亡き伯母にもらった贈り物

30年の時を経て出会った、奇跡のひな人形

公開日:2022/03/23

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30年以上前、娘の初節句に、博多人形のおひな様を伯母にもらいました。それが、いつのまにか割れていることに最近気がつきました。伯母に申し訳なく、似たひな人形を苦労して探しているうちに、奇跡の出会いがありました。

30年の時を経て出会った、奇跡のひな人形
博多人形のおひな様

割れたひな人形

今年(2022年)もコロナ禍でおうち時間が続く中、久しぶりにおひな様を出してみようと思いました。娘の初節句に伯母にもらった、とっておきの博多人形のおひな様です。

娘が小さい頃は何度か飾りましたが、成長してからは箱に入れて、しまいっ放しでした。

ところが、箱を開けてびっくり。なんと女雛が真っ二つに割れていたのです。それほど丁寧に梱包していなかったので、何度かの引越しの際に割れてしまったのだと思います。

割れたひな人形
割れたひな人形

割れていることにさえ気づかず、本当に伯母に申し訳ないことをしました。

伯母との思い出

母の3歳年上の伯母は、若い頃小学校の教員だったので、私や兄にはどちらかというと厳しく接していました。悪いことをすると、容赦なく叱られました。

でも、その言葉に愛情を感じていたのか、私は厳しくも優しい伯母に会うのを、いつも楽しみにしていました。

伯母との思い出
生前の母(手前)と伯母

その伯母も、2009年84歳でこの世を去りました。伯母にはいろいろよくしてもらったのに、大切な贈り物のひな人形を割ってしまうという、取り返しのつかないことをしてしまいました。もう、会って謝ることもできません。

ひな人形を探してみよう

「この顔が好きなのよねぇ」と伯母は人形を見ながらつぶやいていました。このままでは伯母に申し訳が立ちません。そこで、なんとか同じ人形を探してみることにしました。

作者の名前がわかれば探せるかもしれないと思い、人形の足の裏を見てみました。何やらサインが書いてありましたが、達筆すぎて読めません。

ひな人形を探してみよう
ひな人形の足の裏のサイン

インターネットで「博多人形のおひな様」と検索したり、中古品のネットショップなどあれこれ探してみましたが、同じような人形は見つかりません。

諦めかけたとき、人形の販売だけでなく、修復もやっている人形店が博多にあることがわかりました。藁をもつかむ気持ちで、この店に割れた人形と作者名のサインの写真を送り、同じ作家の作品がないかメールで問い合わせてみました。

すると、数日経って「同じ人形の在庫があります」と返事が来ました。30年以上も前に購入したものと同じ人形の在庫があるとは、最初は信じられませんでした。

人形店に写真を送ってもらい、間違いないことを確認しました。そして、雄雛と女雛の二体分の代金を振り込み、自宅に送ってもらいました。

作者は、博多人形美研工芸社代表の松尾明歳という、とても実績のある方だということがわかりました。

こうして奇跡のように、同じひな人形が私の手元に届きました。

「大切なものはもっと大事にしなさい」と伯母に教えられたような、甘酸っぱい気持ちでした。

今年のひな祭りには、私が作った布のおひな様と一緒に飾り、にぎやかに祝いました。

 

 

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Rei

60歳を越えて着道楽だった母を思い出し、おしゃれに目覚めました。大好きなパッチワークや着物リメイク、ミシン刺しゅう、羊毛フェルト刺しゅうなど、手作りでワンポイントを加え自由なファッションを楽しんでいます。また、アロマやハーブ、薬膳料理などで、健康なライフスタイルを目指しています。

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