【体験談】83歳現役トレーナーが語る「ずっと自分で歩ける体」のつくり方

【体験談】83歳現役トレーナーが語る「ずっと自分で歩ける体」のつくり方

公開日:2025年11月26日

【体験談】83歳現役トレーナーが語る「ずっと自分で歩ける体」のつくり方

「何歳からでも筋肉はつけられる」と話すのは、83歳の現役トレーナーにして保健学博士の石田良恵さん。自身も腰椎骨折を乗り越えた経験を持ち、一人でも多くの「健康で幸せに過ごしたい」と願う人の役に立ちたいと語ります。

教えてくれた人:石田良恵(いしだ・よしえ)さん

1942(昭和17)年埼玉県生まれ。保健学博士。女子美術大学名誉教授。89~90年フロリダ大学スポーツ科学研究所客員教授。帰国後50歳で保健学博士を取得。65歳で登山に目覚め、ヒマラヤ、キリマンジャロ、ブータンの山などに登る。講演やセミナーで高齢者の体づくりの普及活動を続けている。著書に『一生、筋トレ』(二見書房刊)など。

何歳からでも歩ける筋肉はつけられる!

何歳からでも歩ける筋肉はつけられる!

「年をとるほど筋肉は大事。自分の脚で歩ければ笑顔で毎日が送れますよ」というのは、保健学博士の石田良恵さん。ご自身も毎日の体操・筋トレとランニングなどを欠かさず、各地の教室やセミナーで健康指導を続けています。

「ある90歳の女性は、出会ったとき、足の力が落ちていて、移動は車でした。でも私と一緒に簡単な運動を始めると、1年ほどで一人で歩いて来られるほどになりました。何歳からでも歩ける筋肉はつけられるのを私自身、目の当たりにしました。それに、姿勢もよくなられたんです」

実は石田さんも腰椎圧迫骨折という大けがを経験しています。都内に雪が降った2022年1月のことでした。「氷の上で滑って動けなくなり、救急車で搬送。診断は『1か月は入院』でしたが2日目には起き上がり、リハビリを始めて2週間で退院できました」

運動に加え、食事、生活習慣、人とのつながりなど、健康を意識した日々を送ってきた石田さんだからこそです。

「一人でも多くの健康で幸せに過ごしたいと願う人たちのために、役に立ちたい」という石田さん。この活動で手帳は数か月先まで予定がビッシリです。

体を痛めず、「一生自分で歩く」を実現する石田さんの習慣

その1:毎朝しっかり体操する

体を痛めず、「一生自分で歩く」を実現する石田さんの習慣

股関節を動かす

片脚を前に出し、体重をかける動作を左右10回ほど。両脚を左右に大きく開き、肩を入れる動作も左右10回ほど。股関節と背中まわりの筋肉がほぐれ、動きやすくなります。

体を痛めず、「一生自分で歩く」を実現する石田さんの習慣

背骨を動かす呼吸

「酸素が体内でエネルギーをつくり筋肉を動かす原動力になります」と石田さん。そのために呼吸が大事。背骨を丸めて息を吐き、反らせながら吸うことを10回ほど繰り返して。

その2:朝の食事も大切にする
 

その2:朝の食事も大切にする

朝食は体内時計を整え、体を活動モードにするので「3食のうち最も質と量にこだわっています」という石田さん。筋肉をつくるたんぱく質は必須で、バランスよく種類を多く。

その3:いろいろな人と接して話をする

体を痛めず、「一生自分で歩く」を実現する石田さんの習慣
何歳からでも筋肉はよみがえるわよ!

「人と話すことで心の健康が保てる」と石田さん。東京の沢田はしもと内科での体操教室は楽しく話して運動して一石二鳥。奥から2人目が1年で歩ける力を取り戻した90歳の方。

その4:一生できる趣味を持つ

体を痛めず、「一生自分で歩く」を実現する石田さんの習慣

「何回でも登りたくなる」という東京・高尾山で。体操教室を開いている沢田はしもと内科院長の橋本しをりさん(72歳)は、日本山岳会会長も務めています。「山岳会でも本気の登山者に運動指導をしています」(石田さん)

取材・文=原田浩二、井口桂介(ともにハルメク編集部)、撮影=中西裕人

※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年4月号を再編集しています
※本文中の年齢は掲載当時のものです

HALMEK up編集部
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