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- 冷たいものはNGだけど!
国際薬膳師の資格を持ち、中医学を勉強中の森taitaiです。例年になく早い梅雨明けで、長い長い夏は続きます。ついつい冷たいものばかり摂ってしまいがちです。
30年前の中国
夏になると、道端にたくさんの西瓜がうずたかく積まれ、中国人は暑いさなかも、たっぷり日差しを浴びた西瓜を、そのまま切って食べていました。
タクシーの運転手さんは、助手席に夏でも温かい飲み物をマイボトルに常備していました(当時、冷房車はまれでした)。
レストランで注文するときは、必ず“冰的啤酒”(冷えているビール)と頼まないと、生暖かい常温のビールが出てきてしまいます。
中国人は昔から、冷たいものを食さない習慣があります。高温多湿の時は脾(お腹のこと)の機能が悪くなりがちです。脾は悪湿喜燥の性質があり、冷えたり、湿気が強かったりすると、ますます脾の機能を悪化させてしまうのです。
現代の中国
とは言え、暑い夏に冷たいものはおいしいですよね。
最近の上海では、夏場のビヤホールは盛況、おしゃれなカフェでは若者がアイスコーヒーを楽しみ、子どもたちはアイスクリームを歩きながら頬張る、日本食レストランの刺身に家族連れが舌つづみを打つ。そんな姿が普通に見かけられました。
もちろん、中医学の教えを、謙虚に守り続けているお年寄りや、若者もいます(私の中国語の先生はそうでした)。が、それでも、普段の生活ではバランスをとって過ごしているようでした。
食材の作用
刺身のつまに紫蘇(しそ)があしらわれているのは、見た目が美しいだけではなく、紫蘇には辛温発散作用があり、刺身で冷えたお腹を温める効果があります。
上海の秋の味覚、上海蟹。生姜と酢で食べますが、蟹も体を冷やす作用があるので、生姜の辛温発散作用で温めます。
朝に、ヨーグルトとバナナは定番ですが、どちらもお腹を冷やす食材です。なので、我が家では、必ずシナモンを振りかけます。シナモンは温裏作用が強く、体内を温めてくれます。
このように、やみくもに冷たいものを避けるだけでなく、負の作用を補う食材を取り入れることで、食生活のバランスをとっています。
中医学を勉強してからは、私もなるべくアイスコーヒーではなくホットコーヒーを飲むようにしています。職場にも温かいお茶を持っていきます。無理をするのではなく、自分でできる範囲で自分の体を労わることは大切だと実感しています。
しかし、夏の仕事終わりとゴルフの後の冷たいビールはやめられません(苦笑)。ゴメンナサイ!!
※冷たいビールを飲むときは、なるべく温かい食材を一緒に摂ることをおすすめします。温野菜や煮魚など、少し意識するだけでも違います。
★夏におすすめのお茶を紹介します。“ハイビスカスティー”です。
ハイビスカス(洛神花)の効能は解暑・降気・利水・活血と幅広く、美容、健康、血の巡りをサポートしてくれます。酸味は、夏の時期積極的に摂りたい味覚ですが、酸っぱいのが苦手な方には、ドライパイナップルを加えると飲みやすいですよ。
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