とにもかくにもやってみた!四国八十八ヶ所お遍路旅
2024.05.042022年12月01日
がんばる人は美しい
なぜ、海岸寺?
それは、守屋貞治の石仏があるからです。【石・石造文化にふれる】【桜に癒やされ仏に祈る】など、石仏を紹介してきました。2021年5月、写真展『海岸寺・貞治仏の世界PartⅡ』をみて、強く憧れを抱き海岸寺へ行きたくなりました。
石仏に魅せられて
Kさんの美しい写真の数々。守屋貞治という人の彫刻が元々持っている力、それを自分の求める美とした作品は、今まで知らなかった世界でした。
「海岸寺(かいがんじ)ってどこ?」と、調べると隣の県、山梨県でした。海岸寺は、守屋貞治作の百体観音(西国三十三所・坂東三十三箇所・秩父三十四箇所)で知られているようです。
念願叶って初めての海岸寺
まだ紅葉には早い10月の平日です。ゆっくり回りたいと思っていました。
静かな、思い描いていた世界がありました。
『この寺は観光のための解放はしていません。海岸寺は人が生きていく道を静かに考えるところです。寺の境内は静かに参詣してください』と、表示がありました。
「これから どうする?」と考え始めた、今の自分にピッタリです。建物や植物などを傷めない・石を動かさない・ゴミを捨てないなどの注意もありました。当たり前のことです。
いろいろな姿・形の観音さまが並びます。可愛らしく感じたり、笑みを浮かべているように思えたり、好きなタイプの仏様の前で止まってしまいます。
専門的な事を知らなくても、工夫や努力は感じられました。
石なのに、頬のふくらみや、特徴的な口元は、柔らかさを感じます。衣のドレープ、ポーズ、顔が似ていてもどこか違い、それぞれが美しい! 思わず、手を合わせます。
囲いが無く直接拝見できるのがうれしかったです。誰か有名な人が言うのではなく、自分が美しいと感じる石仏を見つけました。
以前は、気にもかけず知らないでいたのに、不思議なことです。
作者、長野県伊那市・高遠石工、守屋貞治の旅日記の一部が紹介されていました。
『思案を巡らし、いろいろ工夫をして、今日の仕事の事だけを考え、仕事に励んでいる。……』
10月も半ばを過ぎたのに、まだアジサイの花が咲いていました。これからを考えるには、いい所でした。
観音堂前にはお地蔵さま、一目で守屋貞治作と分かります。山の向こうに、何か見えますか? 何を感じておられるのでしょうか。
ご住職に頂いた桜の枯れ枝と、自宅の花を使ってみました。
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