漫画のなかの言葉をかみしめる

絵だけじゃない「ことば」も心にしみる漫画(前編)

公開日:2021/03/26

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古いところで「あきらめたらそこで試合終了だよ」、最近では「全集中」のように、漫画に出てきてみんなが口にする言葉がたくさんありますね。みなさんの心に残っている言葉は何ですか?

絵だけじゃない 「ことば」も心にしみる漫画(前編)

漫画は読むもの?見るもの?

漫「画」といいますが、ストーリー漫画はセリフや語りの文章がないと成り立ちません。過去に石ノ森章太郎や桑田次郎に全編セリフなしの作品がありましたが、実験作のような印象でした。

登場人物の会話がないと話が動きません。私たちは、絵を見るという直感的なことと、文字を読み解くという論理的な作業を同時にしているわけです。

セリフが次々と流れていく映画と違い、漫画は紙の上に刻まれています。印象的な言葉はじっくり味わえるのがいいところですね。半世紀前(笑)、私は映画館の暗闇で、メモを取りながら見るなんてこともしておりました。

漫画の美しい画面に見とれるのはもちろんのこと、語られる言葉に感動したことは誰にでもあるのではないでしょうか。

誰でも心にしみる言葉が見つかる定番の二作

漫画の「名言」というものは、受け取る人それぞれに違うと思います。

良い作品は、人物造形や話を支える諸設定がしっかりと考えられています。そこから出てくる言葉は説得力があります。また、言葉を「見せる」画力もあります。ですから、読者の心に残る言葉がどこかに必ずあるのでしょう。

次の二作は、さまざまなメディアで取り上げられて、関連本も多いのですが、「名言」を語る上では外せません

(以前取り上げているのであらすじその他の情報はは省かせていただきます)。

宇宙兄弟

宇宙兄弟

仕事・夢・親兄弟・人間関係などについて、う~んとうなるセリフがいっぱいです。

最近の巻では「優しさに気づくのもまた優しさ」とかね。

兄のアメリカでの訓練時代の各話の冒頭に出てくる、ラジオから流れるアメリカンジョークが大好きでした。

3月のライオン

3月のライオン最新刊

3月に第24回文化庁メディア芸術祭賞マンガ部門大賞入賞しました。おめでとうございます。

登場人物みんながそれぞれの立場で、しみるどころか心に刺さる言葉を言ってくれる作品です。

「結果は大事だけどな、桐山(主人公の名前)、人に伝わるのは結果だけじゃない。世界は結果だけで回っているんじゃないんだよ」(高校の担任の先生の言葉)。

本当にそうあってほしい。

もう少しご紹介したい作品があるので、次回もお話させていただきます。

 

■もっと知りたい■

K・やすな

漫画、アニメ、映画鑑賞、読書が趣味の自称「オタクな主婦」。子どものころは考古学者か漫画家志望。美術館めぐりや街歩きも好きだが、基本的に単独行動。なぜか、どこへ行っても道を尋ねられる。好きな花はカワラナデシコ。

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