自称「オタクな主婦」が、漫画・映画について語ります

大河ドラマにしたら面白そうな漫画

公開日:2021.02.12

最近はテレビ離れといわれていますが、NHKの「大河ドラマ」には関心のある方もまだまだ多いのではないでしょうか。今回は大河ドラマ化したら面白そうな作品をご紹介いたします。

大河ドラマにしたら面白そうな漫画
イシュタルの娘 1

やっぱり気になる大河ドラマ

我が家では、お正月に大河ドラマの第一回を見て、音楽を専攻している娘とともにテーマ曲について感想を言い合うのが恒例行事となっています。

娘はそれで終わりで作品は見ず、私は数回見て視聴を続けるか決めます。主人は律儀に毎年最後まで見ています。

今年はコロナ禍のため12月完結とはいきませんでしたが、「麒麟が来る」の信長は承認欲求の強いユニークな人物像で、毎週興味深く見ていました。

一年間ドラマを続けるにはそれなりの原作や脚本が必要ですが、漫画を原作にしても面白いものができると思いますが、いかがでしょうね。

戦国時代を鮮やかに生き抜いた女性、小野於通(おののおつう)

イシュタルの娘 2
イシュタルの娘 2

連載中から、これを実写化すれば絶対面白いのに! と思いながら読んでいた作品です。
明智光秀の家臣の娘、小野於通の生涯の物語です。「イシュタル」とは時代劇にしては変わったタイトルですが、明けの明星に付けられた最古の名前で、古代メソポタミアの女神のことです。

美・平和・愛・芸術を象徴するこの星のように、乱世にあっても輝きを失わず凛として生きた於通ですが、実は詳しい生涯はわからないそうです。そんな歴史の空白をベテラン作家の大和和紀が見事な女性の一代記に染め上げてくれました。

於通は幼少の頃から、人の持つオーラのようなものや運命を感じ取る不思議な力がありました。戦で父を病で母を亡くすという境遇にも負けずに、和歌、書道など自分を磨き自立した人生をおくります。そんな於通を認めたり、対立したり、恋したりする数多の歴史上の人物たち。

信長からはじまり、秀吉、千利休、真田兄弟、家康、春日局…と戦国オールスター総出演です。お父さんだって見ていて退屈しませんよ。

上杉謙信は女性だった?!

雪花の虎
雪花の虎

二作目は、テレビドラマ「偽装不倫」「美食探偵」などの原作者である東村アキコ作の初の時代物です。

謙信が女性であったという大胆な設定ですが、作者によれば、この前提で生涯を見ていくと、これまで謎とされていた彼(or彼女)の行動の説明がつくということです。何という慧眼(けいがん)でしょう。

側近以外には女性であることを隠し、領主として懸命に生きる虎(謙信)です。「イシュタルの娘」と違い、イケメン武田信玄や明智十兵衛は登場するものの、お約束の信長、秀吉、家康は登場しません。
かえって「虎様」の物語に集中できて読みやすいかもしれません。

毎月重い生理痛に苦しみながら戦場に赴く虎を、私も生理が重かったので応援しないわけにはいきませんでした。昨年末完結しましたが、個人的には晩年の虎様ともう少し付き合いたかったです。


今回の作品

  • イシュタルの娘~小野於通伝~ 講談社 全六巻
  • 雪花の虎  小学館 全十巻
     

■もっと知りたい■

K・やすな

漫画、アニメ、映画鑑賞、読書が趣味の自称「オタクな主婦」。子どものころは考古学者か漫画家志望。美術館めぐりや街歩きも好きだが、基本的に単独行動。なぜか、どこへ行っても道を尋ねられる。好きな花はカワラナデシコ。

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