定年女子は、どこへ行く?

「普通」に働き続けてきた定年女子、これからのキャリアプランは?

「普通」に働き続けてきた定年女子、これからのキャリアプランは?

更新日:2025年06月30日

公開日:2025年05月27日

「普通」に働き続けてきた定年女子、これからのキャリアプランは?

定年を迎える女性たちのこれからの生き方について、定年女子トーク実行委員会委員長、石崎公子さんが考える連載シリーズ。今回は、そんな普通に働き続けてきた女性たちは、これからのキャリアプランをどう考えたらいいの?これからどうしたらいいの?そんな迷い・悩みに向き合います。

働き続けてきた女性は、バリキャリとパート主婦だけじゃない!

働き続けてきた女性は、バリキャリとパート主婦だけじゃない!

50代の「働き続けてきた女性」というと、どうもバリバリのキャリアウーマンか、週に何日かパートで働く主婦だけをイメージされるような気がするんですが、どうかしら。

働き続けてきた女性の話というと、起業家とか会社役員とか、俗に言う「バリキャリ」ばかりですが、現実は、そんなバリキャリ女性はごくわずか。

定年女子トークに参加する定年女子(※)のほとんどは、「普通に」働き続けてきた女性たちです。

例えば、新卒入社してずっと同じ会社でコツコツ働いてきた定年女子。

例えば、いろんな会社への転職をくり返しながら専門職として働き続けてきた定年女子。

例えば、働いてきたけど途中で海外に留学や遊学し、再び帰国して働き続けている定年女子。

例えば、新卒入社したけど組織で働くのがなじめなくてずっとフリーランスとして働き続けてきた定年女子。

などなど働き方はいろいろです。

※定年女子=定年が気になる、定年をきっかけに自身の生き方働き方を考えたい働き続けてきた女性たちのこと

普通に働き続けてきた私たちはどうしたらいいの?

普通に働き続けてきた私たちはどうしたらいいの?

そもそも定年女子世代は、働き続けて来たこと自体が少数派で、その多くは「普通に」働いてきた女性たちです。

同世代のバリキャリ女性の記事は、読む分には面白くても、「普通に」働いてきた私たち定年女子にはピンと来なくて、自身の参考にはならないんです。

毎月開いている定年女子カフェでは、普通に働き続けてきた定年女子の これからの生き方、働き方について、どう考えたらいいのか、という話題がしばしば出てきます。

定年まで働くか、定年前に辞めるか(=早期退職)。

定年を機に辞めるか、定年後もその会社で働き続けるか。

定年で辞めて、その後は全然違う働き方をするか、もう働かないか、そもそも働けるのか(=仕事はあるのか)。 

定年女子トークのFacebookグループでも、そういう話題がしばしば出てきます。そうすると、定年まであと少しなら我慢した方がいい、イヤなら辞めてしまえば? 辞めて何をするの?などなど、いろいろなコメントが飛び交います。

法律に振り回され、環境も変わり……がんばってきたけれど

法律に振り回され、環境も変わり……がんばってきたけれど

定年女子が社会に出た頃は男女雇用機会均等法なんて名ばかりで、男性優位社会の中、気持ちに折り合いをつけながら働き続けてきた人が多かったことでしょう。

そこに2016年からは女性活躍推進法も……。その結果、逆にいろんなモヤモヤを抱える定年女子も出てきました。

例えば、急に持ち上げられて「働き続けたら昇進しなきゃいけないの?」とモヤモヤする。例えば、がんばろうと思っているのに「若い女性のために道を譲れ」と言われてモヤモヤする。など。

さらに働き方改革とワークライフバランスが重視され、メンバーに仕事を任せられず自身でいろいろ背負ってしまいモヤモヤする中間管理職も。

そんなこんなで今の立ち位置がきついから、もう終わりにしようか……?という定年女子も少なくはありません。

定年女子がこれからのキャリアを考えるなら

定年女子がこれからのキャリアを考えるなら

キャリアとは、生き方・働き方のこと。定年女子のこれからのキャリアを考えるとき、本来注目すべきは自身の「やりたいこと」

ですが、自分自身の「やりたいこと」が明確だったら、まだ話が簡単なんですよね、きっと。だって、それに向かって突き進めばいいのですから。

でもよくあるのが、「特にやりたいことがない」「何がやりたいかわからない」という声。

それは、今まで会社の方針や明確な指示のもとできちんと長く働いてきたせいで、内発的な欲求を抑え込んできてしまったからなのかもしれません。言われたことはサクサクするけど、自らやりたいことがない?自分の欲求に気付けなくなっているのかも。

普通に働いてきた私たちは、これからどうしたらいいんだろう? 

50代直前で会社を卒業。何度も後悔したからわかること

50代直前で会社を卒業。何度も後悔したからわかること

私の場合、50歳直前に新卒から勤務していた会社を卒業しました。

定年までの自分を考えると、このままこの会社にいても仕方がないのかなぁなどと考えたから。特にやりたいことがあったわけではないけれど、会社を辞めたら自分のやりたいことをやろう!と思っていたのです。

しかし、いざ辞めてみたら自分は何がやりたいのかがわからない。いろいろやろうとしてもうまくいかない。どこからも誰からも相手にされない。

そんな時間が長く続きました。長いトンネルにいるような苦しい時間でした。会社を辞めなきゃよかった、と何度後悔したかわかりません。

けれど会社を辞めて10年くらい経った頃、私はあのとき辞めてよかったのだと思うようになっていました。なぜなら、会社を辞めたことを後悔していた苦しい時間があったせいで、いろんなことをやってみることができたから。

何がやりたいかわからなくても、いろんなことをやっているうちに「面白い!」と思えることに出合える。それを少しずつ深掘っていくうちに、私にはいろんなご縁が生まれました。今はやりたいことも面白がれることもいろいろ。

やりたいことはいろいろ動いていく中で見つかっていくのかもしれません。

定年女子がこれからキャリアを探すのにはゆっくり、少しずつ

定年女子がこれからキャリアを探すのにはゆっくり、少しずつ

これからのことを考えなきゃと焦る気持ちもあるけれど、会社に勤めていると、日々の業務や雑事に追われ、何も考えられずに時間がどんどん過ぎていく……。

やりたいことが明確な人や、定年したらもう仕事は辞めると決めている人がうらやましい、私にはそういうものがないし……。

そんなふうに不安を募らせている定年女子も少なくないように感じます。

これからのキャリアが気になるのなら、ゆっくり少しずつ「自分のやりたいこと」探しをしたり、情報収集を始めたりすればいいと思います。

私はさっさと会社を辞めてしまい、わからないままにもがきながら長い時間を費やしたけれど、会社は急いで辞める必要なんてないと思います。

会社を辞めなくたって、今の世の中にはどんな仕事があるのか、50代60代でどんな働き方ができそうなのか、等を調べることは、いつだってできます。

休日のボランティアで知らない世界に潜入することだってできます。

勤務先で許可されれば、副業しながら自分の向き不向きを見極めることだってできます。 

そんなふうにいろんなことをやっているうちに、あ!面白そう!と思える仕事に出合えたり、この人と一緒に働きたいと思えるような面白い人に出会えるかもしれません。

そういうことからこれからのキャリアにつながっていければいいよね、と思います。

え?そんなにうまくいかないって!?

たしかに偶然の出会いは簡単ではないけれど、なんにせよ、調べてみないことにはわからないし、やってみないことには始まらないのだから。

もしも今、休日もなく残業だらけでそんなことを考える余裕もないような働き方をしている定年女子は、そのままその仕事をこれからも続けるのかな? 

それも一つの選択だけど、それはちょっと……と思うなら、まずは少しずつ自分のこれからを考えられるような環境づくりをすることから始めるのがよいかもしれませんね。

次回は「お給料が半減しても働く?」をテーマにお話ししていきます。

【連載】定年女子はどこへ行く?(毎月更新)はこちらから>>

 

石崎公子
石崎公子

定年女子トーク実行委員会・委員長。新卒で広告代理店に入社し、勤続25年で退職、独立。会社に囚われない働き方を志向し、新規事業を起ち上げるも失敗、試行錯誤を繰り返す。現在は定年女子キャリア講座のナビゲーターを中心に、よりよく生きるための終活講座も手がける。共著に定年女子ライフシリーズ「そろそろこれからを考えよう、定年女子ライフ計画」ほか。

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