大枚はたいて買った高級ブランド服を手放す理由

エイジングで学んだ卒業すべき3タイプの服とは?

公開日:2023.01.28

若いころと体重は大差ないのに、同じ服を着ても太って見えるのはどうして? 筋肉が減った分だけ脂肪が増えるエイジングの仕業です。大事に取ってある昔の高級ブランド服も卒業のとき。未来の自分に向けてシフトしていく服の選び方をお見せします。

エイジングで学んだ卒業すべき3タイプの服とは?
クローゼットから卒業していく服たち

崩れたボディラインって若い時代に戻れるの?

崩れたボディラインって若い時代に戻れるの?
ボディラインの悩み

2021年2月からハルトモ倶楽部に記事を寄せるようになり、約2年の時が流れました。

65歳から67歳になって驚いているのは、エイジングに加速度がついていくことです。例えばお正月太り。2年前なら1週間で元の体重に戻ったのに、痩せにくくなった今では1か月ほどかかります。

20代で164cmだった身長は、60代で161cmに縮みました。体重は変わっていないのにウエストとヒップサイズがアップして、全体にたるみが目立ちます。加齢によって筋肉より脂肪が多くなることで、バストラインは下がり、肌のハリも衰えました。

崩れたボディラインって若い時代に戻れるの?
加齢による体型の変化

上のイラストに描かれたような体型の変化は、大人女性をターゲットにしたブランドなら十分に研究して裁断しています。ただし購入はデパートのミセス服コーナーに行くのではなく、流行に敏感な40代から支持を得ているブランドで、上質な素材を探すことがおすすめ。

買い物の前には入念な下準備。まずはメジャーを持って鏡に向かい、自分のボディーサイズを正しくチェックすることから始めます。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち

その1 お嬢様系ワンピースからの卒業

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
お嬢様ブランドのワンピース

上の画像は、お嬢様スタイルの代表として一世を風靡したエレガントブランドのワンピースです。

素材とデザインはまだ古びていないのに、物理的に着られなくなりました。膝丈は我慢できるとしても、背中のファスナーを上げるのに手が届かなくなったのです。体が固くなったこと、背中にぜい肉がついていることが影響しているんでしょうね(泣)。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
UNITED ARROWSのワンピース

還暦を超えてから愛用しているワンピースの大半は、上の画像のような前開きタイプです。

スプリングコートとしても着られるよう、長めの丈を選んでいます。上のワンピは背が高く、スリムに見えるストライプ柄。ストレートシルエットのパンツを履いて、レイヤードスタイルで着ることが多いです。

その2 営業ウーマン系スーツからの卒業

カビ臭くなっても捨てられないでいるのが、40~50代のころ得意げに着ていたトレンディな高級ブランドのスーツ。未だに捨てられない理由は、ウン十万円したイタリア製の高級生地だからです。しかしバストラインが下がってくると前身ごろがパツパツになり、力を入れたらボタンが弾け飛ぶかも……(笑)。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
イタリア製ブランドのスーツ
クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
昔のトレンディなスタイル

仕事の営業はもちろん、かしこまったスタイルでお出かけする用事が減り、今はオケージョンにもカジュアルにも着まわせるパンツスーツを愛用しています。カラーはチャコール。肩パッドなしでワンボタンのノーカラージャケット、同素材のブラウス、お腹ポッコリをカバーするタックパンツの3ピースです。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
SOÉJUのスリーピース
クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
着回し力の高いパンツスーツ

ブラウスはフレンチスリーブからは遠ざかり、ドロップショルダーで肩周りと二の腕のカバー。コクーンシルエットでウエストのカバーをしています。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
体型をカバーするトップスとパンツ

その3 細身のリブニットからの卒業

シーズンレスで役立つリブ編みのツインニットは、クローゼットの常駐アイテム。ただし昔とはサイズ感が見事に変わりました。

下の画像、黒いリブニットはイタリアのインポート糸で編んだ15年前のアンサンブル。素材が良くて今だに着られるのですが、リブ幅が細いだけにボディラインが顕著に現れます。対してピンクパープルのニットはサイズが大きそうでも、幅のの広いリブが縦ラインを強調して細見えするんです。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
平成のリブニット(左)と令和のリブニット(右)

ボトムスも近ごろはクロップドパンツからワイドパンツにシフトしました。ポイントは素材にあり。ストンとした落ち感があり、腰骨の部分にタックが入ったタイプを選べば縦に落ちるドレープが生まれます。パンプスだけじゃなく、スニーカーを履くことだって可能です。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
ツインニットを着た比較(左:Paul Stuart 右:SOÉJU )

大枚はたいて買った高級ブランドを手放すのはもったいなくても、ボディラインが若かりし頃に戻ることは100%なく、クローゼットの奥で湿気にまみれるだけ。

アラ古希の年代に近づく私ですが、ほど良い価格で上質な素材、体が無理しないデザイン、控えめに流行を取り入れた上品な服をこれからのターゲットにしていくつもりです。

クローゼットからの卒業を決めた3タイプの服たち
2023年1月

ここで最後のごあいさつ。ハルトモ倶楽部に寄せるファッション記事は今回が最終回となります。これからはハルメク365に順次アップしていきますので、これまでと変わらずにお読みいただければ幸いです。

人生100年時代ですから、アラエイ(アラ傘)になっても現役でいられるよう、大好きなことを追求していきますね。

■もっと知りたい■

織田ゆり子

作詞家、WEB制作プランナー、パーソナルスタイリスト。着せ替え人形で服をデザインしていた子ども時代からおしゃれが一番の趣味。アパレル・美容関係の交流が広く、同世代の女性が10歳若見えするファッションコーデを提案しています。ブログ「歳を隠すのをやめました」を毎日更新中。

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