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体調不良、介護、コロナ禍と、心身共に停滞していた4年間。全身の機能は衰えていったようです。年だから……を理由にしたくないので、がんばりました。あの時、がんばってよかったです。
フレイルは分岐点
フレイルは「加齢により心身(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が老い衰えた状態」で、多くの高齢者はフレイルの時期を経て、要介護状態に至ると言われています。
逆に言えば、対策を取り予防すれば健康な状態でいられる、ということです。
私が自身でフレイルになりかけていたのでは……と感じたのは、60歳のときでした。
2017年の冬、56歳。体調を崩して、フィットネスジムを退会してから全く運動することはなくなり、コロナ禍や介護なども重なり、心身ともに停滞した状態になっていました。
そんな中、60歳になったら、60の手習いを始めようと考えていたので、思い切って日本舞踊を始めたのです。
一にタンパク、二にタンパク!
日舞を始めて痛感したのは、思った以上に筋力が衰えているということでした。ダンス経験者で体幹はある方だと自負していたのですが、足腰の弱いこと弱いこと。
最近、握力の低下がフレイルと大きく関係していると知ったのですが、今思えば当時は握力も弱くなっていたのです。
とにかくまずは足の筋力をつけることから始めました。しかし、一向に効果はなく、それどころか体はしんどいし、足はふらふらするし……。
試行錯誤の末、タンパク質が足りていないことに思い至り、プロテインや肉など積極的にタンパク質を摂るようにしました。
さらにそれから、意識的に体を動かすことを始めました(特に運動や散歩はせず、日常の動きの中で意識する程度)。
すると、次第に筋力がつき、いつのまにか握力も戻っていたのです。
意外なところの筋力も低下
舞台にも立つようになると、頬のラインや二重顎が気になります。マッサージなどを試みるのですが、どうしても二重顎が減らない。そういえば、喉の詰まりを感じるようになってきていました。
いろいろ調べてみると、どうやら舌の筋肉が衰えているのではないか……。
そういえば、最近滑舌が悪くなっていたようです。もともとお喋りをするタイプでもなく、介護とコロナで誰とも会わず会話することもほとんどなくなっていたのです。
年を取ると使わない場所はどんどん機能が落ちていくのだと痛感しました。
そこで、とにかく顎舌骨筋を鍛える運動をやってみたり、音読をしてみたり……。個人的に、新聞や小説を一音一音しっかりと声を出して読むことは、意外に効果があると思います。喉の詰まり感もなくなりました。
日舞を始めて3年、やっと体がしっかりしたきたと感じるようになりました。それと、笑顔も増えた気がします。
しかし、筋肉だけでなく、指先、目、耳、舌、顎、脳……使わないところは衰えていく! と肝に銘じて、日々を送っていきたいと思っています。
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