦熱で温まり、お腹に集中するさまざまなツボも刺激できます。
【キーポイント2】血流の多い筋肉が集中している「太もも」を温める
筋肉は、エネルギーを消費して熱を生み出す器官で、毛細血管が張り巡らされています。中でも太ももは特に筋肉量の多い部分。ここを温めることで、熱が血液によって全身にくまなく運ばれ、効率的に体を温めることができます。
太ももの筋肉を使うことはもちろん、温熱グッズで温めたり、マッサージも効果的です。
温め方4:長めの「ひざ掛け」と「湯たんぽ」で温かく

ひざ掛けは、足首まで覆う長めのものを。また湯たんぽは、経済的で熱量も大きい必携の温めグッズ。太ももの他、冷えた部分に小まめに当てましょう。カバーを付けると保温力アップ。
温め方5:いつでもできる「簡単マッサージ」

マッサージで太ももの筋肉に刺激を与えると、血流はアップします。ひざ上あたりから足の付け根に向かって、両手でつかんでは離すことを繰り返し行うと、体がポカポカしてきます。
【キーポイント3】動脈が体表近くを通る「3つの首(首、手首、足首)」を温める
首、手首、足首は、いずれも体の表面近くに血流の多い動脈が通っている部位です。そのため外気の影響を受けやすく、寒い中で露出していると全身が冷えてしまいます。
特に手首と足首は体の末端に近く、血流が滞りがちで冷えやすいため要注意。また首を冷やすと肩こりや頭痛にもつながります。温めアイテムを活用しましょう。
温め方6:「ウォーマーや靴下」で熱を逃がさない

それぞれウォーマーを使って冷えを防ぎましょう。他にも、5本指靴下は、指と指の間を刺激して血行を促進する効果も。きつ過ぎると血行が悪化し、かえって冷えやすくなるので、いずれも伸縮性のあるものを選びましょう。

温め方7:髪を乾かすついでに「ドライヤー温灸」

ドライヤーの熱風をお灸代わりに。おすすめは内くるぶしの骨の指3本分上のあたりにある「三陰交」というツボ。設定できるなら低温風(50~60℃)にし、吹き出し口を徐々に近づけ、熱くなったら離すことを4~5回繰り返すと全身が温まります。
次回は、川嶋さんが、冷え体質を改善し「温熱体質」になるための9つの生活習慣をご紹介します。
川嶋朗(かわしま・あきら)さんのプロフィール

1957(昭和32)年東京都生まれ。神奈川歯科大学大学院統合医療学講座・特任教授、医学博士。北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学入局。ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院などを経て現職。近著に『冷えとりの専門医が教える 病気を防ぐカラダの温め方』(日東書院本社刊)などがある。
取材・文=新井理紗(編集部) イラストレーション=曽根愛
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年1月号を再編集、掲載しています。
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