“おせど”って、なぁに?
2021.10.292021年10月28日
南信州を巡る
菱田春草 没後110年特別展
長野県飯田市出身の偉人、菱田春草(ひしだ しゅんそう/1874~1911年)の名画を見られる特別展が、飯田市美術博物館で始まりました。菱田春草は、飯田市ゆかりの人物として、第一に挙げられる、近代日本画の天才です。
黒き猫
2020年春、南信州の一本桜(南信州の美しい桜を愛でるお花見散歩)の記事で紹介しましたが、飯田市美術博物館には人気の安富桜(県・天然記念物)があります。
特別展を観る目的は、重要文化財『黒き猫』(前期 2021年10月9日~10月24日)でした。「雨中美人」、重要文化財とは別の「黒き猫」、の2作を完成させられず、期日が迫る中5~6日で重要文化財『黒き猫』を描いたとは、驚きです。
未完成の「黒き猫」は、楽しく飛び跳ねているようで、かわいらしく、私は好きです。
菱田春草 没後110年の特別展
今回の展示で良かったのは、動物や植物、人物などのスケッチや、下絵が見られたことです。美を追求する目と技術、感性に裏付けされ、素晴らしい作品の数々が生まれたんですね。また、未完成作品の展示では、苦心する様子や、思いが伝わってきました。
老いがなければ、若さも意味がない
東京藝術大学在学中の作品、「水鏡」は初めて見ました。枯れかかったアジサイを持った天女が、自分の姿を水にうつして静かに佇んでいます。
「老いがなければ、若さも意味がない」とは2年前、中国歴史風ドラマで聞き取った言葉です。「水鏡」の天女の画を見ていて思い出しました。「美しいものも、いつかは衰える」という意味が込められていると、ジュニア鑑賞ガイドにありました。
メイクを一生懸命して、流行のファッションで身を包むと、美しいでしょうか。きれいに見える? でも、「みてくれ」ばかりにこだわる様子は、“美” とはほど遠く、軽薄な感じを受けることがあります。
若作りは素敵とは思えないし、不自然で痛々しい。年月を経てきたからこその、美しい魅力のある人を、見習いたいと思っています。まず、肥満街道まっしぐらの体、何とかしなくてはいけません。
蝶・アサギマダラ
友人が“アサギマダラ” が来ている場所を、教えてくれました。知っている道でしたが、蝶のことは気が付きませんでした。
長野県下伊那郡高森町、季節ですね~、フジバカマが咲いています。誰かが育てているのでしょう。
花は、盛りを少し過ぎていましたが、アサギマダラが集まっていました。車が通るたび、アサギマダラは、驚いたようにフワッと舞い上がり、たくさんいるのだとわかります。
菱田春草だったら、どんな画を表現するのでしょう。菱田春草 没後110年特別展、後期の展示は2021年10月26日~11月7日、楽しみです。
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